入学祝い
最近、題名を変えようか悩んでます
入学式が押しに押して終わったがマリーローズにはまだやらねばならないことがあった
事前に入学式が終わったらロゼに案内されるように父親に言われていた
人が一気にいなくなる中、マリーローズだけは椅子に座ったまま案内役に指定されているロゼを待つ
ロゼ自身はマリーローズの元にたどり着くまで時間はかからないが人が出口に一斉に向かう中動くことは愚策ととした
自分はいいが、マリーローズが万が一に押されて怪我を追うことになれば悔いても悔いきれない
例え、人込みに押されても倒れる前に救い出す自信はあるが、そういう問題でもない
人込みは何が起きるかわからない
事実、すでに悲鳴やら怒号が小さく上がっていた
「お待たせしました。しかし、出口はまだ、人が多くございます。もう少々動くことを待たれてもらってもよろしいでしょうか?」
ロゼの問いにマリーローズは黙って頷く
わかっていた反応
それでも聞くことに意味があるのだ
了承を取らずに横に立っていればただの職務怠慢だと理解しているからこそ必要なことだった
先を譲るという概念が少ない貴族や豪商などが漸く外に出ると次は一般国民だ
法術の適性があるから入っていた国民は貴族も豪商も大きく違いはない
どちらも目上
大人しく絡まれたりすることが無いように出口の混雑がおさまるのを待っていた
そして、その一般国民からは動きが早い
長時間拘束され、慣れない長い演説、そして緊張
もう下手に争いごとなど起こしたくない
寮には速く戻りたいが、余計な体力はもはや無いに等しいのだから
やっと出口に余裕が見えるようになるとロゼはマリーローズに手を差し出す
「混雑がおさまったようです。旦那様もお待ちかと思います。急ぎ、参りましょう」
マリーローズは再び口を縦に小さく振って、ロゼの手に自身の手を乗せて立ち上がって誘導にしたがって歩き出す
次の会場、婚約者候補者達との顔合わせの場に
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「マリー!素晴らしかったよ。最初から最後まで姿勢を崩すことなく、この馬鹿、じゃなく、国王の長い駄弁、ゴホン、ありがたいお話を最後まで視線を反らさなかったのはマリーだけだよ。マリーは自慢の娘だ」
「マグン、私のこと馬鹿だと思ってたのか」
「何をいまさら、ではなく、少々人とは違う思考をお持ちとは思っておりますが?」
「絶対繕う気がない!!」
先に到着して待っていたマグノリアルはマリーローズに抱擁しながら褒めたたえる
兄弟ならではの会話の汚い部分はしっかりとマリーローズの耳を押さえていたが、それが遠回しな罵倒を受ける国王であるアレックシスに見える分けもなく
自分を罵倒することを弟の背中を涙目で見つめた
「あなた、マリーも疲れているわ。座ってもらいましょう?」
「そうだな、マリーこちらにおいで。ロゼ、飲み物の準備を」
「はい、かしこまりました」
ロゼはマグノリアルに指示されて部屋を一端でる
言われずとも句切がつけば進言する予定だったので僥幸とも言える
マリーローズはマグノリアルに誘導されて部屋の中央にある応接セットのソファーに腰を下ろす
入学式とは違い柔らかい感覚に本来動くはずの感情は変化しない
「マグン、いつか仕返しするから覚えておいてよね。マリー入学おめでとう。言いたいことはたくさんあるが、心から君の学園生活が有意義なものになることを祈らせてもらうよ」
「マリーローズ様、わたくしも心よりお祝いしますわ。少し前までとは違う表情を見せてくれる貴女に幸多き未来があることを願っています」
「マリー、私も、父上、母上同様、君のこれからがよりよいものであることを願い、祈ろう。おめでとう、マリー」
「マリーローズ様、わたくしからもお祝い申し上げます。力になれることがあればよろしいのでしょうが、学園を後にして時間の経つ身。出来ることは少ないかも知れませんが、何かあれば必ず力になりますわ。本日はおめでとうございます」
国王アレックシス、王妃カッサンドラ、王太子フィリップス、王太子妃アンドレアから祝辞を受けてマリーローズは一度立ち上がろうとしたがマグノリアルに止められて座ったまま頭を小さく下げて笑いかけた
口元だけ笑った笑み
初めこそ微笑と捕らえたマグノリアルだが、今は違う
作られた笑い
そうだと理解できるようになった
表情が戻って一年も無いが、親である
シュミーレも同じ見解だ
笑う必要性をどこで感じ、覚えたのか、それとも思い出したのか
二人にはわからない
だが、マリーローズが自分で判断し動いていることに間違いは無いと結論付けば何も言うことは出来ない
無理に笑う必要は無い
そういえばマリーローズりは笑うことをやめるだろう
それは明らかな愚策にしか思えなかった
しばらくして、ロゼがワゴンを押して入室をする、一応身分が一番高い国王から順にティーカップを渡していく
「これは香ばしくていいな。今度城でも飲みたい」
「あら、なんだか体が暖かくなってきた気がしますわ。普通に暖かいものを取ったときとはまた違うようです」
「国王陛下、王妃殿下、に喜んでもらえるなら執事冥利につきます。ありがとうございます」
本来身分などあってないロゼが口を開くのは礼儀知らずと
言われても仕方ないが、何度もぺレインに連れられ国王の執務を手伝っている
身内しかいないこの場ではもう暗黙である
「これは後味も悪くない」
「本当に、ねぇ、これはなんというお茶なのかしら?」
「これは東方にある国のお茶でして、玄米麦茶といい、深煎りをしております。入れ方は変わりませんが、最後に少量のミルクを入れることでまろやかさを加えて香ばしさを適度に押さえております。」
「ぺレインに聞いてはいたが、勤勉だな。屋敷でも入れてもらえばよかったかもしれん」
「今度、レシピを教えてほしいものね」
「今回は長く講堂に皆様おられましたので体を温める作用のあるものを僭越ながら選んでおります。どのような効果をお望みか教えていただければそのレシピをお届けすることはすぐに出来ます」
女性向けに体の中にある不必要な物を体外に排出するなど様々ですよとロゼが小さく言うのをマリーローズ以外の女性陣は聞き逃さなかった
美への執着は地獄耳らしい
アイコンタクトを三人で交わし、執事であっても一応男性であるロゼに直接的なことを聞くのは憚られる
代表で最も接触があったシュミーレが窓口に、三人の求める効果を記したメモを後日ロゼに届けることになる
むくみだけならまだいいが、出るものが出ず数日苦しいなど、流石に夫の前では言えない
いや、異性には言えない、知られたくない
ここにいるのは国の代表となる女性陣なのだから言えるわけがない
それなりに女性の心という物は学んできたロゼだが、わかりやすすぎて表情が崩れそうになるのを必死で堪えながら深くお辞儀をして了承した
男たちは顔を見合わせてそこまで意気投合するほどの効果、味かと首を傾げた
コンコン
そこに来訪者の存在を知らせる音がなった
読んでくださり、ありがとうございます
次回のネタバレを本文でしてしまっていること、深くお詫び申し上げます
本当にすいません
あぁしかつなげきれなかったんです!
今日まで待って評価されなかったので(自分の文才の無さを恨みます)閑話は前回だけにします
令嬢は出しますが、あまり本編には関係ないほぼモブよりのサブという位置で物語を作り替えてしまったので、訂正が間に合いませんでした
スイマセンが、そこだけご容赦を




