復活!不死鳥!
「ミクラルヴォルケーノ……似てるけど……どう言うことだろ?」
「……」
少し先に見える火山はヒロユキ達のよく知ってる火山にとても似ていた。
「え?うん」
「……?」
「いや、ツクヨミがね……なるほど……」
ジュンパクはツクヨミと話しているみたいだ。
「……」
「ふーん、じゃぁあれは本物ってわけ?」
「……」
「なるほど、アニキ!」
「……本物なのか?」
「いや、実際は本物っぽいけど違うみたい、ただツクヨミが気になるのはどうしてこの世界であれを持ってきたかって」
「……ふむ」
「少なくとも、他に手がかりもないしとりあえずあの山に____」
その時だった。
「……!?」
「うわ!?」
ドドド!と地鳴りのような爆発音と共に火山が噴火を始めたのだ!
「アニキ!」
「……あぁ……【ギルザルガウォール】」
ジュンパクがヒロユキの懐に入り込んで腰に抱きついた瞬間、防御壁の魔皮紙を起動させ噴火と共に飛んできた岩などから身を守る。
火山上空には黙々と黒い雲がたっていて火山雷も発生していた。
「このタイミングで噴火……運が悪いって感じじゃなさそうだよね」
「……あぁ」
次第にマグマで山肌が赤く染まっていき、ヒロユキ達の周りの木々も火がつき火事になっていく。
周りが収まるまで見ていた2人はある変化に気づいた。
「……これは……」
「鳥の羽?」
飛んでくる灰の中に赤く光る羽が混ざり出していた、その羽は高温なのか木々に触れるとそこから火がつき燃え始める。
そしてついに火山から『それ』は正体を現した!
「ーーーーーー!!!!」
大きな鳥の鳴き声と共に火山のマグマを上空に撒き散らしながら巨大な赤い鳥。
「アニキ……あれってもしかして」
「……あぁ、間違いない」
その鳥の姿はミクラルの住民ならば一度は興味を持って調べたことがある伝説の存在。
クリスタルドラゴン、山亀に続く四聖獣の1匹……
「ーーーーー!!!!!」
不死鳥____それがヒロユキとジュンパクの相手だった。