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幼女に転生した腹いせに狙撃チートで戦場を荒らしてやる!  作者: オリオン
第2部、最終章、長い戦いの終りへ
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つかみ取った平和

今回のお話しで転生幼女、第2部が終了します!

今まで応援してくださったかた、ありがとうございます!

ミロルに指示を出し、各村や国の目立つ箇所に

大きなテレビを設置して貰った、で、各村や都市に

各々のスタジオを用意、そして、スタジオ間の連絡も可能にした。

他にも各都市や村々の中心となる施設に無線機を設置。

これで都市間や村に伝達することが可能だろう。

伝達も出来て、国民への情報公開の準備も出来た。

残念ながら、国民1人1人の家にテレビとかを置くことは出来ないが

それでもこれで大まかの情報公開準備は出来た。

ここまでにかかった期間は僅か3日だった。

ウィンの能力で各都市への移動はかなり楽だからな。

ただ、村へ移動することは出来なかったため、3日はかかった。

最短の都市からとは言え、移動距離は結構あるからな。

本当に思うけど、ここは結構大きいんだよなぁ。

日本列島とまでは言えないが、も北海道レベルだったりして。

……これで、安定はするだろう。

他にも学び舎の建築も各都市で始まり、保育所の建築も始まった。

村にも小規模の学び舎を作る計画になっている。

兵士もその建築を手伝うようにと国王からの指示もあった。

で、俺は第1の学び舎がトロピカル地方に出来た時に兵士を止め

そこで教育を受けるつもりである、まぁ、俺にはあまり関係はないが

フレイ達が入学するつもりらしく、無理矢理誘われた。

大体フレイとかはそう言うときに引くこと無いからな。


「ふふふ、楽しみだね!」

「あー…そうだな」

「さて、リオ」

「はい、何でしょう」


俺が少しだけ面倒だという意味合いでため息をした後

レギンス軍団長が国王様と共に俺に話しかけてきた。


「テレビという情報共有手段、よく考えついたな」

「まぁ、そう言うのがあれば便利だろうなと思ったので」


異世界から来たからそういう技術を知っている、なんて言えないし。

言っても信じてくれないだろうからな。


「そこでだ、君にそのテレビに出てもらいたいと思ってな」

「はぁ!?」

「メアとリサの案でもある、やはり英雄という立場にいる

 君がテレビに出た方がよいだろうとの判断らしい。

 そのテレビには私達も出て、各都市や村に勝利の一方を改めて流そうと」

「い、いえ、ほら、やっぱりそう言うのは国王様達でやった方が。

 ほら、自分はあまり目立たない立場だというか、目立たない方が良い立場で」

「それは戦争の最中ではであろう? 戦争はもう終わったのだ

 敵へ情報が漏れる危険性など考える必要は無い」

「あ、いや! 自分はほら、子供ですし!」

「何を言っている、子供だろうと君は英雄という立場だ。

 君がいなければ我々の勝利は間違いなくなかったであろう。

 3年前の戦闘で全滅だっただろう」

「3年前? 2年前じゃ…あぁ、そうか、もう3年前になるんですか」


あ、忘れてた、そう言えば誕生日来てたっけ…じゃあ俺、7歳じゃなくて8歳か。

いかん、誕生日が来たって自覚があまり無かったから忘れてた。

やっぱり戦争とかの最中に誕生日が来ても覚えない物だな。

いや、だってさ…平和の中ならまだしも戦争中に来ても忘れるって。


「そうだな、まぁ、それはよいとしてだ

 やはり君が英雄だと言う事は紛れもない事実だ、だから」

「いやいや! 無理です! 絶対無理です! テレビに出るとか!」


無理だ! テレビに出るとか絶対に無理! 俺、とびっきりのインドア派!

本来目立つことをしたくないスタイルなんですけど!?

まぁ、1度威張りたくてINW2のクリア動画をあげてやるぜ!

的な事を考えてた時期もあったが、今考えてみると面倒この上ない!


「良いじゃないですか、リオさん、テレビという物がどういう物か知りませんが

 正直リオさんはもう既にかなり目立っちゃってるわけですし

 今更全国民の前に顔をさらすことを恥ずかしがっても」

「無理だって!」


た、確かに目立ちたくないと言いつつ、妙に目立ってたりするけど…

でも、やっぱりテレビは無理! 何か普通に目立つとは違う恥ずかしさが!


「良いではないか、やはり主役がいなければ何も始まらないからな」

「あ! 軍団長! 無理矢理引っ張らないで下さいよ! 

 知ってるでしょ!? 力じゃ俺は軍団長には勝てないって!」


大人の力にひ弱な俺が勝てるわけない! 必死に抵抗しても

引きずられる一方だし! 身体強化魔法なら勝てるだろうけど!


「自覚しているから引っ張っているんだ、やはりこう言うときは

 強引に事を運ばねばな、特に君はこう言うときの行動力が足りない。

 その姿を見せ、国民達に自らの偉業を堂々と見せ付け

 威張るという行動も必要なのだ」

「良いです! 偉業とかないんで! そんなのどうでも良いんで!」

「うーむ、抵抗するな、しかし、この状態では少々周りからの目が痛みそうだ」

「はいはい、まぁ、リオがごねるのは何となく予想してたから私が来てますけどね」

「リサ姫様!?」


り、リサ姫のあの悪い表情…や、ヤバい、捕まっては、捕まっては駄目だ!

何となく分かる! 捕まったらろくな目に遭わないと!


「さぁ、大人しくしなさい」

「リサ姫様! 待って! 本当待って下さい! 無理です! 無理!

 絶対に無理なんですって! と言うか、目立つの苦手ですから俺!」

「諦めなさい」

「あ、あぁ!」


つ、捕まったぁ! 左腕捕まれたぁ! 無理だ! 勝てない!

子供の力で大人の力に勝てるわけがない!


「さぁ、行きましょうか」

「無理ですってばぁぁぁ!!」


俺の必死の否定もリサ姫に届くことはなく、そのまま俺はスタジオに引きずられる。

ミロル達も嫌がる俺の後を少しだけ笑いながら付いてきている。

アルルに至っては、これから俺に何が起こるのか分かっているかのように

表情が緩んでいる…もう駄目だ、お終いだぁ。

勝てるわけない、大人の力に子供が勝てるわけが無い。


「さぁて」

「う、うぅ…」


俺の嫌な予感は的中した、リサ姫が俺を連れてきたのは城にある衣服室。

姫様達が着るような高貴なドレスがズラリと並んでいる。

更にドレスだけではなく、可愛らしい服までおいてる…か、勘弁して。


「さて、リオにはどのドレスが似合うかしらね」

「て、てて、テレビに出るなら、ぐ、軍服でお願いします! 

 だってほら、その方が何か分かりやすくて!」

「戦争が終わったと報告する為の物なのよ?

 軍服なんて国民が不安になるかも知れないじゃない」


あぁ、ふ、振り向き様にこちらを見たときの目が

まるで獲物を見る肉食獣の様な目つきに見えた。


「そうですね、やはり軍服はよろしくありませんね」


その直後、背後から禍々しい気配を感じる。

チラリと後ろを見てみると、アルルも獲物を見る肉食獣のような目をしていた。

…ぜ、前門の虎後門の狼…に、逃げ道が…逃げ道が完全に断たれた!


「…リオ、何だか散々ね、あなた」

「そう思うなら助けてくれぇ!」

「まぁ、中身はいざ知らず、外見は超絶美幼女だしね」

「嬉しくない! 粉微塵も嬉しくない!」

「超絶可愛いスーパー美少女がリオさんなので」

「全然嬉しくねぇ!」


畜生め! 何で無駄に容姿を褒められるんだよ!

この姿で褒められても虚しいだけだってのぉ!


「うん、これね」

「緑のノースリーブドレスですか、スカートも短い」

「えぇ、これなら確実にリオに似合うわ」

「あ、あぁ…」


じょ、冗談じゃない…こ、これは、これはヤバい!


「無理! 俺は逃げる!」

「おっとリオさん、私が後ろに居ることを忘れていませんかねぇ?」

「離せ! 俺はあんな服は着ない! 着てたまるかぁ!」

「恥ずかしがらずに」

「無理だぁ!」

「絶対に似合いますよ」

「似合ってたまるかぁ!」

「散々ね、本当に」

「だからそう思うなら助けやがれやぁ!」

「いえ、私もドレスを着たリオを見てみたい気分でね

 中身は違えど外見は美幼女、似合うとは思うし」

「ふっざけんなぁ!」

「ふふ、ミロルさんも見た目は幼いのに大人びてますよねぇ

 リオさんによく似てますが、ワイルドさはありませんね」

「特に何もないのが良いのよ……面倒事に巻き込まれないし」

「あ、それとリサ姫様、その服はリオさんには似合わないかと

 いえ、リオさんなら何でも似合いそうですけど、やはり最高ではない」

「え? そうかしら、この短さとノースリーブ色合いもピッタリだと思うけど」

「いえ、ここはこれですね」


アルルが指をさしたのは白いノースリーブのドレスだった。

色が違うだけじゃないか。


「ふふ、誰にも侵されぬ純白、これこそリオさんに相応しいです

 それに緑は軍服の色と近いはず、戦争の終りを示すには向かないかと

 そしてリオさんの髪の毛を弄って」

「こら! 何しやがる!」

「ツインテールリオさん! むふふ、妄想が止まりません」

「止めろぉ!」

「ツインテールも確かに良いわ、でも、私はポニーテールを推薦ね

 ツインテールは子供っぽさを出し過ぎるわ、リオの魅力の1つは

 子供なのに何処か大人っぽい所よ」

「ほうほう、確かに言えてますね」

「本人の同意を取らずに話を進めるな!」


だが、俺の言葉など聞かず話は進み、最終的に強制的に着替えさせられた。

髪型はポニーテールになり、ドレスは少々子供っぽさを出すために青になる。

着せてみた後に見て、白は落ち着きすぎている感じで、少々子供っぽくないとなり

青色…ポニーテールを作る際に利用する髪留めは青い花になった。


「……」


正直、死にたい。


「うーん! 可愛い! 可愛いです!」

「……もう好きにしろ……」

「リオ、目が死んでるわ」

「ほらほら、笑いなさい、戦争が終わったのに暗い顔は駄目よ」

「誰のせいだと思ってるんですかねぇ!」

「あの、そろそろ時間が」

「おっと、そうね、じゃ、行きましょう」


う、うぅ…結局この格好のままでテレビに出てしまった。

全都市や村に俺の醜態が…醜態が晒されてしまった。

もう駄目だ、もう街歩けねぇよ。


「ふふふ、楽しいですね!」

「楽しくねぇよ!」


そんな公開処刑から1年……あんな目に遭ったわけだが、案外街は歩けた。

そこまで致命的な物ではなかったのだろうが、ケイさんにはからかわれた。

いや、違うな、ケイさんは可愛いとか連呼してきただけだった。

まぁ、そんな1年前の事は忘れて、今はこれから先を見よう。

俺は学び舎が完成し、フレイ達と一緒に兵士を止め、学校に向うことになった。

軍団長達には止められたが、フレイ達と一緒に学びたいと強く言うと

そこまで強く止めはしなかった、俺達の意思を尊重してくれたのだろう。

でもまぁ、学び舎に通うとなっても、大して変わらないけど。


「はい、ここはこうなって」


だって、先生はアルル達だし…何かアルル達も兵士を止めて先生をしようとしたそうだ。

学術を教えることが出来る人間はまだ少なかったらしく

アルル達が兵士を止め、トロピカル地方の学び舎で

子供達に色々と教えるのは軍団長には嬉しかったらしい。

と言っても、アルル達は兵士の先生という形で

まだ兵士となっている、だが、最優先は子供達への教育だ。

因みにアルルは保険と理科、シルバーは帝王学と歴史

メルトは国語と体育、マナは保険と道徳、ノエは全体のサポートと家庭科だ。

シルバーの帝王学って何!? とか思うが、子供達に

自分達が将来国を担うという使命感を持って欲しいと国王が導入したそうだ。

その点に関してはシルバーは最適性だろう、潰れていた自分の家を復活させたし。

で、この学び舎には俺達小さな戦士達全員が入学している。

ミロルもこの中にいる、学びを受ける必要は無いだろうに

あなた達全員が入学するなら私もかしらね、と、入学した。

まぁ、全員トロピカル地方に新しく作って貰った家に住んでる状況だし

同じ生活をしてる中で、1人だけズレるのもな。

しかし…何だかな。


「リオちゃん、これはどうやったらこうなるの?」

「あぁ、これはだな」


……前は地獄でしかなかった小学生の生活…今なら割と悪くないと感じる。

これが平和か…あぁ、生き残れてよかった。

こんな生活がこれから続いてくれれば良いな。

でも、もう9歳だが、やはり身長は一切変わらない、そこは妙なところだ。

まぁ、子供のままの方が便利で良いけどな。
















「……仕方ない、動くしか無いわね」

「はい、戦力補強は最重要項目です」

「…よし、行くわよ」

これで第2部は終了です、何だか1部よりも長くなった気がしますが

何とか走りきることが出来てよかったです!

今までご愛読ありがとうございました!

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