入学式:後編
廊下に並び整列する俺達。まだ、整列順は決まってないからバラバラだ。普通なら名前順か、もしくは背の低い順なのだが軍学校では班毎に並ぶという決まりがあるらしい。だから班も決まっていない入学式のみバラバラで並ぶのだが軍隊的にそれで大丈夫なのだろうか?
「前ならえ!!」
やっぱり軍学校って言ってもやることはどこも一緒なんやなって(関西弁)
整列儀式が終わると教官を先頭に講堂へ移動。
図書室...
理科室...
家庭科室...
食堂...
保健室...
うんうん学校だな
第2武器保管庫...
第1武器保管庫...
Σ(゜Д゜)
中へ入るとそこには既に多くの新入生と在校生が着席していた。
俺達もあらかじめ割り当てられた席に座り、式の開始を待つ。舞台に目を向けると双頭の黒鷲の帝国旗が掲揚されていた。
「あぁ~いつ見ても良いよな、双頭の黒鷲は」
「アンディは昔から好きだよな」
「自分の国の国旗なんだから好きなのは当たり前だろ?」
「いや、お前の場合は個人的趣味が入ってるようn」
突如として会場の照明が暗転し下手側にスポットライトに照らされた若い女性士官が現れた。
「これより第32回入学式を執り行います。全員起立!!」
サッと立つ在校生を見て慌てて立ちあがる俺達新入生。まだ慣れてないから仕方ないよね?
「国歌斉唱!」
するとスピーカーから国歌【神よエルデン帝国を護り給え】が流れてきた。この国歌は少し特殊な歌で一番は帝室が、二番は国民が、三番を全員で歌うということになっている。今は帝室の人間がいないので二番のみ歌うということになる。
「全員着席」
国歌斉唱を終え席に着く。次は...
「校長、ハンス・シュパイテル大佐より新入生諸君に訓示をいただきます。」
ハンス・シュパイテル大佐...20年前のスォーミ戦役で初陣を果たし、その後も武功を重ねていった有能な軍人だ。今は前線から離れ軍学校の校長だがまだまだ40過ぎの働き盛りであり本人も前線勤務を希望している。
「新入生諸君、入学おめでとう。紹介に預かったハンス・シュパイテルだ。これから諸君は......」
※長いので割愛させていただきます。
ところ変わってここは教室......
「さて、式典も終わり明日からはいよいよ勉学に励んでもらう。それに先立ち1班~5班の班員を発表する。この班は座学や軍事教練果ては寮生活でも行動を共にする。まぁ寝所は男女別だがな。そしてこの班は学校生活3年間原則として変わることはない。卒業したら【班員】を【戦友】と呼べるよう互いに切磋琢磨し高めあうことを期待する」
そう言い終えるとワルター教官は名簿を取りだした。
「では発表する、1班...」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「次、2班...」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
...まだか?
「次、3班」
「アレン・ヴィットマン」
「はい!」
「アンディ・ブラウン」
「はい!」
「エリカ・フランデ」
「はい!」
マジか3人とも同じ班だ
「レン・サエグサ」
はいっと太い声がした。ちらっと見るとなんとあのヲタクだった(!)
「イザーク・クラックス」
こちらは筋肉モリモリマッチョマン、
(...あれ?変わり者しかいなくね)
その間にもチームメイトの名前が呼ばれていき
「ヒルダ・フローム」
「はい」
3班の最後に呼ばれたのは女子だ。
その子はピンク色の髪でツインテール......
ん!?