『あぁ♡なんて美味しいの……人間の感情は』
『絶望が始まる』
『…………また負の感情……』
私の中に送られてくる膨大な負のエネルギー……
『……おぇ……』
充分すぎる程に味わった……それでも私の中に入ってくる……
『このエネルギー使ってこの星を滅ぼしちゃおうかしら……』
……………
まただ。
かなり大きな『絶望』のエネルギー……
『う……もういい加減にして!!!!!』
なんなの!この子!時々くる絶望ならまだしも!なんで毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日来る日も来る日も来る日も来る日も来る日も!
『なんなのよ!!!何でこんなに!』
女性恐怖症____この子が元から持っている病だ。
この病のせいでこの子は女性が近くにいるというだけで負の感情を抱く。
『どれだけ嫌いなのよ!』
お腹いっぱいなのにずーーーーーっと食えと言われる、もう嫌だ。
『え……』
いや、だ?
私が?
『そういえば、私もお母様も人間の様に感情があるのはどうして?』
…………
やーめた
『こんな事を考えても答えは出ないだろうしね』
まだまだ来るエネルギー……
『はいはい、食べますよ』
蓄える。
食べる。
『……?』
あれ?
これだけ負の感情を食べていると舌が肥えてきて少し違った味に気付く。
『今の……何?』
それから私はあの味をもう一度確かめる為に送られてくるエネルギーを吟味した。
『!?、また!』
この味!
今度は見逃さない!
そのまま【私】を通して外を見ると【私】は喜んでいた。
『…………なるほど、これは……』
味の正体がわかった瞬間、私の中に入ってくる膨大で“新鮮な”エネルギー。
『はぁ、ん♡あぁ♡なにこれ♪』
何よこれ、めちゃくちゃ美味しい!
それに暖かい。
気持ちがいい。
『はぁ♡はぁ……♡』
私は一瞬でその味の虜になった。
その味とは____
『正の感情____希望の味』





