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Stoicmotionage(ストイックモーションエイジ)

作者:乾心
最新エピソード掲載日:2026/02/20
「問い」が禁忌とされ、「答え」だけが求められる管理社会。
暴力も監獄もない。あるのは「配慮」「保護」「再発防止」「手続き」——善意の言葉が世界を整え、人は安全に暮らせるようになった。

その背景には、かつて起きた未曾有の精神崩壊「第一次内心崩壊」のトラウマがある。
社会は二度と同じ崩壊を起こさないために、人の内側を“無害化”する方向へ舵を切った。
この世界で歓迎されるのは、効率や安全のための「確認」だけ。「なぜそれが正しいのか」「誰がその答えを決めたのか」といった問いは、手続きの対象として扱われる。
言い方を整え、言葉を飲み込み、いつの間にか自分の思考を閉ざしてしまう。

追放された技術者ゴウ・コジマは、この社会が「正しさ」に寄りかかっていく構造を知っている。制度の内側にいるリン・アマクサは、鍵を握りながら、自分の言葉を守るために制度言語を使い続けている。
二人のあいだに生まれるのは共闘ではなく、噛み合わないまま補い合ってしまう関係。

この物語が描くのは制度の善悪ではない。
問いを解放することは、安心を削り、言葉に責任を生む。それでも二人は、その責任を引き受けて進む。答えだけでは救えないものが残ると知っているからだ。
問い続けることの尊さと、その代償——
その両方を抱えたまま、「人間が真に生きる意味」を探していく物語。

【登場人物】
■ ゴウ・コジマ
追放されたリフレクター。彼は、かつて「人を救う」ために設計されたリフレクト技術の基盤――「救助言語」を設計した当事者でもある。自らが設計した仕組みが、いつの間にか評価・選別のための干渉言語へと転用され、「問い」を封じ管理する社会の骨格へと変質してしまった。エンクレイブを追われエッジへ出てからも、彼はその技術が犠牲者を生んだ過去を背負い続けている。正義を掲げて誰かを導く英雄ではないが、責任の所在からも目をそらすことができない。

■ リン・アマクサ
制度の内側で鍵を握る人物。社会を支える手続きの言葉を使いこなしながら、その言葉が人の内側を閉ざしていく感覚も知っている。彼女が制度に寄り添わざるを得ない理由のひとつに、祖母の存在がある。守りたい生活があり、守られる側の現実も見えてしまうからこそ、問いは“言えない”まま抱え込まれる。安全と沈黙のあいだで揺れながら、それでも問いを捨てきれない。
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