友達
コメント頂けたら泣くほど嬉しいです。
友香は横から現れた人物に気づくと、声をあげた。
「梢ちゃん!」
「やっほ。で、なんの話?」
自分の話を聞いてくれる人が増え、友香は自然に笑顔になってしまう。
話の内容を京子が雑に伝えたのを聞いて、梢は見るからに心配してくれている。自分よりも落ち着きがなくなっている様子でおかしいが、やっぱり純粋にうれしく思う。
「ちょっと怖いけど、気をつけて様子見てみるよ。」
ほんのさっきまでならこんなこと言わなかったが、梢の様子を見て落ち着いてしまったらしい。
「ほんとに大丈夫なの・・・?うーん、夜遅くに家から出ないでね?それと、肌を見せすぎちゃダメ。あとは、できるだけ一人でいないこと。わかった?」
「はーい、お母さん。」
もう軽口が言えるくらいには心が軽くなっている。ほんと、友達は偉大だと思う。
「あーあ、一緒に住んでたなら一日中友香を守ってあげられるのになー。」
「梢ちゃんなら大歓迎だよ!なんならお嫁さんに来てもらってもいいよ?」
なに言ってるのあんたたち、と京子が口をはさんでくる。
「それより午後の講義のレポートまだ終わってないんじゃないの。」
学食の喧騒の中、友香の血の気の引いていく音が聞こえた気がした。