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幼女に転生した腹いせに狙撃チートで戦場を荒らしてやる!  作者: オリオン
第3部、第6章、戦争後の長い息抜き?
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ついに来た

うーん…結局あの後、少し考えて眠くなったから寝たな。

でも…しかしなぁ、なんか体が怠い…

徹夜したのが原因なのは間違いないんだけど。

と言うか、お腹も痛いし…うぅ、気持ち悪い。

朝っぱらからどうも体調が悪いからなぁ…


「……うーん」


なんか最悪の目覚めだ…気持ち悪い。

うぅ、ここまでお腹に違和感を感じるのは初めてだ。

はぁ…怠い…凄く怠い…このままもう1日眠りたい。

でも…なぁ…今日は中距離の訓練をしないと駄目だし。


「うぐぅ…はぁ、起きないと」


…………あれ?


「…え?」


なん…はぁ!? ちょっと待て! ちょっと待って!


「え!? は!? は!? 何これは!? はぁ!?」


べ、ベットが血まみれ…血まみれで…え!?


「どう言うこと!? どう言うことだ!? どうなってる!? はぁ!?」

「リオさん、どうしまし…あ」

「あ、あ、アルル! アルル! 何これ! 死ぬ! 死んじまうぅ!」

「お、落ち着いてください! 大体そんな反応になるかなとは思ってましたけど

 色々と前もって警告されているような症状ですし、冷静に!」

「どう言うことだよ! 俺はどうなってる!? どうなってる!?」

「えっと…中身が男の子であるリオさんも名前くらいは聞いたことありますよね?

 それと、その名前を知っていたとしても、中身が男の子である

 リオさんには衝撃的な事実かも知れませんが」

「どう言うことだ!? 何か知ってるの!?」

「えっと…本来ならリオさんほどの見た目ではあり得ない事ですが…

 こほん…その症状は、生理です」

「…え!?」

「えっと、月経のほうが分かるのでしょうか?」

「……待って! 俺って、お…うぅ! お、お腹が…」


げ、月経って…そんな、なんで俺が…うぅ! 俺は男で…


「あぅう! お、お腹が痛い、頭が痛い…腰当たりも痛い…」


うぅ、これが生理か…これが…うぅ、こんな事になるなんて。

死ぬ前とか、ただ血が少し出てるだけじゃ無いのか?

とか、思ってたけど、とんでもない…とんでもない痛さだ。

頭は思いっきり殴られるように痛むし。

腰当たりも強烈な衝撃が加えられたように痛い。

腹もチクチクとしたちょっとした痛みから

いきなり強烈に殴られたような激痛になる。

吐き気だってずっとするし、関節も痛む。

もう、女の子の生理を馬鹿にしたりはしない、いや、出来ない!

こんなの男だったら経験しないぞ…経験出来ないし。

男はちょっとムラムラするだけかも知れないけど、女は全然違うじゃん。


「あぅ…うぅう! あ、アルル…助けて」

「あ、はい、色々と方法はあります。

 生理痛を緩和する方法も知ってますし

 生理痛を軽くする食事も知ってます」


あぅ…ベットは真っ赤になって、お腹も頭も腰も、全身が痛い。

こんなの…地獄じゃ無いか…


「でも、そんなに痛くなるんですね、生理痛」

「お、お前女だろ…」

「えっと、私はそこまで生理痛が酷くないと言いますか

 生理が来てもちょっと血が出てるなー位なんで…」

「な…なんでお前はそんなに楽で…俺はこんなに辛いんだよ…」

「リオさんの場合、中身が男の子だからより酷くなってる可能性はありますね」


あぁ、そうか…元々生理に対応出来るような脳みそじゃ無いのか。


「まぁ、な、何でも良いから…痛みを緩和できるんだろ? お、お願い…」

「えっと、はい、分かりました。

 まずはマッサージを試してみます」


俺はアルルに仰向けにされた。

アルルは俺の腹に手を半円状にして、乗せ、少し強く押した。


「い、痛いんだけど…」

「これ位しないと効果が無いんですよ」

「そ、そうか」


もうこの痛みが無くなるなら何でも良いや。

多少痛くても、あの痛みに比べればマシだ。

アルルは何度か同じ様に俺の腹を強く押した。


「はい、どうですか?」

「…あ、す、少し痛みが引いた」


さ、さっきまであそこまでいたかったのに、少しだけ引いた。

でも、やっぱり衝撃的な痛みは断続的に来る。

でも、まだ衝撃の程度は弱いという感じだ。

さっきまでは車が激突してきたのかって痛みだったが

今はまだ鐘で突かれてるって感じの痛みだ。


「はぁ、あ、ありがとう…でも、お前はあまり生理痛酷くないんだろ?

 だったら、なんでそんなに対策を知ってるんだ?」

「それは勿論、リオさんに生理が来たときの為ですよ。

 私みたいにあまり酷くは無いかも知れませんが

 生理痛が酷いという話は良く聞きますから

 もしもリオさん達がそんな事になった場合に

 サポートが出来るようにと今まで暇があれば方法を探してました。

 図書館とかに行って、生理痛対策を探してみたり

 自分で生理痛を緩和する薬を調合してみたりしました」

「く、薬を?」

「はい、ですが、薬の方は…私、あまり生理痛が酷くない

 と言うか、殆ど感じないというか、全く感じないので

 ただ血が出て来て面倒だなぁ、程度だったんですよ」


な、なんでこいつはそんなに気楽なんだよ。

羨ましい…俺なんて今でも悶え苦しみそうな痛みなのに。

なんで中身男の俺よりも中身が純粋な女である筈のアルルはこんなに楽で…

は! まさか、あのハゲか!? あのハゲが俺の身体を生理痛が酷い状態に!

そりゃあ、俺に嫌がらせをする為にわざわざ美人にしてやったとか言うくらいだし

俺に嫌がらせをする為に生理痛が酷い身体にしたって可能性もあり得る!

あ、あのハゲェ! ひ、人の身体をおもちゃみたいにしやがってぇ!

あ、いかん、興奮したらまた痛くなった…


「なので、薬の効果は検証できなかったんですよ」

「と言うか…お前、その薬を自分で使ったのか?」

「当然ですよ、自分で作った薬なんですから自信を持ってますしね。

 だから、私は自分自身で薬の効果は検証してます」


あれ? でも、俺が死ぬ前の世界だと薬を金を払って雇った人に使ってた様な。

それって、自分が作った薬に自信が無かったから…って事だよな?

じゃあ、あれってオブラートに包んだただの人体実験じゃねぇか!


「マジか…」

「えっと、では次にお腹を温めて、いや、その前にツボを押す方が良いですかね」

「つ、ツボなんてあるのか?」

「はい、そこもしっかりと調べてきました。

 えっとですね、お腹を出してもよろしいでしょうか」

「好きにしてくれ…痛みが消えるなら」

「はい、では失礼して」


アルルは服をたくし上げて、俺のお腹を出した。

お腹にツボがあるのか…


「えっとですね、まずはここです」

「お前…どうしてそこを触る? 随分と下だな」

「あ、別にやましい気持ちがあるわけではありませんよ?

 いやまぁ、あと少しズボンをずらしたいなぁ、とは思ってますが!

 弱ってるリオさんにそんな事をするのは私のプライドが!」

「…い、良いから、痛みを取ってくれ」

「えっと、普段なら蹴られそうですけど」

「体中が怠くて動きたくないんだよ…怒る気力も生まれない」

「生理中はイライラすると聞きますが、痛い状態だと

 イライラする前にそもそも動きたくなくなるんですね。

 私は生理とか生理痛とか超軽いんで分かりませんが」

「喧嘩売ってる?」

「いえ、違います。でも、あの発言は軽率でした、ごめんなさい」


アルルがシュンとしてかなりテンションが暴落している。

でもまぁ、俺もここに来る前は似たような感じだったんだろうなぁ…

侮ってた、生理痛を侮ってた…やっぱり男って楽で良いや。


「えっとですね、まずはここ、気海と言うツボです。

 おへそから指先二本分下がこのツボになります」

「なんで解説するんだよ」

「後で自分でも出来るようにですよ。では、押しますよ」


うぅ、やっぱりお腹を押されたりするのはなれない。

たまにお医者さんに行くときに腹を押さえられたりするけど

あれはなんか慣れないんだよなぁ…ただ押さえられるじゃ無く

他人にお腹を押さえられるのが慣れないんだろう。

そもそも、他人に身体を触られること自体慣れてないんだし当然だけど。


「でも、なんでこんな場所なんだ?」

「まぁ、ここら辺に女の子の大事な場所がありますしね。

 生理痛を緩和するならそこのツボを刺激すると言う感じでしょうか。

 と言っても、ツボなんて至る所にあります。

 生理痛に効果があるツボもいくつか別の場所にありますし

 一概にそうとは言えませんけどね」


ふーん、まぁ楽になるなら何処でもいいや。


「次はここです、おへそから指4本分下ですね。

 ここは関元と言うツボらしいです。

 ここも生理痛には効果的だと本に書いてありました」

「全部、本による知識なのか」

「はい」


やっぱり色々と探してくれてたんだな。

骨折り損のくたびれもうけになるかも知れないのに、ずっと。

変な所で頑張ってくれるよな、こいつは。


「…しかしアルル」

「はい?」

「なんでそこまでして調べたんだ? 意味が無いかも知れないのに」

「そりゃあ、リオさんのお役に立ちたいからですよ。

 私はリオさんのサポートで、リオさんの事が大好きです。

 どんな時でもリオさんが苦しんでる姿は見たくありませんしね。

 それに、意味が無ければリオさんは大変な思いをしてないって言う証拠です。

 私はただリオさんの役に立ちたいだけ、知識が役に立てば

 私が少しでもリオさんのお役に立てているという証拠です」

「…お前、なんで性格はそこまで尽くすタイプなのに変態なんだよ」

「ふふふ、オープンな変態は大体義理堅い物です!」

「知らん」

「ほら、小説とかでも変態キャラってなんか義理堅いでしょ?

 陰湿な変態キャラはあれですが、オープンな変態キャラは

 結構義理堅い傾向が強いと思いません?」

「俺は小説読まない、いや、読めないんだよ」


でも、確かにアニメとかじゃそう言うキャラって結構良い奴多いよな。

だが、それは大体男キャラに限るような気もするけど。

女キャラが変態だと、トコトン変態路線に走ってる気がする。


「あ、そう言えばそうでした

 はい、えっと、次は腹巻きをして、お腹を温めて」


…アルルの長い看病のお陰で、なんとかお腹の痛みは引いてきた。


「えっと、パンツの取り替えはどうします?

 私としては当然変えたいところですが、リオさんは」

「……別に良いよ、でも、俺はうつぶせになるから」

「おぉ! リオさんが私にそんな重役を!」

「体が怠いんだよ…動きたくない」

「そうですね、ナプキンとかもちゃんと付けておきます」

「そうか、ナプキンとかもあるのか…付け方分からない」

「あ、じゃあ教えましょう」

「お願い」


色々と教わって、なんとか動ける程度には回復出来た。

食事は主にセロリ・人参・パセリ・ごぼう・ごま・黒豆・小豆・豆腐を使った

料理が出て来た。

逆に卵や砂糖は一切使われていない。

アルルが調べた結果、生理痛を緩和してくれるのはセロリとかで

逆に悪化させるのはパン・卵・砂糖・イカ・ナッツ・カフェインらしい。

パンは元々あまり食べないから良いけど、卵は致命的だなぁ。

卵は基本的に何処でも使える万能だし、大体使われてる。

昨日食べたうどんにも卵は使われてるわけだし

卵が食べられないのはキツい…でも、確か1週間だから

その間、我慢しよう…訓練の方も1週間はミロルに代わりにやって貰おう。

俺は後ろの方で色々とみてたり、指示を出したりするだけにしておこう。

流石にこの状態で銃を使ったときの反動はキツいし。

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