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森のなかで就寝!


 これやば……完全に怒ってらっしゃる。


 「あ、いや、リンさん!僕元気がでて来ちゃった!まだまだいけるかなー?だから歩こう!健康の為だね!」


 事態が大きくなる前に修正修正!


 「ショウ、聞こえなかった……もう一回言ってくれる?」


 ちょっとリンさん!?

 完全に無視じゃん!?というかさっきのも聞こえてたでしょ!?


 「こんな山の中で寝るってどういうつもりだよって言ってんだよ!こんな所で休憩して魔物に囲まれたらどうすんだ、確かになぜか分からないが魔物が今回は少ない、だけどそれがいつまで続くか分からない、普通なら夜行性の奴らと今頃戦ってんだぞ?それにお前の武器も俺の武器も__」


 ショウの説明をリンが続きを言う。


 「__この草木や岩がいっぱいある所だと不向き……そう言いたいんでしょ?それでも、ここで休もうと言ってるんだ!」


 「なんでだよ!なんでそこまで分かってて!」


 「ショウこそ!解ってないだろ!この先に休める場所があるかも解らない!だけどこのまま行けば35番さんは睡魔が来て集中力がきれる!そうなると判断が遅くなって魔物から逃げれなくなってしまう!」


 「なんで俺達がこんな“関係ない奴”の心配しないと行けないんだ!こんな奴魔物に食われ__」




 __バゴッ。




 ヘルメットを殴った様な乾いた音が響く……リンはショウを殴ったのだ。


 うそ……


 「ショウ……その先の言葉は許さないよ」


 「……」


 「35番さんは普通の人間だ、一緒に行くと決めた以上、その人を目の前で殺すような事を俺はしない!」


 「...............好きにしろ!」


 ショウは走って夜の森の中に行ってしまった。


 「え、えーっと、追わなくていいの?」


 友情ブレイカーしちゃったよ……俺。


 「いいですよ、あんな奴、それにあいつも俺と同じ冒険者ですから、死ぬ事はないでしょう、迷ったときもキャンプに戻れるように魔皮紙を渡してるから大丈夫です……頭を冷やしたほうがスッキリしますよ」


 「……」


 リンさんもかなり怒ってらっしゃる……こ、こんな時ヒロユキは!


 「……」


 うわぁ……「お前、何てことしてくれたんだ」って言いたそうな目でこっち見てる!ごめんな!


 「ヒロユキさんもすいません、本来なら最初に聞くべき人なんですけど」


 「……構わない、ただ……」


 「?」


 「……自分達の事は自分でなんとかしろ」


 「はい……」


 「……」


 「……」


 「……」


 うわぁ、やっちまったなぁ……


 「その……本当にごめんね?僕のせいでこうなっちゃって」


 「いいですよ、それより準備をして早く睡眠をとりましょう、明日の朝、少し暖かくなってきたら出発しましょう」 


 本当にいい人だなぁこの子……


 リンはポケットの魔皮紙から布のシートを取り出して地面に敷いてくれた。


 「こんな物しか無くてすいません」


 「え?いいよ!そんな気をつかわなくても!奴隷だから地べたでも寝れるし!と言うか先にリンさん達寝て良いよ!僕最後でも!」


 「いえ!ここは“男”の僕達に甘えてください!」


 ぐわぁぁあ!その言葉は突き刺さるぅぅう!!


 ごめんんん……俺男なんだ……俺、男なんだよ……本当に申し訳ない。


 「そ、そか」


 そして断る訳にもいかないので敷いてくれた布の上に横になる。


 「あ、ありがとう……おやすみなさい」


 とりあえず、寝て良いなら寝ていいでお言葉に甘えて睡眠を貰おう。

 眠いのは事実だし。


 「おやすみなさい、それじゃぁヒロユキさん、僕達で交代を__」


 「……zzZ」


 「座りながら寝てる……はは、疲れてたんでしょうね」




 

 そう言うリンさんの背中は少し寂しそうに見えた……。







 





 ん?あれ?てかヒロユキおい、お前は冒険者だから寝ちゃダメだろ。






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