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キール あーたん 死亡
『自分の中の魔力を暴走し、爆発……普通の人がするならただ花火があがっただけくらいの威力だけど……キャハッ!』
アオイは1つの世界が消えた感覚を確認しながら少し冷や汗をかいて笑う。
『これはホントに予想外よ!私の作った世界が丸ごと一つ消えちゃった!』
よほど嬉しいのか1人で地面をゴロゴロと転がる、まるで恋している乙女の様だ。
当然、髪や肌は女神の加護で汚れない。
『ムラサメ……神によって殺されるべきだった仮面の男、勇者アオイを激怒させ無限とも言えるループに囚われていた男』
『でも、このループには唯一ひとつの穴があったのね』
『彼のループの内容は、過去の自分に未来の自分を食べさせる事で未来の自分の力を得ていた、その力はリセットされていた訳ではない』
『蓄積されていた力は彼の中に眠っていた、最後の最後に爆発という形で解放されたのね』
『彼……今の一瞬だけなら私達を超えていたかも、愛の力は素晴らしいものね……ま、私はぜんぜんその気はないんだけど♪モテるって辛い辛い♪』
そう言って、次の映像に目を向ける『アオイ』だった。