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アンナ動き出す


 「____!!!」


 「ーーーー!!」


 戦争が始まり数時間、両者声帯を持っていない故に声ではなく、ブルゼの翅の音と植物の葉が擦れる音が飛び交う異様な光景が広がっていた。


 

 ある場所では植物兵士の身体を這いずり小さなブルゼ達が噛みつき分解して行く。


 「ーー!」


 「__!」


 またある場所ではハエ取り草のような植物にかかり死んで行ってくブルゼ達。


 両者ともに戦力は互角に見えるが、アンナ達からするとあまり良い傾向ではなかった。


 「まずいわね……」


 「まずいさね」


 大量の映像を見てアンナとルダは呟く。


 「此方の戦力の消費の方が激しいわ、ここが山とか陸地ならまだ良かったけど、周りに水しかない視界良好の場所で攻め入るから要塞に着くまでに戦力を削がれるのが痛いわね」


 「眷属達も砲撃を避けてくれてはいるが、全員が全員避けれるわけじゃないさね」


 「おまけに要塞をぐるっと一周してもどこも隙がないわ、流石にこれだけ大きければどこかに穴があると思ってたけど全くないわね」


 「その辺は人間よりも強固かも知れんさね」


 「どう?残りの戦力は」


 「一応、まだまだ余裕さね、だがこのままいけば……」


 「生産できる分、相手が有利……なんとか何ないの?」


 「こっちも相方が男なら新鮮なのが採取できたんだけどさね」


 「…………」


 「卵巣じゃだめさね」


 「いや、言わなくていいわよ、生々しい」


 「しかし、そろそろ手を打たないと消耗戦で負けてしまうさね」


 「そうね……一点突破しましょう」


 「一点突破さね?」


 「攻めと守りで攻めが有利なところはどこからでも攻めれるからよ、一点突破とこっちが言ってもあっちには伝わらない、それこそ、それが囮と思ってくれれば他の場所の戦力を削ぐことも出来ないからね」


 「しかし、そう上手く行くさね?気付かれて戦力を正面に集められたら……」


 「それが出来たら守る方は苦労しないわ、多少此方にくるだろうけど、それに……陣形を崩した時が此方の好機よ」


 アンナは自分の髪を魔法でポニーテールにする。


 「ほう?」


 「どちらにしろ、一点突破にするなら今のブルゼ達、プラスの戦力が必要よ、ブルゼ達が魔皮紙を使えればかなり楽だったんだけど」


 「それでお主が出向くと?」


 「えぇ、ルダはそこで召喚しながら待機して、もしも隙が出来たら頼むわよ」


 「クククッ、司令官自ら出向くか、面白いさね」


 「何言ってるの、行かなくていいならそれが1番よ」


 「それもそうさね」


 「移動手段だけどブルゼ以外ある?」


 「ないさね、1番私が掴んで行くのが早いが……」


 「?」


 ルダはそこまで言ってニヤリとする。





 「とっておきなのが1体居るさね」







 

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