表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
幼女に転生した腹いせに狙撃チートで戦場を荒らしてやる!  作者: オリオン
第3部、第2章、勝利後はのんびりと
187/294

ちょっとした交流会

「リオさん、また倒れちゃいましたね…」

「何でリオはあんなに怪我するのよ、日常生活でも」

「大体はフレイさんですね、加減が苦手らしいんですよ

 最近は安定してきてるみたいですけど、感情的になると…」


なる程ね、やっぱり子供なのね、感情的になると制御が出来なくなると。

確か身体強化魔法って奴よね、あれ…常時発動なのかしら。


「フレイちゃんの身体強化魔法って常時発動なの?」

「いえ、そんな事は無いと思います。

 ただ元々身体能力が高いんでしょうね、力は凄いですよ」


へ、へぇ、魔法だけじゃ無いのね…幼女恐いわ。


「しかし、あれよね…普段生活からこんな感じだと将来心配よね」

「ん? リオさんの将来が心配? 何故ですか?

 結構安定すると思いますけど」

「いやまぁ、多分安定するだろうけど…」


いやまぁ、安定はするでしょうね、アルル見たいな変態が隣に居るとは言え

あんな感じでも料理は異常に上手いし、家事も得意だし

リオに対して全力の忠誠心も持っている。

アルル以外にも優秀な部下は複数人居る上に

国のお偉いさんともコネがある、安定は間違いないのよね。

でも、問題は…女の子って所ね。


「問題はね、ほら、リオって…小さい状態なのに異常に可愛いし」

「そうですよね! リオさんの可愛さは天下一です!」

「1国のお姫様と小さい時も今も瓜二つ。

 しかもよ、小さい頃は大変な環境で育ったはずなのによ」

「そうですよね、何処まで貧困だったかは分かりませんが、

 下の下であったと言う事は間違いないでしょうし」

「えぇ、そんな貧困な家庭事情で育ったのに…1国のお姫様とルックスが同じ」

「それがどうしたんですか?」

「お姫様の方は恵まれた環境で恵まれた中で育つからね

 当然だけど、顔はドンドン良くなると思うわ

 逆に貧困な家庭だと食事も満足に出来ないから頬はこける。

 現に栄養は足りてないのは間違いないわ、超小さいし。

 だから、美人になるって言うのは難しいんじゃないかなって」

「そうですね、栄養バランスは大事です」

「で、今は栄養バランス最高でしょ? あなたが作ってるんだから」

「栄養に関してもお任せください! メア姫様達からも宮料理人より美味しいわ。

 と、言われた経験もあります!

 宮料理人の方から栄養バランス最高と言われました! お世辞でしょうけど」

「…と言う事は、これからもっと美人になるでしょうね」

「えぇ! 大人のリオさん…ちょっと想像が難しいですが絶対美人です!」

「……美人って事は、男とかもすり寄ってくるわね」

「は!!??!!??」


あ、アルルが世界の終りを見るような表情を…

リオが転生する前は男の人だった。

そんな人が男の人に告白されるって…どんな気分なのかしら。

いやまぁ、今は小さい状態だから、そんな事は無いかもだけど。


「か、考えてみれば…リオさん、前に男の子に告白をされてたのを思い出しました!」

「あぁ、もう告白されたのね…」


な、なる程、流石リオ、女の私でさえ本気で可愛いと思うだけはあるわ。

中身が男なのにルックスは超絶美少女…絶対に男にモテモテになるでしょう。

本人は全くもって嬉しくないでしょうけど。


「ま、不味いです…このままではリオさんが穢されてしまいます!」

「いや何年先の話よ、と言うか私達って何か成長してないし

 案外一生このままだったりしてね」

「それは無いと思いますよ? 多分ですけど、リオさんは意地でも方法を模索します」

「自分の為?」

「そう思いますか?」

「…あり得ないわね、探す理由は多分フレイちゃん達の為でしょうし」

「えぇ、ですから! この問題は無視出来ない問題です!

 このままではリオさんが大変な事になってしまいます!

 男の人に無理矢理押し倒されて、無理矢理大変な事を!」

「いや! 何口走ってるのよ!」

「くぅ! それを避ける為にもリオさんには格闘術を!」

「いや落ち着きなさい! 今は動けないわよ!?」

「そうですね! リオさんが目覚めた時にどんな訓練をするかを!」

「えっと、アルルさん、訓練をするなら…合同で

 格闘術なら、えっと、私も自信がありますし」

「確かにマナさんの格闘術はかなりの物ですからね」

「…もしかして私達も参加?」

「合同訓練ですから…」

「私としては別に良いんだけどね、マルは…」

「大丈夫だよ、私も戦えるようになりたいし」


リオの指揮下にいる子供達は異常なくらいに努力家ね。

本当、良い子ばかり…理由は分かるんだけどね。

ふふ、あんな背中をずっと見てたら追いかけたいって気持ちになるわ。

完全に背中で語るタイプね、気付いたらリーダー格になってる感じ。

我が身を省みず。自らの心を曲げず。ただ1つの目的にひた向う。

その背中に迷いは無く、背を追う事に迷いは生じない。

だが、ただ強く、力強いわけではない。

何処か弱々しく、自分達が守らねば消えてしまいそうな儚い光り。

ゲームとかならまず死ぬタイプね、リオは。


「今まで良く生きてたわね、リオは」

「リオさんは皆さんを守り、守られてますからね」

「そうね、本当にそう思うわ」


最初は1人だけで戦ってるように見えたけどね。

1人で全部背負って戦ってるって。

まぁ、3回も戦ってそれは違うってようやく理解できたけどね。


「あ、あの」

「どうしたんですか?」

「その…話は変わりますけど…折角ですし…皆で街に出てみませんか?

 そこで合同訓練の内容を考えたり…」

「ん? まぁ、良いけど」


街ね…考えてみれば、交流会ってのやってないわね。

そもそも、本来このチーム分けって、普段交流がないメンバーとかが

交流しやすいように考えついた感じだからね。

折角だし、やった方が良いわよね、交流。

アルルの普段生活って奴も興味あるしね。

とりあえず私達は城を出て、街を見て回る事にした。

やっぱり全滅寸前の国にしては、随分と活気があるわね。


「さて」


今回は特に目的も無く、のんびりと散策できるわ。


「…何処に行きましょうか」

「…何処に行こうかしら」

「何処でも良いですよ」

「私も」

「私もかな」


…ど、どうしよう、誰も全然積極的じゃ無い!

か、考えてみれば、アルルはいつもリオを追いかけてたし

リオの意志に従って動いていたような気がする。

マルさんもフレイちゃんに振り回されてばかりで、自分の意見を言ってる場をあまり見ない。

メルちゃんはそこそこ積極的に行動はするけど、殆ど周りに合せていた。

マルちゃんは会話が得意じゃ無いみたいだし、あまり行動もしない。

ここにいる全員…周りに合せて行動してるタイプ!

私も会話は好きだけど、何処に行くかと言われてもでてこないタイプだし…

どうするのよこれ!? シルバーさんならここが良いのでは? とか言いそうだけど。

この場にいない、フレイちゃんならあそこが良いとか言って走り出す。

リオならここが良いんじゃね? 何かのんびり出来そうだし、とか言いそう。

メルトならここに行ってみたいね、とかいうと思うけど…

どうすんのよ! 積極的に行動しそうなの誰も居ないってヤバいわよ!?

私? 私が選ばないといけないの? でも、行きたい場所なんて!


「…うーん、ここは1度この国に来た事があるお2人に判断をお願いしましょう」

「そうだね、私達運がいいや、街のこと知ってる3人の内2人が居るんだし」

「え!?」


この言葉に私とアルルは同時に驚愕の一言を発した。

どうするのよ! わ、私達2人が選ばないといけないの!?

とりあえずアルルの方を向き、私は無理だと目で訴えた。


「……」


私の行動の意図が通じたかどうかは分からないけど

アルルは顎に手を当て、何かを考えている様子だった。

ちゃんと意思が通り、考えてくれてるのね、多分。


「私、実はあまり街に詳しくなくて」

「そうなんですか?」

「えぇ、宿しか探してなかったし、情報収集が主でしたし」

「ちょ!」

「じゃあ、ミロルさんに聞くしか」

「え!? わ、私!? 私!?」

「ミロルなら色々と調べてそうな気がする」

「うん、色々と知ってるし」

「え!?」


ぜ、全員の視線が私に向いた…ど、どうするのよこれ!?

いや、分からないって、私、そんなの分からないって!

で、でも、そ、そんな事を言ったら、全員絶対がっかりするわ!

と言うか、マルちゃんとメルちゃんの視線が1番痛い!

何!? この何も疑ってない純粋な目は!?

キラキラ光線って奴!? 無理無理無理! 絶対無理よ!

こんな表情、曇らせたくない! それに幻滅されたくないし!

お、落ち着きなさい私…リオ達と街を巡ったとき、何処に行った!?

思い出せ…えっと…えっと…え…っと


「! 喫茶店! 喫茶店よ!」

「喫茶店?」

「えぇそうよ! 喫茶店!」


思い出したわ! リオ達と情報収集は人が多いところが良いって話しになって

喫茶店に向った! ここに活気があれば、この国は力を貸す価値は十分あるって!

人が集まり、話しやすい娯楽場所に場所に活気があるという事は

全体を通して活気があるという事だって。

誰も不平不満を言ってないくて、更に絶望してないから活気が残ってる。

そんな国なら救う価値は十分あると!

確かあそこのスパゲティーが超美味しかった記憶があるわ!


「ありましたね! 喫茶店!」

「えぇ! メイドさんの出迎えもあったわ!」

「…何故かメイド姿のリオさんを想像してしまいました」


め、メイド姿のリオ? いや、何でそんな想像するのよ。

でも、そうね、メイド姿のリオね…中身が男だと言う事を忘れれば

えげつないくらいに可愛い気がしてきたわ。

声も可愛いし、あの声でお帰りなさいませご主人様とか言われたら…

アルルは鼻血を滝のように出して昇天するわね間違いない。


「メイド姿の…リオちゃん?」

「…ちょっと想像できません」

「メイドに指示を出す側だし」

「そもそも、アルルさんがリオさんのメイドさんみたいな物では?」

「確かにそうですね、今度メイドの格好でリオさんに

 お帰りなさいませご主人様ー! とか言ってみます!」

「そんな力強く言うの? ラーメン屋さん見たいね」


何か、メイド姿のアルルってのは想像が難しいわね。


「とりあえずまぁ、想像の話は良いとして、はい、ここよ」


前に来たとき、私達がよった喫茶店。


「お帰りなさいませお嬢様」


店に入るとメイド服を着た女の人達が私達へお辞儀をして出迎えてくれた。

向こうのメイド喫茶なんて行ったこと無いけど、やっぱりこんな感じなのかしら。

しかし、2度目だけどやっぱり気になるわね…メイドなのにミニスカートって。


「お、お嬢様…言われ慣れない」

「お嬢様なんて言われることありませんよ…」

「今更だけど、完全にメイド喫茶よね、ここ」

「メイド喫茶って何ですか?」

「何でも無いわ」


そうだった! リオがいないんだった! こう言う場面で共感してくれる相手って

やっぱり重要なのね…改めて理解したわ。


「んー、ここのメイドさんはスカート短いね」

「メイドさんって皆こんな感じ?」

「戦うわけじゃ無いし普通は長いわよ、スカート」

「戦うメイドさんって居るんですか?」

「いるわよ、結構」


アニメとかだと良くあるけど、異世界には実在するのかしらね。

戦うメイドさんって結構強いイメージがあるけど。

もし居るなら会ってみたいわね、戦いたくは無いけど。


「こちらがメニューになります」

「はい!」


今日は前に気になってたメイドラーメンを食べるわ!

メイドラーメンって何かなと思ったけど、今、理解できるわね!


「お待たせしました」


運ばれてきた料理はオムライス2個とスパゲティーとカレー

そして、私が頼んだメイドラーメンだけど…


「何この赤色!? ラーメン!? ラーメンなの!?」

「はい、めいどラーメンです」

「メイド要素何処よ!」

「え? ですから、めいどラーメンです」

「だからメイドって何処に居るのよ! メイドが作ったからメイドラーメン!?」

「いえ、ですから、冥土に行きそうなくらいヤバいラーメンで冥土ラーメンです

 簡単に言えば、冥土の土産にどうぞというラーメンで」

「その冥土!? くだらないぎゃくのために客殺そうとする!? しないわよね普通!」

「昇天しそうなくらい美味しいラーメンという意味で」

「何言ってんのよ! マジに昇天するわ!」

「あ、冥土ラーメンのサービスですが、メイドが食べさせてあげるサービスです」

「はぁ!?」

「メイドが冥土に送ってあげるという感じで」

「くだらないギャクで客を殺そうとしない、うわぁ! 離しなさい!」

「はい、あーん」

「待って待って! 違う! これは私のキャラじゃないわ!

 こう言うのはリオの役回りよ! こう言うのはリオ、むがぅ!」

「美味しいですか?」

「んがぁあああ! 水! 水水! 水!」


辛い辛い辛い! 無理! 私辛いの大の苦手!?

死ぬ! 本当に冥土に行っちゃう!


「水ぅううう!」

「は、はい」

「水! むぐ! ぐ! ぐ! た、足りないわ!」

「じゃあ、直接全部飲みます?」

「飲むわ! んぐ! あ、重、うわぁああ! 冷たい!」

「み、ミロルさん、いくら水が欲しいからって全部自分にぶっかけなくても」

「水を! 水を頂戴!!!」


本当に死ぬ! 痛いし辛いし冷たいしべちゃべちゃだし! もうやだぁああ!!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ツギクルバナー
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ