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第1回トロピカル地方を元気にしよう会議

「えー、おほん

 それでは第1回、トロピカル地方を元気にしよう作戦の作戦会議を始めます!」

「おーー!!」

「……リサ姫のネーミングセンス」

「そこ! うるさいわよ!」

「はーい」


…姫君達を交えての話し合いの筈だったわけだが、何かリサ姫が

良いじゃ無いの! でも、普通じゃ面白くないし

作戦会議という形にしましょう!

1度そう言う取り締まりをやってみたかったのよね。

と言いだし、こんな事になった

最初のトロピカル地方を元気にしよう作戦というのは

メア姫が決めたタイトルらしい、決めるのに1時間考えたとか行っていたが

とてもじゃないが1時間も掛かるほどのタイトルじゃ無い気がする。


「えー、本作戦はリ・アース国との戦いのために街を

 活気付かせようという作戦なのですが

 正確にはその先を見据えての作戦会議となります活気づけば国は栄え

 トロピカル地方は更に大きく、更に安全な街に変わることが出来るでしょう。

 それにトロピカル地方が現状、ミストラル王国の全土の中で最も広いため

 ここが栄えれば栄えるほど、我々ミストラル王国も潤い、より活気付くと思います

 ですので、今回の会議で好循環を生み出し、国を発展させて行きましょう!」

「はい! お話しが長いです!」

「ふ、フレイさん! な、何を言って!」

「そ、そう、長いの…確かに前座を長くしすぎたわね

 …て言うか、メモ無いし、何か話がずれたせいで

 何処まで話したとか、何を話そうとしてたのか忘れたからもう始めるわよ!」


そんな適当な進行で良いのか? 

ま、まぁ、メモが無いのにあそこまでペラペラ話して他のは凄いな。

まぁ、最初から何か規模が大きすぎて、イマイチ理解できなかったが。

要するにあれだな、自分達で好循環を作り出そうと言う事だな。


「えー、それでは、意見がある方は挙手を、無い場合は私が話すから」

「はい!」


その呼びかけで真っ先に手を伸ばしたのはアルルだった。

アルルは軽く気持ち悪いくらいにニコニコと笑っている。


「はい、アルル」

「はい! 私が提案したいのは、アイドルです!」

「あ、アイドル?」

「えぇ、アイドル! 煌びやかな衣装に身を包み

 その圧倒的な存在感と美しさを見せ

 多々の人々を魅了し、勇気付ける存在、それがアイドルです!

 ですが! ミストラル王国にアイドルはいません! これは致命的なのです!」

「ふむ、アイドルねぇ…所でアルル

 何処でそのアイドルとかいう言葉を知ったのかしら?」

「マルさんに教えて貰いました、オーム国にはそう言う人がいたらしいのです」

「ほう、ではマル、詳しくお話ししてください」

「わ、私!? え、えっと、わ、分かりました」


アイドルというのは色んな街に行って、歌とかを披露する人です。

オーム国は少しの間

このアイドルというのがブームになっていたらしいんですよ

私はよく知りませんけど、お母さんが1度だけ教えてくれました。

お母さんの話だと、アイドルをしてる人はとても楽しそうだったと。

私は少しだけ興味があったんですけど、今はそんな人は少ないらしく

アイドルという物を直接見たことは私にはありません。

でも、そんなアイドルというのがあったというのは事実です。


「いい話ですよね! 興味深いですよね! ですので、アイドルを!」

「でも、寂れてるんだろ? 

 それとも、探せばまだ見付けることが出来るのか?」

「分からないよ…聞いた話だし」

「だったら簡単ですよ! 私達でアイドルを作れば良いのです!」


アイドルを作る? どうやって作るつもりなんだろうか。


「ほう、興味深いわね、詳しく話しなさい」

「このトロピカル地方で最も愛されている人

 そんな人がアイドルになったら盛り上がると思いません?」


トロピカル地方で最も愛されてる人? …あれかな、メア姫達? 

まぁ、確かにあの姉妹は容姿端麗ではあるが、メア姫は子供だし

そもそもお姫様がそんな事をしてたら威厳とか無くなりそうだよな。


「確かにそうね、まぁ、大概答えは分かってるけど

 一応聞くわ、誰をアイドルにするというの?」

「それは勿論」


ん? な、何だ? アルルの馬鹿が何かこっち向いたぞ?

ヤバい、何か嫌な予感が。


「リオさん!」

「何でだよ!」

「まぁ、話の振りで分かっていたけど」

「やだなぁ、リオさん、リオさんは

 ちょっと基地に向っちゃうだけで兵士の士気を高めちゃうような

 女の子なんですよ? そりゃあ、どう考えてもリオさんしか無いでしょう!

 魅力的! 可愛い! 格好いい! うん! 三拍子揃ってます!」

「ふざけろ! この馬鹿! 誰がアイドルなんざするか! 寝言は寝て言え!」

「私は本気ですよ、むふふ

 可愛い服を着て歌って踊るリオさん、考えるだけで素晴らしい!」

「リオ、やろう、頑張って」

「フラン! テメェまで何言ってんだ!?」

「ま、まぁ、仮にアイドルというのをするとしたら

 リオさんが適任なのは明白ですわね

 ですが、アルルさんは重要な点を見落としておりますわ」


し、シルバー、こいつ、いつの間に髪の毛を銀色に…緑じゃ無かったか?

まぁ、正直こっちの方が似合ってるが……てか、俺以外誰も驚いてないんだけど

もしかして気が付いてなかったの俺だけ? 俺だけなのか?


「な、私が何を見落としているというのですか!?」


色々と見落としてる気がする、と言うか、発想がぶっ飛びすぎて

見落とすとかの以前に色々と地面に置いてきてるだろうに。


「それは、もうすでにリオさんはアイドル的な存在であると言う事ですわ!」

「な、なんだってー! く! そうだ! 確かに言われてみればその通りだ!

 街を歩けば周りの人が足を止め、色んな食べ物をリオさんにお裾分けしてる!

 目が合っただけでキャーキャー言う女の子も、ちょっと顔を赤くする男の人も!」

「いねーよ! いるわけないだろうが! 勘違いだろそれ!」

「それにですわ、リオさんがアイドルになれば小さな戦士達の士気はどうなりますの?

 リオさんが毎日毎日忙しく方々を駆けずり回っている間

 フレイさん達はさぞ寂しい思いをしますわ」

「は! そ、それに、私がリオさんとイチャイチャする時間も減る!」

「最初からねーだろうが!」

「これは致命的です! うぅ、あ、アイドルは…で、でも

 可愛い衣装で踊ってるリオさんを見たい!

 いつも変わらない軍服姿や男の子みたいな私服でも十分良いけど

 それでもふりっふりの服を来てるリオさんも見たい!」

「見せねーよ」


アルルの馬鹿はなにやら強く目を瞑り、汗をかきながら何かと葛藤している。

あいつは一体何と戦ってるんだよ、訳が分からない。


「まぁ、確かにリオの服装は毎度代わり映えしないわね」

「リサ姫様まで何言ってるんですか」

「でも、安心なさいアルル、私が命令すればリオは服を着替えざるを得ないわ」

「いや、何言って」

「本当ですか!? リオさんがアイドルにならなくても

 フリフリドレスのリオさんを見られたり!

 可愛い動物が沢山書いてるトラさん愛用の寝間着を着せたり!」

「あ、あぁ…あぁ……」


そう言えばトラってそんなの良く着てるな…

て言うか、何か顔真っ赤だぞ、あいつ。


「えぇ! 出来るわ!」

「じゃあ、リオさんがアイドルにならなくても!」

「その通り! 可愛い服を着たリオを拝める!」

「や、やったぁー!」

「着ねぇよ! 着るわけないだろうが! 自重しろやぁ!」

「とまぁ、これでとりあえずアイドルは無しと言う事になったわね

 まぁ、実際リオがアイドルになったら

 指揮とか軍の士気も駄々下がり待ったなしよね

 軸になってるリオが抜けるのは致命的すぎるわ

 と言うわけで、別の意見無い!?」

「はーい! お菓子の家を作れば良いと思います!」

「腐るから却下」

「ワンちゃんや猫ちゃんと遊べる広場が欲しい」

「お、良いわね、犬や猫と戯れることが出来る広場良いわね」

「ちょっと待て! 犬は駄目だ! 犬は!」


犬は駄目だ! 犬だけは絶対に駄目だ! 

そ、そんな事になったら、俺は何も出来なくなる!


「ず、随分と過剰反応ね、安心しなさいよ

 噛むかもしれないけど殺されるようなことは」

「おま! 犬舐めんなよ! あいつら人1人くらい殺せるからな!」

「そ、そんな訳ないでしょうに」

「リオさんは重度の犬嫌いなんですよ、理由は知りませんが」

「あ、あいつらは死神だ……間違いない」

「この怯えよう、犬に殺されたりしたんですかね?」

「それならここに居ないでしょうに

 でもまぁ、犬猫のそれは良い案だとは思うけど

 残念なことにお客さんを噛まないように教えるのが大変そうなのは事実よね

 出来るだけ1ヵ月の間で出来る町おこしがしたいから、これは却下ね」

「うぅ、ワンちゃん」

「メルちゃん、落ち込まないで」

「…うん」


結構ショックを受けた様だな…で、でも、

その…い、犬だけは、犬だけは本当に止めて欲しい。

いや、マジで…あの姿を見るだけで全身が総毛立つ。

あの天使の様な見た目で、実際は殺戮が出来る死神

きっとその可愛い容姿で人を引き寄せ、殺すつもりなんだ。

あいつらは死神だ、天使の皮を被った死神に違いない。


「うーん、1ヵ月で出来る事ですか…何か催しがあればよいのですが」

「パーティーとかか?」

「よし、それよ! うん、それが良いわ!」

「だが、それは前にもやったし、何か味気ないよな」

「確かにそうね…うぅ、困ったわ、どうしようかしら」

「祭りをするとしても、メインとなる催しがいるんだよな」


祭りは基本的にそう言う物が無いとあまり人は来ない。

いや、まぁ、祭り、屋台があれば大概の人は来るかも知れないが

それはただ食いに来てるだけであって、祭りに来ているとは言えない。

祭りはやっぱり準備をしたり、その催しに参加した人も楽しめて

なおかつそれを見に来た人達も楽しめるような物じゃ無いと駄目だ。

ただ食いに来るだけ、それでは祭りに参加したとは言いがたいからな。


「こう、インパクトもあって、見に来た人達も喜ぶ、そんな催し」

「ふむ、そう言うのを把握するには、まず国民達に話を聞かないと駄目ね」

「そうだな、それが1番だ、その集めた情報の中から良さそうな物を取り上げる」

「じゃあ、今回の会議は結局引き延ばし、しばらくは聞き込みをすることになるわね」

「だな、長引いたがこんな所に落ち着いたか」

「それじゃあ、聞き込みを行なう人を私が適当に選ぶわよ」


リサ姫の判断で

リサ姫、メア姫、俺、フラン、シルバーは情報を統計したりする役割になり

残ったメンバーが集めてきた情報を並べ、どれが1番良いかを決める事になった。

いくつも集まってくるであろう情報の中から何が良いかを考え、決定する。

結構しんどい役目だな、ま、やるしか無いけど。

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