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【僕達を舐めるなよ』

 【……』


 『……』


 「え、えーっと……2人とも?」


 5分ほどアオイとピリオドは見合ったまま固まっていた。


 【て事で、僕はあの日からお前の存在を知ってずーーっと準備してきた訳だよ』


 『ふ〜ん?』


 「え?何かあったのか?今の5分で」


 【まぁね♪リュウトはよく気付いてくれたよ』


 「?」


 『まぁでも、よく頑張ったね♪偉い偉い♡ここまでシナリオを変えられるとは思っても無かったわ……でもざーんねん、早く気付いて動いていた2人は今や私の中よ』


 【……』


 『キャハッ♪どう足掻いても2人とも私の世界からは出れないわよ♡物理的に出ようとしても待っているのはただの宇宙なんだから♪』


 【……』


 『終わりよ♪だから私達仲良くしよ♡どうせこの先、私の中で生きていくんだからね?ね?』


 キスするのではないかと思うほど顔を近づけてくるピリオド。


 【舐めるなよ、ゲームの周回だとめんどくさがられる裏ボス風情が……』

 

 アオイの見たこともない怒りの表情から出る低く威圧感のある声を聞きリュウトは自分の身体が震えてる事に気付いた。


 『!?』


 【俺は『私』と同期して全部“視て”きた、だがどれもが神やお前に操られている……冗談じゃねぇ!俺達はお前らの書く1つのキャラクターじゃねーんだよ!』


 『っ』


 【俺達は生きてるんだ!俺たちの道くらい俺たちに進ませろ!』


 その瞬間__


 『な!?まさか!』


 「!?、あれは!」


 窓の外で見える夜空が“斬り裂かれ”その傷口はブラックホールの様に周りの建物や人間を吸い込み始めたのだ!


 【さぁ、リュウト……行こうか』


 アオイはピンクのガラス玉に戻るとリュウトのポケットに入る。


 「!」


 するとリュウトの横から赤い魔法陣が現れた。


 「これは……」


 そして魔法陣がリュウトを通過すると白銀の騎士の装備になった。

 

 「…………」


 ガラス玉のアオイは反応しない。


 いつの間にか春香の身体を使っていたピリオドも居なくなっている。


 「俺“たち”の道……か」


 リュウトはそれだけ言うと窓から飛び出し夜空の傷口へ向かっていった。




 ____________




 ______




 __






 そして__



 「頑張れよ、リュウト」



 崩れゆく世界で銀髪の男が静かにそう呟きリュウトを見送った。



 』



 






 




 

 

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