過去の懺悔
題名変えるの忘れていたので先日慌てて変更
前日の夜9時までは覚えていただけにくやしいです
題名は変わりましたが、これからもどうかよろしくお願いいたします\(^▽^)/
ヴァイスはうろたえた
目を覚まし安心したと同時にマリーローズは涙をこぼした
掌に光の元があるとはいえ、薄ぐらい
表情からは驚きが感じ取れるが、それ以上に心音が大きく跳ね上がり、大きく脈打ち大きな衝撃を受けているように感じる
「おっオイ、泣くナヨ」
やっとで搾り出せたのはその一言だった
だが、一言出せたおかげでヴァイスの口は潤滑油を得たように動いた
怖かったのだろうという考えは間違っていないが、前にマリーローズが泣いたときは自分が傷つくことを厭わないと話したときだと同時に思い出せば話すことは決まっていたも同意だ
「オレが来るのが遅くて怖い思いさせたからカ?この格好は勘弁シロヨ、下はゴツゴツして座ったり寝かせるのはイテェと思ったからで、不純な動機じゃネェ
…って俺は何を言ってるんだヨ!つまり言いたいことはダ!ア~も~泣くナってことダ!
…オレのせいで泣くならヤメロ!オレはお前が無事で笑ってるなら前も言ったガ命はイラネェ、逆にオマエが生きろツーんなら他の何を犠牲にしても生き残るカラ!ンデ会いに行く!約束したロ?」
違う、違う
マリーローズは大きくクビを何度も横に振る
伝えていいのかわからない気持ち
伝えるにしても、なんと言葉にすれば言いかわからない気持ち
ただ、理解できたのはヴァイスが言っている言葉は近いけれど、違うということ
『どういえば言いの?ヴァイスが、ヴァイスは私の側にいたら傷つく!いっぱい痛い思いをしてしまう!無茶して、無理して、あの時だって私を庇ったから!忘れてたなんか言い訳にもならないのに。それなのに、私は』
「もういい!何も考えんナ!」
ヴァイスは叫んでマリーローズの体を強く抱きしめた
突然の事にマリーローズは驚いたが、込み上げて来る複雑な思いが苦しく、頭で理解していても目の前のヴァイスに縋るように背に手を回し、何度もヴァイスの名前を音のない声で呼びながら何度も涙を流した
自分の正直な気持ちでもあった
だから口にした
だが、それを拒絶するようにマリーローズが首を横に何度も不っていたので少なからずショックを覚えているとヴァイスの頭にマリーローズの声が響いた
初めは疑問だった
目の前にいるのだ
口を動かせば唇を読んで会話をする
目の前にいながらマリーローズの心と言える声が頭に直接響くことはこれまでなかった
次に、何故そう思うと思った
ヴァイスは自分の価値など大きくは思ってはいない
意識したときは親もなかった
記憶にもない
化け物と自分でも思う身体能力はあるが、所詮は獣人のまね事
何より、親もないヴァイスは一般的に孤児であり、それは一般平民の中でも下層だ
あの日がなければ、マリーローズの側にいたいと思わなければ、ヴァイスはいない
そして、最後にハッとした
マリーローズはあの日を思い出した事を
忘れているとは思っていた
ただ、トラウマだけを残して
それでもヴァイスはそれでよかった
目の前で自分を庇ったが故に傷ついた人間がいる事にマリーローズは傷つかないはずがないと思っていたからこそ、忘れていることに感謝した
だが、マリーローズは思い出した
ヴァイスは泣きじゃくるマリーローズを抱きしめながら船上の事を激しく後悔した
血は見せないように極力気をつけた
武器も同じだが、それ以上に大丈夫だと安心させるように圧倒的とまでえいうつもりはないが余裕のある戦いをしたつもりだった
ヴァイスの脳裏にマリーローズの声が蘇る
一言、『大好きよ』と優しく囁かれた
それだけで燃え盛る業火にも喜んで飛び込める
そう思った
だが、この時に気がつくべきだったのだ
マリーローズの身になにが起きていたか
あの時、既に忘れていた記憶を取り戻していたのだろう、と
そうであればヴァイスは納得が言った
こちらの声が聞こえないようなマリーローズ
怪我をさせないだけでは足らなかったとヴァイスは知る
「オレの、話を聞けるカ?」
ヴァイスの搾り出す様な声にマリーローズは背に回していた手を解いてすこしだけ身を離す
真剣な声だった
初めて聞く声にマリーローズは身を固くし、沸き上がる不安を押し殺してヴァイスに向き直る
自分の存在でヴァイスが傷ついたことが事実である以上受け入れないという選択肢だけはなかった
「オレはヨォ、ガキの頃から一人だった。親とかそんなモン名前すら知らネェ、二親がいて、子供がいる、そんな常識すら知らネェガキだった」
マリーローズは初めて知るヴァイスの過去に目を見開き、涙を忘れて聴き入った
「そんナンだからヨォ、着る服も食いモンも全部盗んで、基本森の中にいたんだァ。同じとこにイッと大人に狙われる、ダカラ、オレは転々としながらあちこちで盗みをしながら生活してた。オマエのを盗んだのもソレナ」
ヴァイスは俯いているまま奥歯を噛み締めた
これから話すことは異常だ
マリーローズが自分を避ける可能性が高い
それでも自分に対して罪悪感を覚えないならそっちが優先されるだけだ
「デモヨ、盗んでたのは生きるためじゃネェんだ」
ヴァイスは眉間にシワを寄せ、明らかな作り笑いを作ってマリーローズと視線を合わせる
もっと上手に笑う予定ではあったが、これからの可能性を思うとこれ以上は取り繕えない
「アッチコッチ転々としながらオレは気がついたんダヨ。オレは食わなくても空腹を覚えないってナ」
《?》
「意味、分かんネェカ?具体的に言うとダナ、…最長、三ヶ月。オレは飲まズ食わズで生きてたし、普通だったンダヨ。可笑しいダロ?」
《?!》
「ついでに、寝なくても平気ィナ。コッチは最長はあんときだから一年くらいカ?」
「オレはヨォ、人間だって思いたくて人らしくするために、盗みナンザしなくイィ事してたンダヨ」
最低ダロと困り顔で笑うヴァイスにいマリーローズは何も言えなかった
読んでくださり、ありがとうございます
次回は11/10に投稿予定です
ブックマークありがとうございます
おかげさまで評価ポイントが100超えです
他の作品様に比較にならないくらいの愚作と思っていたため投稿当初誰にも見向きもされない作品と思っていただけにとっても嬉しく、私としては何物にも変えがたい過大な評価です
本当にありがとうございます




