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『はぁ〜作らなければ良かったなぁ』


 『今更出てきて何しにきたの?』


 「あーおい、何しにきた?解るだろ?」


 トミーは近くの木の枝を2つ手に取ると同じような槍に変形した。


 『ふーーん』


 ピリオドは立ち上がる。


 『ところでアナタには私がどう見えてるの?』


 「……うるせぇ」


 『ま、いいわ、この身体でアナタにどこまで通用するか試してあげる』


 「あーおい……レナノス!」


 「なんだ?」


 「その方を持って隠れてろ」


 「フッ……」


 レナノスはそれを聞きアオイと共に消える。


 『来なさい、あなたと同じ土俵で戦ってあげる』


 同じようにピリオドは近くの木の枝を2本を槍に変化させ構える。


 「あーおい……じゃぁ遠慮なく!」


 間合いを詰めるのと同時にトミーは槍を突き刺そうとするがピリオドの槍の先の中心、一寸違わずの場所で止められる。


 『キャハッ♪』


 「ちっ!」


 すかさずもう片方の槍で横払いするがそちらも止められる。


 『それにしても本当に久しぶりねぇ♪』


 尚も2人の槍が火花を散らしながらも激しい攻防が続くがピリオドは話し続ける。


 「おらぁ!」


 『人類を殲滅させるためにアナタ達を作ったのにすーぐ揃いも揃ってやられちゃって、本当にかませ犬だったわね〜あの時は』


 「黙れ!」


 トミーは槍を投げた後、土を掴みそれも投げると土は空中で無数の針に変化しながら飛んでいく。


 『なのに、さ』


 ピリオドは優雅に槍を持って舞い、全て弾いた。


 『今更出てきて、私に歯向かうなんて、どう言う風の吹き回し?解ってんの?アンタが私から逃そうとしてるのは勇者よ?』


 「さっきからごちゃごちゃうるせぇ!」


 槍から大剣に変化させ思いっきり振り下ろすがそれすらも同じ大剣に止められる。


 「その“顔と声”で話すんじゃねぇ!!」


 『!』


 「なっ!?」


 その言葉を聞いた瞬間ピリオドはトミーの大剣の腹を素手で殴り砕いてもう片方の腕を吹き飛ばした後、両手でトミーの頬を持つ。


 『なるほどなるほどなるほどなるほど!キャハハハハハ!あなた!【心】を手に入れたのね!』


 「はな、せ!」


 一瞬で腕を再生させたトミーは邪険にピリオドに蹴りを入れ吹っ飛ばした。

 

 ……あれだけ優勢に立ち回っていたピリオドが初めてダメージを受けた瞬間だ。


 『キャハッ……驚きすぎてやっちゃった♪』


 「……」


 『だってそうでしょ?アナタ達みたいな量産型のロボットが心を持つなんて奇跡としか言い様がないわ!』


 「わりーかよ……?」


 『いいえ、悪くないわ、ただ残念で仕方ないのよ』


 「残念?」


 『えぇ、だって心が芽生えたのなら____私が目の前でアナタの愛する人を殺してあげたかった』


 「あーおい……やっぱり心を持って良かったわ」


 トミーの腕が背中からもう2本生えてくる。


 「アンタは本当に存在しちゃならねぇ……」


 そう言って剣を2本、槍を2本持ちピリオドに攻撃を仕掛けた!


 『!?』


 ピリオドも知らない奥の手。


 「オラオラオラオラオラオラオラ!!オラァ!!」


 『キャハハハハハ!何それ気持ち悪ーい!』


 だがピリオドの強さも別格。


 トミーの4本腕からくる波状攻撃を2本の剣で対応していた。


 『残念だけど流石にそれは気持ち悪すぎて真似できないわ〜ないわ〜』


 「あーおい!そりゃぁ良かったよ!」

 

 奥の手のおかげでピリオドからの攻撃は無くなったがまだ決定的な一手が足りない。








 「……だから、俺達がいる」









 『な……』




 ピリオドの影から1本の“美しい日本刀”が彼女の心臓を突き刺した。


 『ま、さか……』


 そこまで言うとピリオドの身体は動かなくなり刀を抜いたと同時に地面に倒れる。




 「あーおい……やっと来たかよ、【勇者】」



 



 「……遅くなった」




 


 

 


 




 

 






 

 

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