第5話 ミロ領の開拓
「くそ!
最新型の農戦士だと!?」
奴隷苦の首領・奴隷苦は、手下共に怒鳴った。
「へ・・・
へい!
妖精は、選ばれし者のカミさんが拾ってました・・・」
「選ばれし者が拾ったって、一緒なんだよ!」
手下の報告を、しなくてもいい訂正でツッコむ奴隷苦。
そのころ、ザマア・ミロの家・・・
もとい、領主館は拡張され、商店が並び、人が集まっていた。
コンバインが、巨大な鍬で数百人分の畑を耕す・・・
「ははは!
快調!
野良仕事日和だぜ!」
ザマアは、鍛冶職人に打たせた鍬を振るう。
「まさか、こんなバカでかい得物を打ってくれるたあな!」
あと、鎌とノコギリもある。
「アノ樹」の種は、領主館の庭に植えた。
そこがいいと思ったので。
やがて、物珍しさと安心感からか、多くの開拓民が集まって、発展し始めたのだ。
ザマアは、河の方を見る。
「あれって、僕が掘ったんだよな!」
巨大な用水路がある。
ここを、開拓民たちが石で舗装している。
「まさか、農戦士様が、農戦士で、仕事をされるとは思わなかっただあよ!」
「ほんとにな!」
ザマアは、開拓民の声をコンバインの機能で聞いていた。
「意外なのかな?
こういうやりかた・・・」
ちょうど、春先・・・
あと少しで、種まきができそうだ。
まさに「ザマア・ミロ」です!