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ライラとしての決意

いっそ、今のうちにまた命を絶ってしまおうかな、、、。


ふとそんな思いが過ったけれど、ライラとしての記憶がそれを思い留まらせる。


未莉としては疲れ果てるくらいには生きたけれど、ライラはまだ今6歳。


この人生の先に待ち受けている絶望を知る由もない、自分の今後に期待しか抱いていない、ただの、普通の女の子だ。


ゲームのシナリオ通りに進めば、攻略対象や主人公から憎悪され断罪され命を落とすものの、今現在ライラの周りにいる、両親や、祖父母、召使いたちなどはライラのことをとても大切にしてくれている。


6歳の女の子の命を摘み取ること、そして、この子を大切にしている人たちを悲しませること、そんなことはさすがに未莉としての良心が許さなかった。


それに、ライラとしての感情を持ってしまったが為に、これからこの無垢な女の子が絶望の結末を迎えることが凄く悲しいことに感じてしまう。


今のただ純真なライラではとても罪を犯すような子には思えない。


あのゲームの結末を迎えるに至る、ライラの心を捻じ曲げてしまう何かがあったはずだ。




(ーーーよし、決めた。別に生き残ろうなんて微塵も思わないけれど、もし、いつか身体がライラのものに戻った時に、ライラが幸せであれるようにただ普通に生きてみよう。)


そう決意するとなんだか少しこころが軽くなった。


とりあえず、もうさすがに考えることにも疲れてきたし、寝よう。


明日からは私はライラ。

未莉としての人生はもう終わったんだから。


そんなことを思いながらベッドに横になると、もう何を考える間もなくスーーーと眠りに落ちた。

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