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解かれた呪縛

今回からは番外編になります!

成長したリオ達のお話ですので

幼女とか関係ありませんが、お楽しみください!

中学2年生、今までずっと幼女だった俺がようやくそこまで来た。

しかし…JCなんだよなぁ、女のままだ。

たまに鏡を見て、自分の姿を確認してみたりもする。

しかし、その姿は…本当自分で言うのもあれだけど

超が付くくらいの美少女なんだよなぁ。


「……」

「何? 今日も鏡を見てるの?」

「……いや、本当…なんかなぁ」

「本当、化粧もしてないはずなのに異常なくらいに可愛いわね」

「うぅ、これが俺だなんて信じたくない」

「見た目の割に、口調は相変わらずワイルドだけどね」

「くぅ…」

「因みにホラ、私も結構美少女でしょ? 見た目は割と似てるわよ?

 因みに、向こうの私の純粋上位互換って感じの容姿よ、これ」

「上位互換って、見た目そのままでより綺麗になったと言う事か?」

「そうよ、驚いたわ、自分にそっくりだけど…妙に可愛いからね、何でかしら」

「リオさん、晩ご飯ですよ~」

「……理由は見当付くがな」

「うん、私も」


俺達だけじゃなく、この家で一緒に育ってる子供達は全員美少女だ。

何故かと言うと…この家の料理は全てアルル達が担当しているからだ。


「はい、どうぞ」


今日も食卓に並ぶ料理は非常に栄養バランス抜群だった。

本来なら取らないであろう食事も並ぶ。

しかも、丁度俺達の腹八分目で収まる量だというのがすごい。

全員の好みや食べられる量を考慮して、1人1人に合せた料理の量だ。

しかも、全員の苦手も考えて、その苦手が分からない様に料理している。


「いただきます!」

「フレイ、食べ方が汚い」

「トラちゃんは相変わらずだね」

「フレイの方が変ってないと思うけどね」

「お姉ちゃん、これどうぞ」

「お、サンキュー」


小さな戦士達は殆どがここで過ごしている。

だから、食卓はいつも大騒ぎだ。

ウィンもいつの間にか大きくなっている、だが、今は俺の方が背は高い。

ウィンは本来の俺との年齢差を考えて魔法の使用を止めた。

だから今は小学6年、完全に姉妹だ、見た目も割と似てきている気がする。

これでようやく年上らしく振る舞える。


「しかし、あれですね…こう見ると、胸の大きさがかなり」

「小さいお前がそんな話題を振るとは意外だな」

「えぇ!?」

「むむ! 確かにそう言われるとお胸の差が! なんで私小さいのかな?」

「運動してるからじゃね?」

「リオちゃんは大きいじゃん!」

「運動してないからじゃね?」

「してるじゃん! えいや!」

「馬鹿! お前! いきなり触るなボケ!」

「柔らかい! 羨ましぃ!」

「待て待て! お、俺よりもホラ、ウィングの方が大きいからぁ!」

「へ!?」

「むむ、確かに!」

「ウィングさんだけぶっちぎりで大きいですからね」

「中学生でJカップとか異常よね」

「こりゃ、高校生になったらPとか行きそう」

「いやいや、Zとか行くかもよ」

「うりゃぁあ! 羨ましぃ!」

「止めてフレイちゃん! 気にしてるの! コンプレックスなの!」

「なにぃー! 大きい自慢か! このこのぉ~!」

「ひゃぁあ!」

「因みにリオは何カップ?」

「知らん」

「…身体測定ではCカップだった、私よりも1㎝大きい…」

「い、意外とあるのね、と言うか! 

 女の子である私よりも大きいとか! 極刑よ!」

「止めろお前まで! うわぁあ!」

「ふふん、あれよね、女の子同士のやり取りでおっぱい揉み揉みとかあるし!」

「現実じゃないだろ!?」

「知らないわよ、現実なんて知らないし!」

「なんか悲しくなるセリフだな!」

「なにー! 人の傷口を抉るとは! やってやるわ!」

「やめ、うわああぁああ!」


……あぁ、滅茶苦茶揉まれた、胸が痛い…なんで大きいんだろう。


「ふぅ、スッキリね」

「…周りまで参加するなよ…」

「私よりも1㎝大きいのがなんか気にくわない、身長も1㎝だけだし」

「偏差値は3違うんだっけ」

「うん、全部私よりも上でなんか気にくわない」

「勉強もしてないのにね、何でかしら、リオ」

「いや、俺に言われても…それに、勉強はしてるって。

 こう、アルルが学生の本分は勉強なのです! とかいって無理矢理」

「トラの場合は別に強制しなくても自分でやるからね」

「…じゃあ、私もリオと勉強する、それで追い越せる!」

「でも、あなた達って学園トップじゃないの」

「ミロルはNo.3、私達と一緒に勉強したら、もっと頭が良くなる」

「いや、私はこれで良いわよ…」

「どうでも良いけど、なんで俺がNo.1になってるんだよ…」

「アルルのお陰」

「そりゃそうか」


うん、アルルが居なかったらずっとサボってるからな。


「うーん、なんで皆頭が良いのに私は最下位なんだろう」

「あなたも学園全体で見れば中くらいよ?」

「この中だったら最下位だもん」

「いや~、皆さん家に家庭教師が居るような感じですしね」

「そうだね、アルル以外は先生だし」

「はっはっは! 私は料理人なのですよ!」

「本当にリリスさんと協力して料理屋を開くとは思わなかったぜ。

 それも、国で1番美味いとか言われてる料理屋さんだからな」

「主にはうどんですけどね」

「それなのに、俺達の勉強も教えてくれてるんだし

 無駄にスペック高いよなアルル」

「惚れても良いのですよ!? リオさん、と言うか結婚してください!」

「最近は落ち着いたと思ったが…相変わらずだな、おい」

「落ち着いたのはフランさんですよ」

「うん、少しは落ち着いたから」


フランは前までの暴走っぷりが落ち着いてきた。

前までは異常なくらいに追いかけてきてたが、今は落ち着いてる。


「だって、ここは私の楽園だし、桃源郷だし。

 だって、可愛い女の子がうへへ」

「…実はあまり変ってない!?」

「傍観者に徹しただけでしたか…」

「いつの間にか私も美少女になってたし」

「自分で言うのかよ」

「お前が言うな」

「痛! お、俺は男視点で見て、自分がスゲー美少女だと言っただけだからな!?」

「十分でしょ」

「しかし、あれだよな、ある意味では生殺しなんだよなぁ。

 いや、自分の容姿がなんか理想で…なんで自分の身体なんだろう」

「自分の身体なんだから弄り放題でしょ、やってないの?」

「誰がやるか!」

「ま、マジで言ってるの?」

「た、確かに…自分の身体を弄りたいとは思う、思うけどね!

 中身的には男だから…でも、でも無理だよ! 出来る訳ねーじゃん!

 無理だって! あり得ねぇよ! 絶対に出来ない!」

「け、健全ね」


だって、自分の身体だけど、罪悪感が半端ねーし!

無理だって! 出来ない、俺には出来ない!

なんか自分の妹を襲うような感じで出来ない!


「でも、妹の方はやってるみたいよ?」

「は!?」

「えぇ!?」

「いや、恥ずかしい事じゃないの、当たり前の事なの」

「や、やってないよ! 私、そんな事してない!」

「大丈夫よ、小学生でも性欲があっても問題は無いの」

「やってないもん!」

「…そ、そうだろ、やってないだろ、だって小学生だぞ!?」

「それは男の理想であって、現実は結構やってる物よ

 と言うか、ホルモンバランスを整えたりの効果もあるし

 やらない方がむしろ身体には毒なの」

「いやいやいや!」

「あ、因みに私もやってますよ?」

「もうおばさんなのに!?」

「なぁ!」

「えっと、いくつだっけ、確か30代前半?

 とてもじゃないけど、そんな風には見えないけどね。

 私達と大差ないし…どんな身体よ」

「うぅ、私ももう歳なのですね…」

「ははん、そろそろ結婚しないと行き遅れるぞ?」

「大丈夫です、私はもうリオさんに一生を捧げてますから

 結婚とかどうでも良いです、リオさんさえ居れば良いのです!」

「……良いから結婚しろ、お前の為だ」

「リオさんと結婚します!」

「おま!」

「逆にアルルが結婚したら、あなた発狂しそうだけど」

「はぁ!? 何でだよ!」

「いやだってねぇ」

「おぉ! 嫉妬ですね! はぁ! 萌えるのです!」

「アルルねーちゃん、気持ち悪い」

「お、お姉ちゃんに向って、なんて事を!」


この家に新しく参加したアルルの妹もここに居る。

ずっと無言だったから忘れてたけど。

名前はイルル、なんだろう、名前適当だよな。


「イルル…結構辛辣ね」

「イルって呼んで」

「あ、わ、分かったわ、イル」


イルルは12歳、ウィンと同い年だ。

彼女は魔法が使えなかったから

そのままで成長した、だから、5年間のラグがあるウィンと同い年だ。

肉体的にはな、イルルはあの後に妊娠して生まれたわけでは無く

1年越して生まれたらしい。

まぁ、同い年と言えるかは微妙だけどな。

本来なら俺達の年齢は成人を超えていてもおかしくないんだから。

でも、精神年齢は成長が止まってる間は成長しないし

別にこのままでも問題は無い。

そして、このイルもかなりの天才だったりする。

仮にもアルルの妹だからな、色々とぶっ飛んでる。


「はぁ、本当に大騒動ですね」

「大体お前が原因だ…ったく、なんでシルバー居ないんだよ」

「シルバーもノエも貴族だからね、そっちが忙しいのさ」

「はい、仕方ないことです」

「ふーん…で、貴族じゃないお前らはここにいると」

「まぁね、他に行くとこ無いし」

「…まぁ、アルルは無理として、お前らは結婚しろよ」

「あはは、残念ながら私達もここの生活が好きだからさ」

「今のままで良い」

「後悔するぞ、その内…」

「いっその事、私達で結婚すれば良いのですよ!」

「…馬鹿か?」

「いやしかし、国は同性婚を許可してますし、手段としてはありですよ?」

「それ良いかも、マナ、結婚する?」

「え、えぇ!?」

「いや、いきなり告白は予想外です…」

「じゃあ、アルル結婚する?」

「ふ、私は一途なのです、私の将来のお嫁さんは決っているのですよ!」

「いや、結婚しないぞ? 絶対お前と結婚はしない」

「何でですかぁ!?」

「そうそう、リオちゃんは私と結婚するんだよ~」

「結婚の意味を勉強してこいボケ、テメェとも無しだよ」

「あはは~、まぁ、家族だからね!」

「そうそう」


…いや、そう言う問題なのか? …まぁ良いか、いつもの事だ。


「まぁ、この話はここまでとして、明日はどうするの?」

「明日? あぁ、確か明日は休みだったな、それならひまわりに行くか」

「日曜日はオーディションに行きましょう!」

「行かねぇよ」

「何でですか! アイドルデビューしましょうよ!」

「誰がするか!」

「そう言うの、やっぱり私達のキャラじゃないしね」

「うぅ、絶対にデビュー出来ると思うんですけどね…

 今までの活躍もありますし、それを差し引いたとしても

 皆さん、かなりの美少女ですから…それに、リオさんは演技も上手いですし」

「生き残る為に鍛えた演技力とか嫌だな」

「本当、なんであなたって演技力あるのかしら、今もあるし、声真似も上手いし」

「フレイをやり過ごすときとか、アルルをやり過ごすときとかで必須だからさ。

 特にアルルとか、中途半端な演技だったらすぐに見破られるから」

「……アルル、あなたはアイドル育成でもしてるの?」

「え? いや、普通にリオさんを」

「本当、アルルに目を付けられるのが大変なのがよく分かったわ。

 でも、フレイをやり過ごすってどう言うこと?」

「声真似して勘違いさせてる」

「本当、あなたって戦争終わった後も散々よね、格闘術もおかしいし」

「アルルとフレイのせいだ」


今の俺の能力は大半がアルルやフレイから逃れるために鍛えられた。

本当、戦争終わった後でも散々だな、いやマジで。


「知らない間に多彩な才能を発揮してるわよね、あなたって」

「あいつらに言え」

「そして、その影響を受けてウィンちゃんもかなりだし」

「お姉ちゃんの真似をしてたらいつの間にか…えへへ」

「スニーク家、恐ろしいわね」

「ふぁぅ…何だか話には入れないや」

「積極性がないからだよ」

「積極性欲しいなぁ…」


大体、マル達は圧倒されて会話には入れていないんだよな。

なんとかしてやりたいが…俺に降りかかる火の粉を払うだけで手一杯だ。

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