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森の賢者さま  作者: 山原望
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俺、生活基盤を整える。

北海道にイノシシは生息していないというご指摘を頂きましたので、イノシシをエゾシカに修正いたしました。

 新居に引っ越して3か月が過ぎた。

 離婚のときに家具など処分したので荷物は少ない。その為引っ越しそのものはあっけなく終了した。家具も必要最小限度は備え付けてあったので新たに買う必要は無く、100キロ先のスーパーで布団やら調理道具やらを買い揃え、畑を耕し、今はジャガイモを植えている。

 食料品は缶詰やレトルトを中心に揃えてある。万が一外出できなくても3年位は平気じゃないかなという位の備蓄量だ。こちらは大きな声では言えないが元職場より廃棄予定の自衛隊用糧食が送られてきたのでありがたく備蓄させてもらっている。

 一番お金がかかると思っていた家が格安だったので資金には十分ゆとりがある。無いと不便なので車とついでにバイクも買った。共に自衛隊払い下げのスクラップから組上げたもので、車は73式小型トラックと呼ばれる所謂ジープである。バイクはホンダのXLR250をベースにした偵察バイクだ。これも永津のつてで専門ショップから購入したものである。XLRはともかく、ジープはベースにJ24という民生版のジープを使っているのだが、昭和47年式と古いものである。それでも手入れが良かったのかトラブルは全く無い。それに自衛隊に居た良仁にとってはなじみ深い車である。

 更に周辺が禁猟区でない事がわかったので、猟銃免許と狩猟免許も取った。

 銃刀法という法律で民間人の銃砲所持が厳しく禁じられている日本だが、猟銃は意外なことに一般人でも購入可能だ。それでも一定の基準は有り、申請とか非常に面倒になっている。警察も本音のところではあまり普及させたくないのだろう。しかし地方では年々害獣による被害が増えており、これは猟師の高齢化や猟銃所持が年々難しくなっていて猟師が減ってきている事による弊害である。地方自治体的には猟師を増やして被害を抑えたいところであろう。

 免許を取り、猟銃はアメリカのレミントンM870を買った。

 これはアメリカの警察官がよく使っているショットガンである。日本の法律上散弾銃は三発までしか装填できないことになっている。いささか不便だが、こればかりはどうしようもない。本当ならライフルが欲しかったのだが不思議なことに散弾銃は比較的簡単に買えるのにライフルは散弾銃を使って10年以上過ぎないと許可が出ない。摩訶不思議ニッポンである。

 朝起き、畑仕事をし、害獣がいないか敷地周辺をパトロール。

 たまにエゾシカと遭遇するので可能であれば仕留め、現場で血抜きをして持ち帰る。気軽に持ち帰ると言ってもエゾシカの重量は相当なもので、今では専用のソリを作って乗せている。それでも重労働なのには変わりないが。

 スーパーで精肉を買うのとは違う、命を頂くという行為。

 良仁は神聖な気分になりながらも、エゾシカの肉を美味しく頂くのだった。

猟銃免許の取得についてはかなり簡略化してあります。興味のある方は調べてみてください。

ちなみに良仁が買ったレミントンクラスだと10万円位で買えるみたいですね。

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