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第3話「格好いい」


「格好いい(かっこいい)」の回


***************


1823年(文政6)

シーボルトが長崎にて鳴滝塾を開いた時の出来事


教室には西洋の最新の学問、思想を学ぼうと

大勢の若者が集まりました


ある日のこと

シーボルト先生が黒板にスラスラ~っと

オランダ語や英語を交えて

話しながら書いていました


賢明に紙に清書する生徒たち


「今なんて言ったのかしら?

よく聞こえなかったわ」


弥生が口をへの字にして言った


隣の席からも

「聞き取れないな~」と声が聞こえた


早苗という生徒が前の席の背中を叩いた


「あの・・・教えて欲しいのですが、あの記号の読み方」


早苗はこの教室で一番の秀才と噂の生徒に

恐る恐る声を掛けてみた


「ああ、あれは、カッコイーって読むんだよ」


爽やかに答が帰って来た


「ありがとう、さすがですね」


密かに想いを寄せていた早苗は

惚れなおした


そう早苗たちが読めなかった記号は


(E)だった


授業後、早苗は他の読めなかった女子に

カッコイーと読むんだよと教えてあげた

秀才男子の容姿も男前だったためか

女子の間でさらに話題になっていった


「へ~凄いねカッコイーなんてなんだか素敵な読み方ね」


翌日からその秀才のあだ名が

カッコイーになった


いつの間にか教室はおろか長崎では

頭の良い人をカッコイーと呼ぶようになった


いつしか全国に「格好いいね」と広まった



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