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1-9 妖精さん、ありがとう


仕方ない。シートタイプの化粧落とし、買ってたよね。あった、コレコレ。


・・・・・・丸いオテテでは、開けられない。


オカシイ。服とか食器とか、触れなくても持ち上げられたのに。細かい作業は、出来ないのか?



「私に任せて!」


くまぽん、参上。



おおっ。鮭を掬い上げる要領で、シールをペリッ。容器にセットして、準備完了。


ポフポフポフゥ。


拍手するボクに、パチンとウインク。女の子には、かなわないな。






綿に染み込まないように、手袋を。うん、困った。ゴム手袋は長すぎて、使えない。小さいビニール袋で、代用しよう。



テイッ、ポンポン。ジュワァ。プキプキ。


おおっ、良く取れる。化粧水で保水して、乳液でカバー。これでヨシ。






翌朝、早朝。ぬいぐるみの狸と木彫りの熊が、仲良くゴミ出し。


見つかっても驚かれないように、二人羽織ににんばおりの術を応用。上部ぽんた、下部くまぽん。


違和感? ナニソレ、美味しいの?






「あぁ、そっかぁ。・・・・・・えっ!」



部屋が、片付いている。洗濯物、洗い物も。直置じかおきしてたのも、キレイに・・・・・・。この並べ方、夏生なつき


まさか、成仏できなかった? 私の家事能力が低すぎてって、ん。スッピン。この感じ、保湿済み。




施錠されてる、つまり密室。私しか居ない。鍵を持ってるのは、夏生と私だけ。と、いうコトは。



「妖精さん、ありがとう! 本当に居たんだネ。」


・・・・・・。



夏美、お風呂入って。水分補給したら、グッスリ眠って。疲れてるよ。お兄ちゃん、心配です。



「・・・・・・ん?」


シマッタ、目が合った。



急いで定位置へ。息を整え、ぽんたとチェンジ。




「ぽんた。」


ハイ。


「ありがとう。」


ドウイタシマシテ。






夏生、分かってたのかな。入院が決まってぐ、ぬいぐるみを一つ一つ、抱きしめてから箱に入れた。『どうするの』って聞いたら、『施設に寄付する』って。


ぽんたも抱きしめて、一度は箱に入れた。でも戻した。お気に入りだもんね。棺桶に入れようと思ったけど、めた。手放したくなかった。



夏生の部屋は、このまま残す。片付けちゃったら、本当に会えなくなりそうで。


もう会えないんだけどね、死んじゃったけどね。なんでだろう、そばに。そんな気がする。




「あのね、ぽんた。この家。夏生と私の、共有財産になってた。だから、ずっと。ずっと一緒に。」



ポロポロこぼれる涙が、ボクを包む。夏生は死んだけど、魂は戻ったよ。夏美が死ぬまで、守ってくれる。双子の絆って、すごいね。


もう抱きしめてもらえない、そう思ってた。だから、とっても嬉しい。夏美、ありがとう。これからも、よろしくね。



双子って、他とは違うな。なんてコトを考えながら、勢いで書き上げました。


これからも応援、よろしくお願いします。 (*^▽^*)

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