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幼女に転生した腹いせに狙撃チートで戦場を荒らしてやる!  作者: オリオン
第3部、第7章、戦況を変える戦い
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火急の事態

ただ事じゃ無いだろ! 普段クールなメルトが絶叫とか!


「何があったんだ!? 聞えるか!?」

(今話し掛けんな!)

「な! お前! 人が心配してるのに!」

(今は会話所じゃ無いんですよ!)

「何があった!?」

(ゴキブリの群れが!)

「ご、ゴキブリの群れ?」


え、あ、あぁ、うん、そうなんだ…へぇ…あ、うん。

ん? あれ? それは…いや、想像したら気持ち悪いな。

そりゃあ、叫び声を上げるのも分からないでも無いな。

いや、だってゴキブリの群れって超気持ち悪そうだし。

つまり、あの黒光りした弾道ミサイルが

今、俺達の周りに広がる蚊の死体のように

じゅうたんみたいに地面を覆っているという事だし。


(なので! え、援護を要求します!)

「いや! 無理じゃ」

(ひぃ! ゴキブリゴキブリ! わぁあああ!)

(トラちゃん! 後ろを振り向いたら駄目だって!)

(無理無理! なんか足音みたいなの聞えるし!

 気持ち悪い足音聞えるし! 気になるって!)

(振り向いたら気が狂うよぉ! 

 なんでこんな時に限ってフレイちゃんかリオちゃん居ないのぉ!)

「お? 私呼ばれた!」

(え? その2人が居れば状況何とかなるのかい?)

(多分!)

(来て下さい、どっちか!)

「状況は分からないが、多分俺達だけじゃ無理だから!」

(この役立たず! 無能! ドチビ!)

「文句言うなよ鬼畜メイド!」


流石の俺でもゴキブリの群れをどうにかするのは無理だろう。

いやまぁ、攻撃することは出来るだろうけど。


「てか! 根本を叩けば何とかなるんだろ!?

 だったら、ウィングとトラが協力して空飛んで

 ゴキブリの上をぶっ飛ばして魔法使いを叩けよ!」

(は!)

「気づかなかったのか!?」

(ゴキブリの群れに動揺してました、雷に打たれたかのような衝撃!)

「だったらやれ! 早急にやれ! 速攻で仕留めろ!」

(では、ウィングさん、トラさん、空を飛んで術者を叩きましょう)

(あの上を通らないと行けないよ!? 飛んでくるかもだよ!?)

(あ、そうですね、と言う訳で無理です)

「諦めんなよ! 飛んで来るくらい良いだろ!? 精々2、3匹だろ!?」

(私達に死ねというのですか!?)

「2、3匹で騒ぐな! 精々身体に引っ付くだけだろ!? 死にゃしない!」

(死にますよ! この鬼畜チビ! 鬼畜無能!)

「錯乱して意味の分からねぇ事を言うなよ!」

(なんにせよ無理です! 不可能です!)

「じゃあどうするんだよ!? 逃げても解決できないって!」

(あなたが解決して下さい)

「俺達に正面突破しろってのか!?」

「あ、私、ゴキブリ無理だから」

「…私も」

(役立たず共め!)

「テメェには言われたくないだろうよ!」


クソ! 話が進まねぇ! このままじゃ、状況が悪化するだけだ!


「…仕方ない、ミロル、車出せ!」

「え?」

「俺が行く! お前らには任せられないって!」

「死ぬわよ!? 正面突破とか死ぬわよ!?」

「じゃあ、私も行く-! 何だかどんな光景かみたいし!」

「いや待ってフレイ、かなり地獄絵図よ? 蚊の群れよりも地獄絵図よ?」

「え? ゴキブリは刺さないし、痒くもならないじゃん。蚊の方が嫌だよ?」

「精神的には相当地獄だって! だって、歩き方キモいのが群れてんのよ!?」

「…歩き方気持ち悪いかな? 普通じゃないかな? そう思わない? リオちゃん」

「んー? まぁ、俺は普通だと思うけど」

「カサカサしてて気持ち悪いと思うけど」

(気持ち悪い悪くないは今良いんです! さっさと援護下さいよ!)

「分かってるよ、だからミロル」

「…た、確かにこのままだと不味いしね、でも、運転できるの?」

「……レースゲームも多少は」

「いやいや、足よ、身長よ」


た、確かに子供の身長だと車の運転は難しいかも知れない。

バイクとかなら、危険でも多少は運転が出来るかも知れないが、車はキツいかも。


「…じゃあ、車を運転するには、運転をしてくれる奴が必須だと」

「えぇ、ここにはマナしかいないわ、でも、マナには戦車の運転を為て貰いたいし」

「だったら、この戦車で行ってくれよ!」

「うぅ、それが最適なのは分かってる、分かってるんだけど…

 自分から地獄に向うというのは、抵抗があって…」

「あいつらがピンチなんだぞ!?」

「…そ、そうよね! 良いわ! 克服してやろうじゃないの!

 苦手な奴は戦車を降りなさい! この戦車は突撃を始めるわ!」

「…ねぇ、もしこれでマナが降りたらどうなるのかな?」

「八方塞がり」

「えっと…降りないので、だ、大丈夫です」

「じゃあ、ケミーは?」

「行く、フェミーもケースも居るんだから」

「OK、じゃぁ、マナ!」

「はい! 人形を蹴散らして進みます!」

「じゃあ、俺は機関砲を操作するから、砲撃はお前が頼む!」

「分かったわ、フレイ、準備!」

「任せて!」


まだ蚊の残党は残っているが、そっちを攻撃する余裕は無い。

それよりも、進行の妨げになるであろう人形を撃破しないと駄目だ。

あいつらもかなりの数がいる。

轢き続けてたら、侵入される恐れがある。

だから、侵入されないように迎撃しないと突破は出来ないだろう。


「結構、蚊が入ってくるかも知れないけど」

「大丈夫よ、堪えるわ!」

「じゃあ、行くぞ!」


戦車から顔を乗り出し、出口の近くに設置してある機関銃を構える。

そして、目の前から迫ってくる人形達に向けて乱射。


「くぅ! け、結構反動あるな、痺れる!」


重機関銃の類いに入るかも知れないし、反動がキツいのは当然か。


「と言うかミロルこれ、何発くらいあるんだ?」

「知らないわ、多分無限じゃない?」

「そ、そうか、流石戦車」


うん、有限なんだけど、この際はどうでもいいや、むしろ有利だし。

俺も戦車の機関銃に弾が何発入ってるかまでは知らないしな。

と言うか、これもしかして、リロード不要で無限に撃てるんじゃね?

…最強過ぎるだろ。


「おらおら!」


しかし、弾を気にしないで無限に撃てるってのは気分が良いね!

でもまぁ、それも多分、あの生理痛が終わってくれたお陰なきがする。

あれあのままだったら…これ1発撃つ度に腹痛かったんじゃ…

はぁ、色々と運が良かった、まぁ、この状況は幸運とは言えないが。


「撃つわよ! 捕まって!」

「分かった」


俺が手すりに掴まって、少しして砲撃。

戦車全体が大きく揺れ、上に乗っていた俺は後ろに飛ばされそうになった。

やっぱり反動は大きいな、もしもこれ、ミロルの声かけが無かったら

反動で後ろに下がって、戦車から落下するか

後ろに軽く飛ばされて、入り口に背中を強打して大ダメージだったかも。

戦車で一緒に戦うとなると、声かけ必須だな。


「次弾!」

「うん!」


戦車の砲撃で地面が抉れ、近くに居た人形達は吹き飛ばされる。

威力は十分、殲滅力も圧倒的だ。

このままぶっちぎって行けば、メイル達を救える。


「…ん? あ! リオさん! あれは!」

「蚊の群れか? …いや、なんか雰囲気が違う様な…」

「何? 何か見えるの?」


蚊のように思えたが、どうも蚊とは違う気がする。

蚊と違って…何だか、1匹1匹が大きい気が。


「うーんと…うーん…何あれ」

(リオさん!)

「お? アルルか、どうした?」

(あの黒い影は?)

「知らない、よく分からないし」

「…あれは、不味い!」

「ん? ケミー、なんか知ってるのか?」

「うん、あれは…殺人蜂」

「なんだそれ!」

(これは、本気で殺しに来たね…)

「フェミーも知ってるのか?」

(うん、1回刺された最悪死ぬよ、あれ)

「な!」

(あの子の切り札だ、猛毒の蜂。1度刺されたらしばらく苦しんだ後死ぬ。

 毒を抜く方法も周囲には知られちゃいない…一応方法は知ってるけど)

「方法って?」

(確か、毒を誰かがいくらか肩代わりする方法で助ける事が出来るはずだよ。

 私の記憶が正しかったら、キスをすれば肩代わりできる)

「なんだそれ!」

(え!? 何その魅力的な話し! もしもリオさんが刺されたら

 堂々とキスして良いと言う!)

「馬鹿な事を言ってる状況じゃないだろ!?」

(そ、そうですね!)

(…危険ですね、ゴキブリなんかより数段不味いです)

「なんか特性無いのか!? 対処方法とか!」

(えっと、私が知ってる事だと、背が低い相手を最優先に狙うはずだ)

「何でだよ!」

(簡単だよ、魔法使いを潰すためさ。

 あの蜂はあの子が唯一オリジナルで作った虫だって話だからね

 大体の11人の魔法使いは国王に忠誠を誓っている。

 当然、国王に振り向いて貰うためには効果的な事をする必要がある)


だが、諸刃の剣に思えるけどな。

ミリターク国は魔法使いが多い国だ。

ちゃんと指示をしないと、蜂があらぬ方向に飛んでいって仲間を攻撃するし。

だけど、かなりの牽制になる事は間違いないだろう。


「しかし、あれじゃあ、援護に向うのは難しいぞ…」

(いや、粘れば可能性はあると思う)

「なんでそう思うんだ?」

(オリジナルの虫だなんて、相当の魔力を消費するはずだからね

 だから、何故このタイミングで仕掛けてきたのかは分からない。

 だけど、それってつまり、それを使わざるおえない状況だって事だ。

 何かが向こうで起こってると考えるのが無難だろう)

「確かに、切り札は最後に切る物だからな。

 最初から全力だったって言うなら、最初からこいつを出してたはずだし」

(そうさ、何かが起こってるのは間違いない)

「でも、のんびりは出来ないだろ、お前達は」

(意外な事に、あの蜂たちの狙いは私達じゃ無いみたいでね)

「ん?」

(誰か、あそこに居るんだ)


…切り札を使わないと行け無いほどの相手か。


「まぁ、なんにしても行くしか無さそうだな。

 機関銃での攻撃は無しだ、流石に刺されたくないし、砲撃だけで行こう」

(無理に来なくても良いんだよ?)

「お前らを回収したいしな、ミロル、頼めるか?」

「任せなさい、まぁ、運転するのはマナなんだけどね」

「私は皆さんの指示通りに」

「よーし! じゃあ進もう!」

「了解です」


…何が起こっているのかは分からないが、とにかく状況を知りたい。

まぁ、トラ達も回収しないと行けないし、どっちにしても進むしか無いがな。

しかし、どうなってるんだ…状況がよく分からなくて困るな。

今回は読めないことが多すぎて厄介だ、殺人蜂なんて冗談じゃない。

俺は危害を加えてくる虫ってのは大の苦手なんだよ。

その中でも蜂は最高レベルに嫌いだ。

滅茶苦茶嫌いな蜂が更に危険性を増して、更に群れている。

そんな場面に自分から向わないと行けないなんて…最悪だ。

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