表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
拝啓 貴方へ     私より  作者: メルフィー
1/2

私の 思いを 馳せて

『…うん。わかった。』

電話を切る。寝る。そう思いながら布団についた。


午前10時、某所

切手の買い出しに行った。ついでに便箋と、封筒も。

帰るとお昼だった。

『…余り物でも食べようかな。』

昨日残ったお惣菜を食べて、机に向かう。

透明なガラスペン、淡い紫のインク。

真っ白な、でも不思議な便箋。

インクとおそろいの色の封筒。

アンティーク調のシーリングワックスとスタンプ。


≪拝啓 佐藤様へ≫

お元気でしょうか。

私はあなたに手紙が届いているころに、もう引っ越しているでしょう。

前は電話ありがとう。でも、同窓会にはいけそうにはありません。

二次会には行けそうです。

おっと、今切手を買ってくるのを忘れました。

まぁ別の郵送方法で輸送しますが。

そうだ、あなたの好きな華とモノを手に入れたんです。

そうです。スカビオサです。

あなたの好きな華だったでしょう?

あと、あなたが欲しがっていたヒガンバナの匂いの香水も。

あとで着払いで送っておきます。

そういえば、花といえばワスレナグサが、流行っているらしいよ。


『わかっている【意味など】分かっている。』


ワスレナグサを飾って、G線上のアリアを流して、素敵ね。

G線上のアリアも好きだったよね。この前ちょうどアレンジを見つけたの、送っておくね。

じゃあ、私は手紙をここまでにするね。

【サヨウナラ】


『さようなら』


カラスに、馳せて。



シーリングワックスが、少し、風化していく。

月の明るい夜、佐藤、名前は分からない。


『ご臨終』


≪拝啓 佐藤様≫

お元気ですか。

いえ、違いますね。



【未亡人ですか。】






口角が、上がったようにか、思った。

閲覧していただきありがとうございました。

これからも投稿していくつもりでございます。

どうか、応援していただけると幸いです。


拝啓、貴方へ

コメントなどもお願いします。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ