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いいことしてあなたを殺し隊  作者: オッパオマン
2/2

皆さんどのように殺されたいですか

河原に捨てられている空き缶を拾いながら、考え事をしていた。

どのような殺し方が最適なのだろうか。

一口に殺すと言っても様々な方法があるのだろう。

首を絞める、崖から突き落とす、あの男がやったような刺殺もある。

世の中には私の幼稚な頭では考えつかないぐらい屈辱的で残酷な殺人方法があるのかもしれない。

奴等を殺める前に考えなければいけない。礼儀を考えると、細胞一つ一つに罪の重さを刻みこむことができるやり方でお返ししてあげたい。

そのためには即死させてはいけないので、十分に時間をかけて肉も心も削り取ってやる必要がある。

しかし、勉強不足のためか中々にうまいやり方がまとまらなくモヤモヤする。


頭の中で案を乱雑にこねくり回していると、やがて河原のゴミはきれいに無くなっていた。

破けんばかりに膨れ上がったゴミ袋を持ち、回収場所へと向かった。

拾ったゴミを回収場所へ持っていくと、その成果に応じた善行ポイントを役人から貰うことができる。

そうは言っても、ゴミ拾いでは雀の涙ほどにしかならないが。


「ご苦労様です。こんなに一生懸命拾ってくれて、ありがとうございます。

これで近隣の住民も、魚たちも皆喜んでいると思います」


役人はゴミを受けとると、私にそう言った。

白髪混じりの高齢な男性だったが、幼児のようにツヤツヤした笑顔だった。

参加していた近隣の住民たちも口々に感謝の言葉を無邪気に投げ掛けてくれた。


少し心をつねられたような気がした。

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