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君がいなくなった日

お久しぶりです。高校野球に感化されて書きたくなりました。シリアス物を書くのが初めてなので暖かい目で見守って貰えると嬉しいです。

「隼人!今菊池さんから電話があって澪ちゃんが!澪ちゃんが……」


それは突然の事だった。俺はこの日を忘れる事はないだろう。



夏の神奈川県高校野球大会が始まったばかりの事だった。俺達横浜中央高校は、シードで2回戦からの登場の予定だった。ここ最近選手に恵まれて来なかった事もありここ5年は甲子園に顔を出せていなかったが、今年は春の地区大会まで進み、センバツを後少しの所まで視界に捉えていた。今年の夏は必ず甲子園に行こう。これが俺達横浜中央の目標であり祈願だった。


「隼人!ラストグラウンド10周!」


ベンチからマネージャーの澪の声が今日も良く響いていた。菊池澪。俺とは小学一年生からの付き合いで、ずっと一緒に野球をやってきた。高校からはマネージャーに専念しているが、プレイヤーとしてもとても優秀な人物だった。中学生の頃からは彼女としても俺の事を支えてくれた大切な人だった。それなのに……






「7月25日 19時30分ご臨終です」


気が付けば俺は病院にいた。俺だけではなく、澪の両親と俺の両親、それに横浜中央の野球部が全員そこにはいた。周りからの啜り泣く声、皆が皆現実を受け入れられないような表情をしていた。


澪が亡くなった原因は事故死だった。信号無視した大型トラックに跳ねられて即死だった。トラックの運転手に怒りすら湧かなかった。どれだけ足掻いてももう澪は帰ってこない。その事実だけが俺の胸の中に残っているだけだ。


「横浜中央高校の皆さん。わざわざお集まり頂いて本当にありがとうございます。こんな事澪も絶対に納得していないとは思います。私達も納得していません。また新しい事が分かったらご連絡致します。すみませんが今はお引き取り下さい」


澪のお母さんの雫さんが声を震わせながら俺達に声をかけた。怒りで声が震え、瞳には涙を浮かべていた。


「全員病院の外へ。時間も時間だからな。静かに移動するように」


横浜中央高校の監督の小幡先生がナインに声をかけた。いつもポーカーフェイスで感情が読み取りづらいことで有名な監督だったが、今回ばかりは瞳に涙を溜めて、今すぐにでもその涙は溢れてきそうだった。


「隼人くん。あなただけは残って貰えるかしら」


雫おばさんから声をかけられた。付き合っていたということもあり残されたのだろう。


「分かりました」


横浜中央高校の野球部員が消えて、残ったのは菊池家と赤松家の者だけとなった。


「ごめんなさい……ほんとに悲しい思いをさせてごめんなさい!これから大会なのに……ごめんなさい……」


雫おばさんが俺に抱き着きながら、大粒の涙を流して声を震わせて感情的に言葉を投げた。


そこで俺自身も初めてもう澪は戻ってこないことを受け入れざるを得なくなった。皆が泣いている中俺だけ何も思っていなかったのはこれを現実だと思っていなかったからだろう。澪が死んだ。それを脳が理解した途端涙が止まらなくなった。


「おばさん……ごめんなさい……俺が一緒に帰ってたらこんな事にならなかったのかもしれないのに。……っ……! せっかく……っこれからだってとこまで来たのに……っ!うわぁぁぁん!!!澪!何でだよ!!、高校出たら結婚しようねって言ってたばかりだったのに……」


人生で1番泣いた日だろう。喉が枯れるまでその日は泣いた。もう愛していた菊池澪はそこには居ない。明日からどうやって生きていいのかも分からず、今日はただひたすらに泣くことしか出来なかった。

出来るだけ早く更新出来るように頑張ります。



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