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コロナ禍の小康状態に思う

作者: エチュード
掲載日:2021/11/03

 今年の夏は雨が少なかった。地域によっては多く降った所もあったようだが、こちらでは晴れの日が続いた。そして、夏から秋にかけての気候が不順だった。十月になっても暑い日が続き、いつまで夏が続くのだろうと思っていたら、下旬になりそれも一夜で帳尻を合わせるように、秋らしいというより初冬のような寒さに見舞われた。昨日まで半袖だった服装が、今日はいきなり厚手の長袖でないといけなくなり、薄手のブラウスなどは出番がなくなった。

 気候が順調に推移しないと、人間が体調を崩してしまうように、自然界への影響も大きくなる。夏に雨が少ないと、街路樹が枯れてしまわないまでも、多くの葉っぱを落としてしまう。色づく前に落ちてしまうと、紅葉が見られないし、残った葉っぱもきれいな色にはならない。また、秋から冬へと順調に進まないと、山々の木々も鮮明な美しさを見せてくれない。自然界は、人間以上に気候によってコントロールされていることを、改めて認識させられる。義務でもなく、自分勝手にやっているわけなのだけれど、春には桜が雨風で散らないかと気を揉んだり、秋には秋で木の葉が順調に色づくかどうかについて考えていると、毎年、一年中、心配は尽きないものだ。

 気候不順のせいではないと思うが、新型コロナの感染者数が、このところ落ち着いている。第五波と呼ばれていた頃には、あれよあれよという間にどんどん増えて、ニュースで日々の数を知ることにさえ恐怖を覚えていたものだ。ところが、ようやく秋口になったと思ったら、今度は嘘ではないかと思うほどみるみるうちに減ってきている。当初は、そんなことはないだろう、来週になればまた増えてくるのではないかと考えていたが、幸い今のところその兆候はないようだ。それでも、何故感染者が減ってきているかについて、専門家も明確な答えは解らないそうなので、まだまだ安心はできない。

 世の中の人達も同じ考えなのか、緊急事態宣言が解除されたり、お店の営業時短要請がなくなったといっても、すぐには以前のような生活には戻っていないようだ。これまでは、緊急事態の最中でさえ、自粛要請などを守らず羽目を外す人たちも多かったし、それが解除されたとなると、待ってましたとばかりに街に繰り出す人の様子がニュースで流れていたのに。良い傾向ではあるのだが、不思議でもある。街頭インタビューなどでも「緊急事態なんて関係ないっすよ。」と言っていた若者が「宣言が解除されたからって、すぐに遊びに行こうとは思わない。」と答えていたりする。商売をされている人や、お店に品物を卸している人達には、喜ばしくない状況なのかも知れないが。お店の人にとっては、そればかりでなく、従業員をここで増やして良いものかなど、他にも難しい問題があるようで大変そうだ。

 思うに、新しい生活様式にようやく慣れてきた私達は「もう良いよ」と言われても、すぐには元の生活には戻れないということなのだろうか?或いは、新しい生活に慣れるにも時間がかかったように、古い生活に戻るにも時間がかかるのかも知れない。これが、人間が習慣の動物だと言われる所以だとしたら。それならそれである程度納得もできるのだが、もしかしたらこれまでのコロナとの闘いによる肉体・精神両面の疲弊によって、気力までもが削がれた結果だとしたら、癒えるには時間がかかるだろうし、真剣に向き合わなければいけない問題になるだろう。

 マスクひとつにしても、感染の心配がなくなったとしても、すぐに違和感なく外せるだろうか。個人的には、もう服装の一部になってしまっているようで、マスクは不要だと言われたとしても、すぐにはそれなしに外には出られない気もする。夏の暑い間、あれだけ我慢を強いられたことを思えば、これからの季節に、マスクを着けることなど容易いことだし。

 こうして、改めてマスクなしの外出を考えてみると、いろいろと準備が必要であることに気が付いた。というのは、元々手抜きメイクだったのに、この二年足らずの間、さらにそれに拍車がかかって、特に鼻から下のメイクを疎かにしてきている。どうせ隠れてしまうことだし、マスクが汚くなるのも気になって、ファンデーションはかろうじてつけるが、チークや口紅とは長い間ご無沙汰している。ずっとほったらかしにしてきたので、いざとなっても使い物にならないかも知れない。

 それから自粛してきた外食について。長きに亘ってずっと、作っては食べ食べては作りを繰り返してきたので、そろそろ大丈夫なのかも知れないと思っても、外へ食べに行くきっかけが見つからない。冷凍庫には、動画サイトを参考にして作った、大量の焼きおにぎりや調理したブロッコリー、カボチャの煮物、パスタなどが満杯状態になっていて、昼食はそれらに少し手を加えて済ませることが多い。適量というのを考えないので、いつも大量に作っては、それを消費するのに苦労している。長らく遠ざかっていたので、どのお店の何が食べたいと思いつくものもない。また、行っても混んでいるかも知れないと思うと、家で鍋物ででもあったまろうかという気になる。これからの季節、なべ物のバリエーションが食卓を豊かにしてくれる。要するに、現段階では外で食事をする楽しみよりも、それを億劫だと思う気持ちの方が勝っている。

 最新のニュースでは、感染者数が減ってきている原因として、ウィルスが死滅したとか、風邪のような病原に変わったなどと出ていたが、何しろ未知のウィルスなので、まだまだ今後どうなるかわからない。規模はともかく第六波は必ず来ると思って、これまでどおりの対策を怠らないようにしなければいけない。と言っても、あまり不安はない。これまでどおりのことをやるだけだから。


 




 

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