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銃の使い方

折角の誕生日だったが、怪我のせいで大した事は出来なかった。

まぁ、無事に誕生日を迎えることが出来たのが

最高の誕生日プレゼントという事にしよう。

そしてだ、退院することが出来たから

早速アルル達に銃の扱いを教える事にした、休む暇は無いな。

そんで今回何故かフレイ達も見に来ている。

一応銃の扱い方を知っていても損は無いだろうし

下手に敵の銃を取ったときに扱い方も知らずに

暴発の可能性だってあるし、一応は知ってた方が良いか。


「よしっと、この場所の人払いは終わったし、やるか」

「はぁ、周りの人を払うくらい危険なんですね」

「お前ら見たいな扱い方も知らない奴の訓練だからな」


変な所に当って、変な跳弾をしたりしたら大変だからな。

だから、周りで訓練してる他の兵士や一般の人は払った。

下手な跳弾がどうしても怖いのだから

危険性はほんの少しでも下げたいし。


「さて、それじゃあ、最初は銃の構造について話そう

 結構大事だから、よく聞いてろよ?」

「分かりましたわ」

「まず、お前らに渡した銃はベレッタという拳銃だ

 まぁ、アルルしか持っていないが、その銃をよく見ろ」

「はい」


3人はアルルが持っている銃を色んな方向から見た。

しかしだ、ただ見ただけでは当然訳が分からないだろう。


「まずは銃口、ここの穴が空いてる部分だ、持ち手の方じゃ無いぞ?」

「持ち手とはどちらでしょう、こちらですか?」


シルバーが持ち手だと誤解したのは銃口の方だった。

まぁ、確かにそっち側を持って殴るとか出来そうだしな。


「違いますよ、こっちですこっち、リオさんはいつもこっちを持ってます」


アルルはちゃんと銃の持ち手の方を指差した。

流石恐ろしい程に俺を観察してるだけはある。


「そうだ、そこが持ち手、で、シルバーが持った方にある穴が銃口だ」

「へぇ、この小さな穴がそうなのですね」


シルバーがメモを片手に銃口に指を当てた。


「あぁ、そこから弾丸が発射されて相手に飛んでいく

 今は大丈夫だが、弾を込めてる間はそっちを覗いたりするなよ

 誤って銃が発射されたりしたら大変な事になるからな

 覗いていたとしたら、目玉が抉れるか、最悪脳貫通で即死だ

 だから、決して覗くな、手入れの時は弾を完全に出していると確認して

 手入れするように、暴発が1番怖いから気を付けろよ」

「は、はい…何だか怖いですね、えっと、今は大丈夫なんでしょうか?」

「大丈夫だ、弾はしっかり抜いてるし、念の為セーフティーも掛けてる

 誤って撃つことは無い、そうじゃないとお前らに渡さない」

「で、ですよね…あはは」


流石に何も知らない素人に危険な状態の銃を渡すわけが無い。


「で、これが銃口の話で、次はアルルが持っている持ち手の穴について話そう

 まぁ、その前にこいつの話をしておかないといけないかな」


俺は教える為に持ってきたマガジンを手に取り、3人の前に見せた。


「これはマガジンと言ってだな、攻撃するときに使う弾が入っている

 この中に入ってる弾丸は15発で結構多い弾数だな

 だが、俺が使った分もあるし、入ってる弾の数は13発位か?

 何発使ったかは覚えてないけど、まぁ、そんなものだろう」


練習で13発しか使えないのはちょっと怖いけど

マガジンを1つしか拾ってきていないし仕方ない。

こうなるなら、もうちょっと拾ってくるべきだったな。


「銃を使うときは、このマガジンを持ち手にある空洞に入れるんだ

 この行動をリロードと呼んだりする、お前ら3人が銃を扱うとき

 自分が攻撃出来ないと言う事を周りに伝える時にリロードといえ

 この言葉があれば、攻撃出来ないと認識出来るし、援護も出来る

 だからこの言葉は覚えておけ」

「はい」

「リロードですわね」

「中々に面倒な要素があるんだね」

「ただ闇雲に使えば良いって訳じゃ無いんだ…」


まぁ、マガジンの話はこれで良いかな、次はセーフティーか。


「次にセーフティーだ、アルルの持ってる銃器のハンマー

 えっと、持ち手の上にある突起物だが、そこがハンマーだ」

「ここですか?」


アルルが指差したのはベレッタの照準器だった。

確かに突起物なんだけど、そこじゃ無いんだよなぁ。


「そこじゃ無くて、その隣の突起物、何か出てるだろ?」

「えっと、これですか?」

「おぉ、それそれ」


ようやくハンマーの場所が分かってくれたらしい。


「そこがハンマーで、こいつが動いて弾を射出するんだ

 どうやったら動くかは後で説明するが、とりあえず覚えておけ

 で、その隣、銃の表面の方にあるレバーだ」

「えっと、これですかね?」

「あぁ、そいつがセーフティーだ、こいつを下げていると

 ハンマーが動くことなど無く、誤って銃が発射というのは無くなる」

「あぁ、だから今下がってるんですね」

「あぁ、上げたらハンマーが動く状態になるからな

 だから、使わないときは下にしておけ? 暴発が怖いし」

「はい」


さてと、次は引き金についての説明と行こうか。


「じゃあ、次はトリガー、引き金についてだ、アルルは場所分かるよな?」

「あ、はい、ここですよね」


アルルは俺が銃を使っているのをよく見ているから、引き金の場所はすぐ分かった。

そりゃね、何度も脅してたりするから、流石に覚えるか。


「そうだ、そこが引き金で、こいつを引く事で弾が射出される

 それだけだ、それだけで人を1人殺せる弾が出る

 だから、セーフティーとかはしっかりとしとけよ?」

「は、はい…」

「因みに引き金の上にあるレバーはスライドストップと言って

 弾を装弾するときにスライドするのを止めることが出来る

 セーフを掛けるときは、上のセーフティーとそいつをしておけ

 念の為だ、ま、別にそれで何処まで効果があるかは知らんがな」


流石にスライドストップをしただけの状態で引き金を引くとどうなるかは知らない。

そんな物を扱ったこと無いし、エアガンだったらここがセーフティーだからな。

だが、何か怖いから2箇所を付けておくよう命令しておく。


「さて、銃自体の説明はこんな所だ、他にもバラす方法とか

 メンテナンスについてとかあるけど、長くなるだろうし

 メンテナンスはほら、敵からパクってれば問題無いから省く

 じゃ、次は実際に撃ってもらおうと思う」

「つ、ついにですか…ちょっと怖いですわね」

「俺みたいな子供でも平然と扱えるんだから問題無い

 まぁ、子供でも平然と扱えるのが銃の怖いところだが

 こんな状況じゃ、ごちゃごちゃ言ってても意味ないか」


力の無い子供ですら、人を1人簡単に殺せる武器が銃だ。

それに子供は洗脳が楽だ、大した知識が入っていないし

道徳的な考えもまだ定まってない状況なんだからな。

子供が無邪気に虫を殺すように、そのくらいの年齢の子供が

銃を持てば、無邪気に人を殺す、それで褒められれば

それが正しいことだと考え、殺すことに抵抗がなくなる所か

殺すことが喜びに変わる、全く怖い武器だよ、銃火器ってのは。


「じゃあ、銃をフレイさん達に扱わせたくないのは怖いからですか?

 怪我とか、そう言った物が?」

「まぁ、それもあるけど、苦労なく人を殺して欲しくないからかな

 あいつらは子供だ、考えが定まっちゃいない、先生のお陰で

 道徳的な考えはそれなりに培っているが、それでもまだ不安定

 そんな奴らに簡単に人を殺せる武器は渡したくない

 出来れば人も殺して欲しくないが、そんな事を言ってたら死ぬからな

 それは俺自身、前に痛感したしな」


あの時は殺したくないなんて考えてたら俺が死んでいたからな。


「ま、怪我をして欲しくないからこうやってここに来させてるわけだが」

「リオさん…」

「でもまぁ、お前らなら大丈夫だろ? もう大人だからな」

「そうですね」


それじゃあ、実際に扱って貰おうかな。


「じゃ、そろそろ実弾を撃つぞ、練習用の銃弾があれば良いんだが

 そんな物は無いし、いきなり実弾だ

 さて、最初は俺が扱いながら説明するから良く聞けよ」

「はい」


俺はアルルからベレッタを貰い、マガジンを入れ、セーフティーと

スライドストップを外し、スライドを引き、銃を構えた。


「さっき何をしたんですか? どうして上を引いたんです?

 と言うか、そこ動くんですか?」

「あぁ、そうだ、弾が無い状態で1発目を撃つには引かないといけないんだ

 で、全弾うち尽くすとあのスライドが開いた状態で固まるから

 マガジンを入れて、スライドストップを押すとスライドが動いて弾が装弾され

 その後は普通に動く、ただ今回は弾を入れてない状態で

 スライドストップを外したから、さっきみたいな動作がいるんだ

 ほら、固まってる状態で見せても分かりにくいし」


そう言えば、その動作の説明忘れてたな、まぁ、今説明できたし良いか。


「ふむふむ」


シルバーがメモ帳に色々と書き込んでいる。

俺では考えられない速度でメモを取っているわけだが、本当に凄いな。


「じゃあ、実演するぞ、まずは銃を構える」


いつも通り銃を前に出し、引き金に指を掛けて構えた。


「この時、相手を1番上にある突起物、照準器で狙う

 狙う方法は、この照準器の真ん中に銃口の先端にある

 突起物を合わせて、相手に合わせるんだ

 なれてくればすぐ出来るぞ」

「あの小さな突起物ですか」


こう細かく説明するのは中々に面倒くさいなぁ。

出来て当たり前という感覚でやってたからな。

まぁ、こう改めて説明すると自分自身でも

色々と分かってくるから別に良いんだけど。


「で、合わせることが出来たら、引き金を引く」


周囲に銃声が響き、銃口が一瞬だけ火を吹くと銃はスライド

薬莢は排出され、金属音が響き、正面の木の的に風穴があいていた。

確かこの間とは弓矢の的だったか、銃の的としても使えるし良いな。


「ほ、ほぇ…ど真ん中です」

「こんな感じだ、因みに引き金を引くと銃からは薬莢

 っと、あった、ほら、この金属がそれだ

 こいつが射出されるから、潜入するときは拾っておけよ?

 まぁ、サイレンサーが無いし、潜入では使えないだろうが」


しかし、薬莢は排出後、数秒で何故か完全に消えてしまった。

あぁ、魔法だからな、こう言う不思議なことも起るのか。


「ふーん、消えるのか、だったら放置で大丈夫だな」


でも、なんで一定時間で消えるんだろうな、すぐ消えれば良いのに。

だけど、銃を撃った後の薬莢の金属音は割と好きなんだよな。

そう言えば、俺の狙撃銃の薬莢もすぐは消えなかったっけ。

もしかしたら、すぐに消えない理由は薬莢の音が好きだからかもしれない。


「さて、まぁ、こんな感じだ、ほら、撃ってみろ」

「あ、は、はい」


最初に銃を受け取ったのはアルルだった

さて、こいつは目も良いし、射撃も得意だろうな、ちょっと楽しみだ。

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