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風呂場の大騒動

ふぃ…やっぱり風呂は良いな、ぬるいのがたまに傷だが。

でもまぁ、俺が普段入ってる湯船の温度だと

どうもこいつらには熱いみたいだからしょうが無いんだけどな。

しかし、この温度でもうすでに9年間も入ってるのに

未だにこの温度には慣れないんだよな。


「まぁ、些細な問題だがな」

「リオちゃん!」

「何だよ」

「なんで頭にタオル乗せてるの?」

「いや、だってほら、タオル持つの面倒くさいし」

「なんで持って入ってきてるの?」

「…あー、それはな、外で待機してるであろう変態女に裸を見せないため」

「裸を見られたら何か駄目なの? 

 先生からは裸で走り回ったらいつも怒られてたけど

 それはひまわりに男の子も居るからなんでしょ?

 でも、このお家には男の子居ないじゃん」

「一応言っておくが、俺は男の子だ、中身はな」

「リオちゃんは女の子じゃん」

「もう良いよ、まぁ、あれだな。

 女しか居ないとしても、あいつは例外だろ」

「んー? よく分かんないや」

「とにかくだ、裸なんて人に見せるような物じゃねぇんだよ。

 そりゃあ、家族とか好きな人の前とかなら良いかも知れないが

 そうじゃ無い他人の前で裸なんて止めろよ。

 女湯に入ろうともその場に居るのは他人なんだから

 自分の裸なんて見せるもんじゃねぇよ」

「好きな人の前や家族の前なら良いんだね、友達の前は?」

「それもまぁ、良いんじゃね? どれ位親睦があるかによるけど」

「じゃあ問題無いじゃん!」

「確かにあいつらとは長い付き合いだ、だが、アルルは別」

「そうなの?」

「そうなんだよ、お前は知らなくて良いことだ」


フレイは本当に何も知らないな、世間知らずって奴だ。

んぁ? なんか動いた? …まぁ良いか、面倒くさいし。


「さて、さっさと出るか」

「まだあまり入ってないよ?」

「湯船にはな、流石に勉強会で時間掛かりすぎた、交代しないと可哀想だ」

「リオちゃん! まだ体を洗ってないよ! お風呂に入ったら体を洗わないと!」

「良いだろ、そんなの」

「駄目だよ! しばらく洗ってないんだから!」

「面倒じゃん、どうせすぐ汚れるし」

「それでも洗わないと駄目だと思う」

「トラまで言うのか?」

「私も体洗いたい、普段は最初に洗うけど…今日は寒かったから」

「…じゃあ、お前らだけ洗えば」

「駄目だよ! リオちゃんも洗わないと駄目!」

「いやだよ面倒くさい! さっさと風呂から出て俺は寝るんだ!」

「だめー!」

「引っ張るな! 転けるから! 風呂場は滑りやすいんだぞ!?

 後頭部から転けたりしたらどうする!」

「だって、リオちゃんが体洗わないって言うから!」

「…分かったよ! 洗えば良いんだろ洗えば!

 怪我するよりはマシだ、洗うよ」

「それじゃあ、洗おう!」


はぁ…こういう所はうるさいんだよな。


「…で、何で俺と同じ場所に来た? 他にもシャワーは沢山あるんだしそっちで」

「洗いっこしようよ!」

「なん!」

「洗いっこ…お姉ちゃんと洗いっこ!」


な、なんか知らないけど、ウィンが目を光らせてる。


「…え? どうしたんだ?」

「私、沢山洗うよ!」

「あ、あぁ…そうか」


なんか異様なくらいにテンション高いな、好きなのか? こう言うの。


「じゃあ、背中は私が洗う!」

「なら、前は私が…」

「前は自分で出来る」

「ふむふむ、それなら私は頭を洗ってあげよう」

「体と頭を同時に洗うか?」

「あれ? 私は何処を洗えば良いのかな?」

「いや、洗わないでも」

「じゃ、じゃあ、リオちゃんの足を洗うよ!」

「だから1人で出来るって!」

「それじゃあ、行くよー!」

「馬鹿! ま、うわぁああ!」


ぜ、全身を洗うとか訳わかんねぇ! これ位自分で出来るっての!


「ば! っぷ、1人で出来、…止めろぉ!」

「リオちゃんがドンドン泡だらけに!」


て、抵抗できねぇ! 抵抗することがまるで出来ない!

そりゃぁ、こいつらが全員で取り押さえてるんだし当然だけど!

当然なんだけど! こいつらが徒党を組んだらどうしようも無い!

と言うかくすぐったい! くすぐったいぞぉ!


「えっと、えいえい」

「ぷは! 馬鹿止め! くすぐった、うはははは!」

「全身を洗わないと…そう言えば、おしっこするところも洗った方が良いのかな?」

「そこは良いって! そこは自分でするから! 自分でするって!」

「凄い泡で1杯だね! リオちゃん!」

「全員で俺を洗う会じゃねぇか! 一方的に洗ってるだけだろこれ!

 馬鹿! だからそこは自分でするって、うひゃぁああああ!!」

「あ! 痛かった!? ごめん! 優しくするから」

「だから離せ! 1人でする! 1人で出来る! 出来るか、うははは! 止め!

 止めろぉ! くすぐったい! 笑い死ぬ! 笑い死ぬ!」

「えいえい!」

「お前は力が強いんだよ! 加減しろ加減! 剥げるだろうが!」

「うんしょ、うんしょ」

「痛いしくすぐったいしもうや!! うふぁぁあああ!」








……う、うぅ、あ、ありゃ?


「あ、リオちゃん目が覚めた!」

「ん、んー…あ? なんでベットの上?」

「えっと…リオちゃんが気絶して、着替えさせて寝かせたの」

「そ、そうか…この流れは1日経過した感じ?」

「いえ、まだ数十分ですわ、今回は早く目を覚ましたようで安心しましたわ」

「そ、そうか…てか、俺はどうなってたんだ?」

「え、えっと…泡だらけになってましたわ」

「ごめん! やり過ぎた!」

「やりすぎってレベルじゃねぇんだよ! なんで全員で1人を洗うんだよ!

 あり得ないだろ!? どう考えてもあり得ないだろ!?

 一方的に洗ってるだけじゃねぇか!」

「で、でもほら、私達も沢山泡だらけになったから大丈夫!」

「何処がだよ!」


もう…散々だな…まぁいいや、今日はこのまま寝てしまおう。


「はぁ、とりあえずもうね」

「うぎゃぁあああぁあああ!!」

「なんだ!? なんの叫び声だ!? 風呂場から!?」

「え!? 今は誰が入ってるの!?」

「ふ、フランさん達です…一体何が、とにかく行ってきますわ!

 皆さんはそこで待機していてくださいませ!」


な、なんだよ…折角落ち着けると思ったのに、今度はなんだよ!


「ひ、ひやぁあああ!」

「こ、今度はシルバー!? こんな悲鳴をあげるなんて!」

「は、初めて聞いたよ! 大変な事が起ってるのかも! 急がないと!」

「待ってくださいって! リオさん達は危ないので私が行きます!」

「アルル、お前がいってもあまり意味ないんじゃ」

「4人で行きますから大丈夫です! 急ぎましょう!」

「う、うん!」

「何が…」


なんだよ、マジで何がどうなってるんだよ!


「お、お姉ちゃん、私なんか恐いよ」

「だ、大丈夫だ…別に何も」

「きゃぁあああああ!」

「えぇ!?」


マジかよ! 今度は5人の悲鳴!? これが阿鼻叫喚ってやつか!?

どう考えてもただ事じゃ無いよな!?


「だぁクソ! 行くぞ!」

「う、うん!」


なんだよ! まさか風呂場で転けて血だらけでとか、そう言うパターンか!?


「おい! どうした!」

「り、りり、り、り、り、リオさん! 蜘蛛です! 巨大蜘蛛がぁ!」

「…は?」

「く、蜘蛛?」

「不味いですわ! 蜘蛛が! ひ、ひとまず出て来ないようにしたいのですが

 お、お風呂場の真ん中で陣取っていて、皆さんが出て来れず!」

「た、助けてぇ!」


奥の浴槽でミロル達が顔を真っ青にして固まっている。

しかも抱き合って…ど、どんだけ嫌いなんだよ、たかが蜘蛛だろ?


「お姉ちゃん! 蜘蛛! 本当に大きな蜘蛛が!」

「抱きつくなよ、暑苦しい…はぁ、心配して損した」

「わ、私も蜘蛛は苦手なんだよね…」

「り、リオを、た、対蜘蛛兵器の出番だよ!」

「リオちゃん!」

「…やだよ、追いかけるの面倒だし」

「なんでそんな意地悪言うの!?」

「助けて! 助けてよぉお! ひぃ! こ、こっち来た!」

「言っておくけど、俺がこっちから蜘蛛を捕まえようとしたら

 そっちに逃げるぞ?」

「え゛!?」

「そりゃそうだろ、逃げるんだから」

「じゃあ! あんたの魔法で狙撃しなさいよ!」

「なんで蜘蛛退治で魔法使わないといけないんだよ!」

「だってそうしないと!」

「正直、俺もあまり蜘蛛は好きじゃないんだけどな。

 まぁ、ゴキブリも好きでは無いけど。

 何度か潰して蜘蛛子が出たのを見たし、あまり良い思い出無い。

 でも、目が沢山あるのはなんか可愛いな、お腹もぷにぷにで触り心地良いぞ?

 それはジョロウグモだけかも知れないけど」

「なんで蜘蛛なんか触ってるんですか!?」

「私も触ったことあるよ! 確かに何だかぷにぷにしてて触り心地良いよね!」

「後、蜘蛛は別に噛まないし、分類的には害虫を食ってくれる益虫だ。

 いや、正確には虫とは違う気がするけど、まぁこの際どっちでも良いか

 とりあえず別に害は無いから放置で良いじゃ無いか? 蜘蛛の糸は邪魔くさいが」

「何言ってるんですか!? 嫌いな物はどんな物でも嫌いなんですよ!

 嫌いな物の利益をどれだけ言われようとも嫌いな物は嫌いなんです!

 リオさんだってカボチャは栄養たっぷりとか言われても食べないでしょ!?

 それと同じなんですよ!」

「う゛! な、なんとも的確な反論…わ、分かったよ捕まえるよ

 なんとか奥に行かないように…あ!」

「ひぁ!」


ちょっと浴槽に入ろうとしたら、かなり距離があるのに蜘蛛は

ミロル達の方へ走っていった。


「うわぁああ!」


焦ったミロルが近くにあった湯桶を蜘蛛に向って投げつけた。

湯桶は見事大きな蜘蛛に炸裂する。

こりゃ潰れたな、結構な勢いで投げられたし。


「や、やったわ!」

「出来るなら最初からやれよ」

「う、うーん、絶対に潰れたよね、これ…なんか恐ーい思い出があるけど」

「…ひ!」


湯桶の下から、白っぽい物がぞわぞわと出て来たと思うと

すぐさま浴室全体に走り始めた。


「うわぁああああ!」

「うはぁ…私、これ嫌いだなぁ」

「生まれる直前まで卵を持ち歩くタイプだったか、潰したのは不味かったなこれは」

「冷静な分析は良いから捕まえて! こ、こっち来る! こ、こうなったらまとめて!」

「待て! その手に持っている手榴弾は捨てろ!」

「こ、こんな蜘蛛だらけの家なんてぶっ壊すわぁ!」

「止めろって! 冷静になれ!」

「魔道兵で潰せば!」

「だから止めろぉ!」

「ひぁ! こ、こっち来る!」

「なんでこっちに来るのよぉ! 向こう! 向こう行って!

 こ、この爆弾が見えないの!? 自爆するわよ!?」

「止めろやぁ!」

「にゃぁああ! く、来るなぁああ! ひやぁああ!」

「あぁあ! リオさんリオさん! こっちにも来ましたぁ!」

「アルルテメェ! 子供の後ろに隠れる奴が居るか!」

「うわぁ、これは気持ち悪いや…やっぱり蜘蛛は苦手だなぁ」

「ふ、ふふ、ふ、フレイ! リオ! やや、やって! やって! 速く追いだして!」

「悪いけど、流石にこれは無理だな」

「来てる! ドンドン来てる!」

「ど、どうしよう! に、逃げないとぉ!」

「まぁ、ここは森が近いし、これ位慣れた方が良いと思うがね」

「慣れられる筈がありませんよぉお!」

「きゃぁああ! 来ないでぇ!」

「…ミロル、冷静になれよ、相手は子蜘蛛だぞ? お湯ばらまいてたら流れる」

「あ! そ、そうね! うらぁああ! く、来るなぁぁ!」


ミロルは目を瞑り、ひたすらに浴槽のお湯を子蜘蛛達へ引っかけた。

流石に小さな蜘蛛だからお湯の流れに逆らえず、ドンドン流れていく。

なんか…川みたいだな、いやうん…こんな川絶対いやだけど。


「こっちに来る蜘蛛はどうするんですかぁ!?」

「私! 今すぐ逃げたいですわぁ!」

「私もですぅ!」

「く、蜘蛛も…結構苦手なんですよねぇ…」

「そうだなぁ、トラ、シャワー動かせ」

「え!? あ、うん!」

「で、ギリギリまで引っ張って、お湯を流せ」

「わ、分かった!」


シャワーはこちらに向かってくる子蜘蛛たちを巻き込み流れる。

…しばらく、その攻防は続き、ようやく落ち着きを取り戻した。


「えい! えい! 来ないでぇ!」

「ミロル…もう良いぞ?」

「うえ!? ほ、本当!? もう目を開けても良いの!?

 居ないのよね! 小っこいのもう居ないわよね!?」

「あぁ、問題無い」

「し、信じるからね!? 嘘だったらあれよ! あれするわよ!」

「あれでもそれでも受けてやるから目を開けろよ」

「し、信じたからね!? 裏切ったら許さないんだから! 

 は、針千本飲ますわよ!?」

「大丈夫だって!」

「て、天の神様に誓える!?」

「正直、あの禿に誓ってもって感じるけど大丈夫だ」

「あ、開けるわよ!? あ、開けちゃうわよ? 開けるわよ!?」

「良いから!」

「う、うぅ…あ、あぁ、り、リオ、随分と近くに…」

「わざわざ連れ出しに来たんだ…そこで寝てる奴らを」

「え? あ…」


浴槽ではよほどキツかったのか、フラン達が気絶していた。

そこまで嫌いだったって事なんだな。


「よ、よかった…あ、こ、腰が…」


安堵したからなのか、ミロルはヘナヘナとその場に座り込んだ。


「うぅ…あ、えっと…なんで迎えはあなたとフレイだけなの?」

「恐いんだって」

「フレイも蜘蛛苦手なんでしょ?」

「潰したらぶわってでてくるのがいやなだけで

 もうでた後なら恐くもなんともないよ?

 1匹とか2匹なら小っちゃくて可愛いもん」

「可愛い!? あんな化け物が!?」

「え? そんなに恐いの?」

「だ、だって! 目が沢山あるのよ!?」

「うん! 知ってるよ! 前睨めっこしたときに沢山あったもん!

 あんなにお目々があったら砂埃とか大変そうだよねぇ」

「う、動きとか超気持ち悪いのよ!?」

「普通に歩いてるだけじゃん」

「後、あの程度ならまだマシだろ? 体がクソ小さくて

 足が無駄に長い奴も居るんだぜ? しかも群れてるし。

 最初は気持ち悪かったけど、攻撃してみたら一気にぶわっとね。

 なんか面白かったぞ」

「あなたおかしいわ!」

「なんで!?」


や、やっぱり変なのか? でも、男子なら普通だと思うけど。

え? 違うの? やべぇ、誰かと交流したことがないから分からん!


「んー? 可愛いと思うけどなぁ」


でも、フレイもそんな感じだし…やっぱり人によりけりなのか?


「え? 感性ズレてるの? じゃ、じゃあ、い、犬は?」

「可愛い!」

「化け物!」

「…猫は?」

「可愛い!」

「触りたい」

「…蛙は?」

「可愛い!」

「面白い」

「……く、蜘蛛は?」

「可愛い! でもぶわっと出てくるから嫌い!」

「面倒くさい」

「…ご、ゴキブリは?」

「カサカサしてる!」

「逃げ足が速くてウザい」

「…え、えっと…じゃあ、さ、猿は?」

「可愛い!」

「生意気な感じがする」

「あれ? フレイ殆ど可愛いしか言って無くない?」

「え? 皆可愛いじゃん! でも、ゴキブリはなんか違う気がする」

「じゃあ、そうね、か、カブトムシは?」

「格好いい!」

「格好いい」

「え? あ、そ、そう…そこは格好いいなのね、しかもリオも」

「だって格好いいじゃん」

「格好いいよ! あの角! 凄く強そう! でもクワガタの方が強そう!」

「何! 力強くそびえ立つ1本の角は最強だろ!」

「でも挟む方が強いもんね-!」

「何を! カブトムシは最強だぞ!」

「クワガタだもん!」

「いや、変な所で喧嘩しないで良いから、じゃあ、その…バッタは?」

「可愛い!」

「カマキリの餌?」

「餌って…じゃ、じゃあ、カマキリは?」

「格好いい!」

「可愛い」

「え、えー…」


なんだろう、何か変な事言ったか? や、やっぱり何処かズレてるのかも知れない。

でもなぁ、カマキリって可愛いと思うけどな…子供のカマキリとか特に。


「…じゃあ、う、兎」

「可愛い!」

「可愛い、もふもふしたい」

「狐は?」

「可愛い!」

「可愛い、もふもふしたい」

「熊は?」

「超デカい!」

「食べてみたい」

「ふぁ!?」

「1度でも良いから食べてみたいんだよな、熊肉」

「何でよ!」

「おいしそうじゃん」

「食いしん坊か! …もう良いわ、えっと、とりあえず救出お願い…」

「お前は気絶してないじゃないか」

「腰が抜けてるのよ! この状況を見て理解できないの!?」

「むぅ、ミロルちゃんふらちだよ、おまた開いちゃ駄目だよ!」

「な! 誰が好きでこんな格好するか! 腰が抜けてるの! なんか動かせないの!」

「ねぇリオちゃん、腰が抜けるってどう言う意味?」

「えっと、上手くたてなくなる、恐い状況から解放されたりすると

 そう言う状況になる事があるんだ、お前もたまにあるだろ?」

「あったっけ」

「力が入らなくなること無いのか?」

「…あ! そう言えばあった! リオちゃんに許して貰ったりするとなる! 少しだけ!」

「俺なの? 俺が原因なの?」

「だって怒ったリオちゃん超怖いもん」

「あ、そう言えば漏らしてたな」

「い、言わないでぇ!」

「あなた達はのんきで良いわね…でも、早く助けて欲しいわ!

 私だってこんな格好でいるのはいやなんだから! 

 ま、ましてやあなたの前で! 早く起しなさい!」

「はいはい、分かってるよっと、ほら、立てるか?」

「立てるわけ無いでしょ!?」

「知ってる、言ってみただけ」

「なんでよ!」

「いやほら、言ってみたいじゃんこう言う言葉」

「分からないでも無いけど…とにかく助けて」

「ほいほいっと」


やれやれ、蜘蛛程度でこんな騒動になるとは思わなかった。

でもまぁ、怪我も無くて良かったよ、本当。

最悪死人が出るところだったからな…おぉ、恐い恐い。

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