波に…
気がつけばブックマークが増えてました
ただ、書いて、読んでくださる方がいるということが幸せと思う昨今
拙い続きを読んでくださることを期待させて頂けることに歓喜です
宇宙のように心が広い皆様に最大の敬意と感謝を!
バシャーンという音が二つ
最初にそれに気がつき辺りを確認したのはルーセンだった
そしてハッとした
いるはずの人物がそこにいないという事実
視界の端に捉えたときは信じられないと思ったが、側にいるのはロゼ
その強さだけは身をもって知っているので安心して任せることにした
だが、見回してもそこに船室から姿を現してしまったマリーローズとそれを護衛していたはずのロゼがいない
ルーセンに背中を預けるようにして戦っていたベンガルも敵をなぎ払って辺りを確認して同じことに気がつく
「マリーローズ様!ロゼ!」
ルーセンは目の前の敵を横一線し床に伏すを最後に確認した場所に走った
ベンガルも遅れてそれに続く
「海だ!っと!しつこい!マリーローズは海に落ちた!ロゼはそれを追った!」
イークスが叫びまだ、気がついていなかったロジャーとジークフリートも事態に気がつく
普段なら言葉を改めるように窘めるが、それどころではない
マリーローズが海に落ちたという事実
全員の顔から血の気が引く
ルーセンが慌てて右を、ベンガルが反対側の左の海を見る
ベンガルが海を見るとちょうどロゼがマリーローズを抱えて浮上したところだった
ホッと息を吐いても仕方がない
一国の姫、正式に王女とは言わなくともその存在が王族唯一であることから暗黙にそうとられているマリーローズが波に誘われていないということは不幸中の幸だ
「今、ロープを準備する!ロゼ!でかしたぞ!」
だが、ベンガルがロゼに叫び終えたとほぼ同時に船は大きく揺れた
ジークフリートとロジャーは剣を床に突き刺したえたが、
何も捕まっていなかったベンガルは斜度に耐え切れずルーセンの横を通りすぎてマリーローズ達がいる方とは逆の海に体を浮かせた
が、寸前でルーセンがベンガルの腕を掴んでそれを堪える
「たっ助かった」
「いえ、これしき」
反動で船が反対に大きく傾くのを利用してベンガルは船に足をつける
しかし、それ以上は動けない
大きく傾く船
沈没の単語が全員の脳裏を過ぎる
事実、ルーセンとベンガルがいる場所から見える敵、海賊の船は船体に傷が生まれたらしく、数人が中から飛びだし、荒れる海に自ら飛び込んでいる
命が惜しいのはわかるが、それがいいとも言えないほど海は荒れている
ジークフリート自慢の船は大きく何度も横揺れを繰り返し、その余波を受ける
「イークス殿!マリーローズ様を!」
「任せろ!」
ロジャーは叫んだ
突き刺した剣はあっという間に抜けた
ロジャーはそれを見越して距離が近い方に傾いたときに剣を床から抜いて今は船の淵に捕まっている
ジークフリートも同じだ、
柱が近かったらしくそれに必死に捕まっている
この状況で動けるのは鳥族であるイークスくらいだ
敵側も転がるか、捕まって動けない
イークスは翼を大きく動かし、床に転がっていたロープを足に絡めてマリーローズ救出に向かった
「おい無事…か…」
イークスの足からブラリとロープが揺れる
その先にマリーローズとロゼはいなかった
慌てて辺りを見回し、さらに上空に一気に上って辺りを見るが遠方に小さな影は見つけきれても、数が多い
一つ一つを探る間にもっと遠方に流される可能性もあるが、何もしないよりはましだとイークスは判断した
「流されている!近場に姿を確認できない!手当たり次第に探して来る!」
「頼んだ!うわっ!」
「こっちも、っ!おさまり次第捜索する!」
「無理するな!遅くとも夕方には港に戻る。夜は流石に無理だからな。そっちもそれくらいに見付からなくとも戻れよ」
日は昇りきったばかり
やや傾いてはいるが、時間は多くはないが、少ないわけでもない
だが、この波がいつ終わるのか
何度も横に大きく揺れ、何度も繰り返される浮遊感に流石に船員始め、吐き気がおきはじめている
一向に収まる気配のない揺れにジークフリートは夕方までに動けるようになるのかと思いながら柱に必死にしがみついた
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少し遡って、ロゼがマリーローズの後を追って海に飛び込んでから
幸にもロゼはすぐにマリーローズを見つけた
気配を頼って位置を定めていたのだから当然といえば当然だ
「マリーローズお嬢様!お気を確かに!マリーローズお嬢様!」
ロゼは声をかけるが落ちた衝撃で意識を飛ばしたマリーローズは目覚めない
波を体で庇いながらロゼは何度も声をかける
「今、ロープを準備する!ロゼ!でかしたぞ!」
ベンガルの声がロゼに届く
助かった
ロゼはそう思った
だが、次の瞬間大きなナミが二人を襲う
ロゼはハッとして咄嗟に体を捻り混む
同時に背に衝撃が走る
普段なら堪えることが当たり前に出来た
だが、ロゼは油断していた
声をかけられ、助かったと
それでも衝撃に一瞬だけ思考をとられるだけにすんだのだが、それがまずかった
船に打ち付けられて次は波だった
いや、海流が正しい
いくら獣人の能力を身につけたとはいっても海流に巻き込まれるなど初めての経験だ
慌てて知識を引きだそうにも考させないと言わんばかりに海流は
ロゼを巻き込む
ロゼはマリーローズを包む腕に力を入れる
ここで離れればマリーローズの生存率はほぼない
何度も波を被りながらも、ロゼは海面からマリーローズの顔が出ることにだけ気をつけた
自然の力に逆らえずとも、マリーローズお嬢様だけは
コイツだけは絶テェ
死なせネェ
読んでくださり、ありがとうございます
次回は10/3に更新予定です
9月分無事に投稿出来て良かったです
10月も週2投稿、頑張ります




