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異世界転生したら女になっていました!  作者: しぇいく
最終章

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635/644

【僕の加護を最初に受け取った者』

 「来ました!」


 「え?」


 ユキがそう言った直後、空から一本の矢がアオイの胸を貫いた!


 「っ!?」


 水玉の中が瞬く間に真っ赤に染まっていく。


 「こ、これ大丈夫なの? お姉ちゃん……心臓に刺さってたみたいだけど!?」


 「問題ありません! 心臓の一つや二つなくても……お母さんは不滅です!」


 「……ここまで来ると、もう何も驚かないよ……」


 次の瞬間――


 ドンッ!と水玉が破裂した。


 「うひゃぁっ!」

 「うわっ!?」


 あたり一面に血飛沫が飛び散り、真紅の雨が降り注ぐ。


 その中心から現れたのは――


 【……この登場の仕方って、どう見ても悪役じゃない?』


 裸の身体を鮮血に濡らしたアオイだった。


 「おかぁさん!」


 アオイの姿を見て安心したのかユキは子供の姿に戻り、大人用の服がはだけるのも気にせず抱きついてきた。


 【ユキちゃん……』


 「おかぁさん!おかぁさん!おかぁさん!!」


 【よしよし』

 

 「ユキ……ユキね!強くなったよ!」


 【うん♪ちゃんと視てたよ♪流石、僕の娘だ』


 「うへへ〜」


 

 「…………」



 裸で抱き合う2人を見ないように後ろを向いてるジュンパク。


 【あー……えと、ほい』


 アオイが軽く手を振ると、魔法の光がふわりと包み込み、二人の身体に服が現れる。


 アオイには青いマント付きの戦闘服が。

 ユキには青い魔法使いのローブと、落ちていた三角帽子がちょこんと乗った。


 「わぁっ! お揃いです! おかぁさんと! わーい!」


 ユキは嬉しさのあまり、裾をひらひらさせながらぴょんぴょんと跳ねている。


 【さて……いいよ、ジュンパクさん』


 「お姉ちゃーーーん!」


 【うおっ』


 すかさずジュンパクもアオイの胸に飛び込んできた。


 「あぁ! お姉ちゃんお姉ちゃん! すーはーすーはー!」


 【あはは……裸は見ないように気を遣ってたのに、オッパイの匂いは全力で嗅ぐんだね……』


 「あぁぁ! 久しぶりのお姉ちゃんの匂いいいぃぃぃあああ!」


 【……もはや隠す気ゼロだね、うん』


 「すーはーすーはー」


 【とりあえず……話にならないから、もう一人の方に出てきてもらおうか』


 アオイが指を鳴らすと、ジュンパクの髪が伸び、胸が膨らみ、背丈がすらりと高くなる――。

 瞬く間に、女の姿へと変貌した。


 【……!?】


 【やぁ……えっと、僕の状態だと“初めまして”かな? ツクヨミさん』


 驚愕したツクヨミはアオイから離れ、自分の身体を確認する。


 【あれ……どうして? 僕は確か……】


 【ジュンパクさんに力を全て渡して消滅したんだっけ? そのおかげで、夜じゃなくても彼は君の力を引き出せるようになった。その件は……ありがとう』


 【……女神】


 【キャハッ♪ そんな怖い顔しないでよ。今の僕は“女神”であって、アオイでもある。……君たちの味方だよ。ジュンパクさんの力を分析して復活させただけ』


 【君、それがどれほど人間離れしているか分かってるのか……? この世界の神を自由に扱えるというのは――】


 【それくらい力を付けないと、ピリオドは倒せないから』


 【……】


 【それに――お決まりでしょ?】


 【……?】


 【“異世界転生した人間は、最強能力の持ち主”ってやつさ♪』


 軽口を叩きながらも、告げられた真実は――あまりに規格外だった。


 【フフッ……その口調、いったいどっちの君なんだろうね】


 【さぁ?♪』


 【……君の聞きたいことは解ってる。先程――不死鳥は命を手放したよ】


 【うん♪ ありがと』


 そしてアオイとツクヨミの視線は、自然とユキへと向いた。


 「……? おかぁさん? ジュンパク?」


 【元々、クリスタルドラゴン、山亀、デスフェニックス、白虎の四聖獣は――太古より女神が“増えすぎた生命”を調整するために作り出した存在だ。

 三匹の魂はすでにアオイ……様のもとにある】


 【そう。でも不死鳥だけは討伐に時間が足りなかった。だから、ツクヨミワールドに託すしかなかったんだ』


 【僕の世界の時間はこことは違う。何もない空間に閉じ込められたのなら、足掻くしかない。――どんな生物でも“不死”なら、一億年もあれば脳は進化する。

 進化したが故に無駄だと理解した、だから最後に、不死鳥は“女神の加護”を受け取った者へ力を託し不死を手放す】


 【……まぁ、要約すると“5億年ボタン”なんだけどね〜』


 ――その時。


 ユキのネックレスにある“1枚の羽”がふわりと光を放った。



 女神の加護を受け継いだもの。

 偶然か、運命か。

 一番最初にそれを受け取ったのは、人間ではなく__この世界の魔物。


 ベルドリ。





 【…………久しぶり……ヒロスケ』



 不死鳥は、“羽が一枚でもあれば復活する”



 

 






 

 

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