第25話 奴隷史上主義の崩壊
奴隷苦城・・・
ここの主は、荒れていた。
「トットはどうした!」
相も変わらず、「奴隷の仕事」に勤しんでいた、奴隷苦だった。
「はッ・・・!
ザマアや、その子飼いの連中に「洗脳」されて、労務に励んでいるとの報告が・・・」
伝令は、辛うじて報告した。
「どうやら、ザマア・ミロ自ら労働し、領内を開発しておるようで・・・」
上に立つものが働き、手本とする、「高貴なるものの義務」である。
彼自身、領民が危害に逢うと、自ら戦う。
最も、ザマア・ミロ自身は、そこまで達観していないのだが。
「おのれ・・・!
奴隷生活を、否定するだと!?」
奴隷苦は、怒りの炎を燃やした。
「こ・・・
これは・・・
農耕力!」
伝令や、側近はおののく。
「いずれ、農耕神《ファームの神》も、手にかけてくれる!
ヤツさえも奴隷にする・・・
不可能でも、抹殺してくれる!」
文字通り、「神殺し」を宣言する奴隷苦。
だが、結局は貧乏とは、「耐えるもの」であり、「目指すもの」ではないのだ。
事実、奴隷苦領は、ザマアの領に攻め込む度に、削られていく。
まさしく、「殴りつけたら、拳が砕けた」という状況が続いている。
奴隷苦は、内心思った。
「奴隷主義」の崩壊だと・・・




