放て!
ピリオドの巨大な身体から出た勇者は光の速度を超えヒロユキの元へ。
【待たせたな】
【…………】
【お、おい?なにキョロキョロしてるんだ?】
ヒロユキは近くに来たリュウトに目もくれず誰かを探す様に周りを見ている。
【……兄さ__アオイさんは?】
【あれ?さん付け?まぁいいか……アオイは今この中に封印されている】
【……アオイ“さん”だ】
【お、おう】
真っ二つになったピリオドは再生を始めている。
【……どうすれば復活する?】
【ごめん、それは解らな__!】
解らないと言おうとした瞬間、持っていたガラス玉は形を変えていき一本の矢になった!
【……矢?】
【もしかして……】
気付いたリュウトは持ち主が死んでも尚凄まじい威圧感がある漆黒の弓取り出した、すると
【!?】
なんと弓と矢が勝手にリュウトの手から離れ動き出し異世界の地球に向かって放たれたのだ。
【……今のは、エスの?】
【あぁ……どうやら、アイツもまだ死にきれなかったみたいだな】
矢を撃った後は何事もなかったかの様に無重力で浮かぶ弓を手に取る。
【さて、じゃぁアオイが来るまで時間を稼がなきゃな】
【……アオイ“さん”だ、これ以上言わせるならこの戦いが終わった後お前を斬らなきゃいけなくなる】
【ほんと、どういう風の吹き回しなんだ?】
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矢は一直線に向かう。
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ヒロユキが止めている隕石を貫きながらスピードは衰えない。
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大気圏に突入するが燃え尽きることもない。
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そして!
「来ました!」
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魂の矢はついに【アオイ』を射抜いたのだった。