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狐は幻想の英雄でして  作者: 榛乃チハヤ
第一章 願いの欠片でして
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原子力機関車設計でして

 異世界転移前の旅行中に持っていた紙とペンを取り出してから設計を始める。

 デザインの前にまずは車体の基本構造から考えていく。

 

 「雪斗、原子炉いくつ載せる?」


 「一つだけ。あと車体は三両連結形にする、原子炉と冷却装置、発電機とか並べるとえげつない長さになるからね」


 「原子炉の設計は私がやっておくよ、加圧水型原子炉にしておくね」


 「頼んだ」


 当面の目標は原子力機関車に乗りつつ世界中の鉄道を入手して回ること。

 国王曰く『願い』を叶えると帰れるらしい。

 だが国王は今ではほぼ敵だ。利用される前に行方をくらませることができて本当によかった。

 しかしあちらがどんな手をうってくるかはわからない。油断は一瞬もできない。

 とりあえず願いを叶えて、この世界でもう少し冒険したければ兵器でも作って国も入手してみたいが今は目前のことを考えるとしよう。


 二つはひたすら設計を続けた。

 結果的には見た目が普通の機関車と変わらなかった。

 ただ、前面部が若干流線型でかっこいい。

 一車体あたりの長さは十五メートル。つまり一両で四十五メートルとなる。

 原子炉はくれはが言った通り加圧水型となった。

 たったの三時間で設計図が完成した。

 問題はこれを作る人間が足りないことである。


 「くれは、この首都を一旦出て副都心に向う、そこで車両製造をやってもらう」

 

 運輸部の資料に車両工場が副都心にあると書かれていた。


 「次の電車は?」


 くれはに聞かれ時計を見ると針は丁度一時を指していた。もちろん午後で、購入した弁当を食べて約三十分が経った所だった。

 そして次の電車は時刻表に十二分後の一時十二分と書かれている。


 「副都心、セントラルグラント行きの列車なら丁度いいな」


 急行列車の切符を――。


 「お客様、改札を――」


 「あぁ俺達社長だから」


 「社長だから」


 急行列車にタダ乗りする。ここから一時間かかるが、あまりにも展開が早すぎてニ人とも心地良い列車の揺れに寝てしまった。

 

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