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第6話 ビーナス・・・
「ああ・・・
いい湯だった・・・」
現在、ミロ領は他領からの交易に頼っているが、水道が通り、身分関わりなく風呂に入れるようになってきた。
そういう訳で僕は、ミクと風呂を愉しみ、それから廊下に出た。
「あ!?」
そこでは、なにやらノミをふるって彫刻をしていたチャムの姿が・・・
意外な特技があったもんだ。
しかし・・・
この像・・・
「へへ・・・
奥さん、モデルにしてみた。」
なんというか・・・
「なんでハダカなんだ!」
ミクをモデルにした裸体像だ。
更に・・・
「なんで、「ナス」を持っているんだ!?」
「ビー「ナス」・・・」
寒い・・・
「領主の細君の・・・」
「くだらねえ!
だから、「ミロ」の「ビーナス」かよ!」
酷い話だ。
しかし翌日、これを見たミクは・・・
「イケてる!」
って絶賛していた・・・
後に、この像は、「妖精の作」の大傑作となる・・・
なんでだ!?
「美」ナスでございまする。