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狐は幻想の英雄でして  作者: 榛乃チハヤ
第一章 願いの欠片でして
12/25

逃亡火山ツアーでして

 異世界転移二日目は初日より慌ただしくなる予感がする。

 二人は宿で朝食を済ませ、まだ登りきっていない朝日の下を馬車で駆け抜ける。

 馬車の運賃が意外と安かったため一気に北上することにした。


 「くれは、ニヶ所目の火山の名前は」


 「グランジバレー」


 流石に国外に出れば安全なはずだ。

 火山でひたすら硫黄を採掘して金にすればウィシュノースに簡単にたどり着ける。


 『着きましたよ』


 運賃を払い、平べったい火山に登る。

 高さは数十メートルしかないのか。


 噴気孔が多く、大量の硫黄を採掘できる。

 下にある街は家が数軒、鉱石の精錬所が一箇所という非常に寂しいものだった。

 イースタンマインのときと同じように、硫黄を採掘しては精錬所へ、採掘しては精錬所へ持ち込むという作業を繰り返し、良質な硫黄を大量に採掘して八千五百メイル獲得した。


 「くれは、ちょっと遊ぼうぜ」


 「なになに?」


 「その下にある硫黄がついてない石を火山ガスにあててみ」


 ガスを若干平べったいにあてると。


 「黄色いのが……えっ硫黄ができた」


 「俺が知ってる数少ない科学的な知識、硫化水素とか二酸化硫黄が冷えると単体の硫黄を入手できる。これをうまく活かせば効率いいかもしれない」


 「なにもない所に突然黄色い物質がくっつくって不思議な感じね、面白い」


 二人はすぐ効率が悪いことに気づき、無言で馬車に戻るのであった。


 「つぎはウィシュノースまでふっとばす」


 「正気!? ここから三時間はかかるわよ?」


 「結果的に時間を足せば三時間になる、もう国を出よう」


 馬車はそこそこのなんとも言えないスピードで火山を離れる。

 

 


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