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一点突破!


 「動き、変更?」


 あの魔物……確かヒロユキに聞いた時、ブルゼと言っていた……


 ミクラルの悪夢であるブルゼ達がなぜここに居るかは別として、私の城を攻撃している陣形が変わった。


 「正面、突破?」


 なら、他の兵達を……


 「……」


 待て、ここで此方の陣形を崩すと……


 「止、陽動」


 そう、これは陽動だ、分かりやすい。

 

 「後少し」


 バッジの中の魔力を吸い続け充填しているが、まだ足りない。

 普通の人間のアンナはともかく……あの神の使徒……


 「隠蔽」


 ああ言ったが、近くにいるだけで解る。


 あれは……四聖獣に匹敵するほどの力。


 「全力」


 だからこそ、全力を出せる状態でないと何があるか分からない。


 今までの突破力ならここに来るまでには何日か____


 

 「!!!」



 何、この異常な突破力……



 急いで植物兵を通して見る。



 「黄金?」



 そこには黄金に輝くブルゼが居た。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 《アンナ視点》


 「……」


 右を見ても左をみてもブルゼ。

 アンナは自分の姿を確認させないためにブルゼ兵達の中心に居た。

 

 「いくら見ても、あの姿……慣れないわね……」


 味方だとしてもおぞましい姿は変わらない。


 「オオオオオオオオ!」


 「なのに、あんな輝いてるのがいるなんて……」


 この場に声を出すのはアンナと後1匹、黄金に輝くブルゼが1番前で大声を出しながら暴れている。

 

 「アアアアアアアア!」


 「声まで気持ち悪い……」


 だが、戦闘力はずば抜けていて、どんどん要塞の中を進軍している。


 「…………このまま行けば3日くらいで中心のユキナまでたどり着くだろうけど……」


 3日……しかもここは要塞内で休む暇などない。


 「本当に死ぬ気の戦場じゃない、私に会ってないわぁ……」


 アンナはため息をしながらも走る。


 「死ぬ気……ねぇ」


 取り戻した記憶を思い出す。

 記憶を失っていたわけではない、呪いによって考えないようになっていた記憶。


 「あの時からしたら、随分と変わったわね」


 普通の女として生きてきたアンナは、ある日、奴隷になった。


 「よくよく考えたら、本当にバカな事で奴隷になったけど、それが私の人生の分岐点だったのね……」


 「イイイイイイイイイイイイ!」




 「ま、少なくとも前の私はこんな所にいるなんてぜっっったいに思いもしなかったでしょうね……さて、と、柄じゃないけど気合い入れてやってやろうじゃない!待ってなさいよ!ユキナ!裏切った事を後悔させてやるから!」





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