第16話 その名は、パーン・パニングス
黒騎士は、奴隷苦城の謁見の間に、足を運んだ。
「謁見の間」とは、名ばかりだ。
奴隷服を着た男が、巨大な装置を動かしていた。
「奴隷苦様。
黒騎士、参りました。」
その言葉に対し、奴隷苦は、眼光を鋭くする。
「洒落っ気なんて、必要ない!
我らは、奴隷苦軍!
私は、奴隷!
貴様も奴隷なのだ!」
誰の?
いや。
奴隷苦からすれば、自分も含めた人類自体が、奴隷なのだ。
「いい加減にしろ!
名を名乗れ!
パーン・パニングス!」
「ぐッ・・・!」
黒騎士・・・
パーン・パニングスは、本名が「コレ」なので、「パン」と囃し立て、いじめられていたのだ。
「現在、「アノ国」の農戦士ザマア・ミロが勢力を伸ばし、手広く事業を展開し、国を発展させております・・・
さらに、国民全てが奴隷苦様を、クソミソに言っております・・・」
「フ・・・
フハハハハ!
結構!
すばらしい、神のごとき評価だよ!」
この奴隷苦という男は、どっかおかしい。
こんな評価をされて、喜ぶ者は、誰もいない。
「くッ・・・
チョット・ウエポンが、逃げなければ!」
パーンは、歯噛みした。
「ヤツが、逃げさえしなければ、ファムバインなど、完成しなかったものを!」
何を隠そう、チョット・ウエポンを拷問交じりで、奴隷として働かせていたのは、パーン自身である。
「さあ。
ザマア・ミロ領の「辺境区」を襲撃したまえ。
あそこは、まだ手薄だよ。」
奴隷苦は、ニヤリと笑った。




