表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
543/644

キール あーたんvs

 《ステージ 鬼山地獄》


 「やはり、出口はない、か」


 下から棘のように出てきている円錐の足場を移動しながら一直線に移動しているがどこへいっても同じ景色。


 「さらに天気が逆転して太陽の位置も動かない、ここはアオイが作り出した簡易的な世界と言うことか」


 普通はあり得ない、普通、ならな。


 「『アオイ』もしも魔神を倒したことで覚醒したならば私達は今、世界そのものと 戦っていることになる」


 「そう!世界ですぞ!そして我が君こそ世界!」


 「その声!ムラサメか!」


 「いかにもですぞ」


 どこからともなく1つの足場の上に出てきたのは仮面の男、ムラサメ……


 「面白い組み合わせですぞな。元グリード代表と、元アバレー代表」


 そう――どちらも、かつては人間の国を背負った最高戦力。


 「ですが――今のわがはいとアナタには、決定的な違いがひとつある」


 「……違い?」


 「仕えるべき存在を、アナタはもう失っている」


 「…………」


 「騎士とは己を守るために剣を振るう者ではない。時には己を犠牲にしてでも――“剣だけは生かす”。それが、騎士の在り方ですぞ」


 「……何を言ってるのか、分からないな」


 「フッ、やはり理解できませんか。これだから――人間という馬鹿な生き物は」


 「まるで自分が人間じゃ無い様な言い方だな」


 「正解ですぞ、私は人間では無い」


 「!?、魔族か!?」


 「それは不正解ですぞ、魔族でも無い」


 「人間でも魔族でもない?」


 「…………おしゃべりはここまでですぞ、どうやら役者が揃ったみたいですぞ」


 「っ!?」


 横から猛スピードで飛んできた白い塊を攻撃かと思い盾で防ごうかとしたが、私は受け止めた。


 「くっ!」


 吹き飛ばされながら徐々に勢いを殺し着地する。

 白い塊、その正体は魔物……アールラビッツ。


 「大丈夫か!」


 確か名は__


 「あーたんくん」


 「う、ぐぅ……」


 口から血が出ているが外から見る限り目立った外傷はない、つまり、内部がやられている。


 「待っていろ、今クロに貰った魔皮紙を__」


 !?


 「無い……」


 「ここは『アオイ』様の作ったバトルステージでなまし、魔皮紙など無用なものはここに送られる時に排除されてるに決まってるでおくんなまし」


 変な言葉遣いをしながらムラサメの隣に着地したのはムラサメと同じように仮面を付けた黒い着物に身を包み、両手に扇を持った女性。


 「貴様は誰だ!」









 「我が名は『ラクネ』、ムラサメ様を主人様とするただの魔物でおくんなまし」








 


 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ツギクルバナー 小説家になろうSNSシェアツール
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ