第75話 スリギアでのやり残しを回収
病院の待ち時間は長いんじゃ〜〜!!
えーと、10/11に大学病院で診察がありまして
既往症については変化なし
(既往症:一部の方にはメールとかてお知らせしましたが、23年の付き合いとなる軟骨肉腫あとの事です。右大腿骨を3分の2ほど削除してるので、ここにボルトが入ってます)
現在の進行している病気は、整形や小児科では分からない
(10代の頃の既往症の為、40歳になっても小児科ってのが悲しい)
第3内科にて検査するということで、また月末に大学病院に行きます。
さて、長い待ち時間に小説を書いてみたぜpart1ですw
part2は次話ですね〜。このあと投稿しますが、更新は明日ですよ〜〜
いつも、読んでいただきありがとうございます。
ブックマークも増えており、一定のPVもいただき、感謝の極みです。
本当に励みになります。
誤字や、助詞の間違い等ありましたら、ドシドシお待ち申し上げております。
修正する事で、文が良くなるのです。私にとっては、一字千金の価値があります。
よろしくお願いします。
下記は、ネタバレを含む設定資料です。
いくつか項目があるので、ご注意を
http://ncode.syosetu.com/n0441dk/
2016/10/14 サブタイトル話数変更
仁はスリギアの屋敷に身を寄せていた。3ヶ月しか離れていないし、さらに言えば6ヶ月しか住んでいないのに懐かしい。残していったメイド達が嬉しそうにキビキビと働いている。ここには工房もあり、雑貨屋「ザニニププ」も隣接している。全てを引き払わない限り、メイドたちも連れて行けないのだ。
「ご主人様ぁ、エチウカサの新しい茶葉でございます」
「ああ、ありがとうな。んー、うまい」
本当に嬉しそう
オッタヴィアの淹れた茶を飲んでいると、アデーレが入ってきた。
「ご主人様、労働者ギルドのギルド長と副ギルド長が参られてます」
「アウルとサクヤが?」
「お通ししても?」
「構わない。オッタヴィア、追加のお茶を」
「は〜い、ご主人様ぁ」
いつものオッタヴィアと違わない?
可愛いんですけど?
アウルヴァングルとサクヤフフーリエは楚々と入室してきた。ありきたりな挨拶と伯爵叙任及び領土拝領を寿ぎに来たという。挨拶と礼を返す。
「ところで、それだけではないだろう?2人が揃って来るなんて」
来年1月には2人ともギルドでの任期が終わるという。2人とも続投を望まれているが、継続しない意思表示をしているという。しかし、投票もある為、継続となるならダンラオの街、ドアラン村、コチェ村、アバキロス村、ルラシーベ村のいずれかでの希望を出したと言う。
「ふむ。長及び副長にならぬなら、我が元にに移住したいという事でいいか?」
「「はい」」
「わかった。アウルは士爵で、サクヤは準士爵だったよな。長及び副長にならないなら、うちで官僚をやらないか?そうだな。アウルが工部侍郎、サクヤは礼部侍郎でどうだ?」
「「へ?」」
「ん?侍郎では、不満か?なら、工部尚書のすみれを侍郎に落として、いやでもそうすると、礼部尚書のエノーク・イエバヴィー男爵を降格?いやいや?・・・」
「師匠!不満ではないのです。そうではなくて準貴族とはいえ、ほとんど平民も同じ、ただの職人です。それを地方とは言え官僚なんてとんでもない」
「私もそうです。準士爵だって、副ギルド長だから得ただけの末端ですよ!」
貴族が政治をすることが当たり前の世界観。勿論、全てが悪いとは言えないが、全ての民が平等とは言えない。奴隷もあるのだから平等なんてありえない。しかし奴隷は所謂罰の一形態だったり、借金返済の為の過重労働だったりするだけだ。ひと昔前の地球と違いきちんと人権はあるし、主人が払うけれども税はある。そう、つまりは身分によってきちんと住み分けがされている世界観といえる。
住み分けが出来ていれば確かに秩序は良かろうが、箱詰めされているだけでその外側にある何かを始められない世界観とも言える。風が吹かなければ草は揺れない。民を草に例えるのは些か傲慢に過ぎるが、草は非常に生命力が高い。民も同じように耐え難きを耐え、忍び難きを忍ぶ生活をしている。勿論、そればかりではないが多くは貧困だと思う。全く貴族になれないかと言えば、そういうことはないが、一代で貴族になるのは殆どない。大体は2〜3代重ねることが多い。しかも一部の民だけだ。機会が少ないのだ。その機会を与えない政治体制とも言える。そこを仁は変えたいと思った。
チュートリアル中には試せなかったことだ。だが、今の身分はチュートリアル中にしたことが土台となっているとも言える。本当に流星によって地球が滅びたかは定かではないが、もう元の世界には戻れない。ここで生きていくしかない。となれば、より住みやすい政治体制を作りたいと思うのは当然ではないだろうか?
目の前にいる2人は、その世界観を知らないから無理だと思っているし、仁はその世界観を知っているから出来ると考えている。整合性を取るにはどうすべきか。教育が足りないのか。いや、教育の価値が分かっていないのかもしれない。貴族には家庭での教育の後、嫡子や次男には学校教育があるが、平民や準貴族にはそれがない。それが当たり前の世界だ。そこも変えなければ前には進めまい。
難しいな
仁は2人にどんなことをしたいのかを伝え、協力要請をすることにした。伝えることは多いが、纏めれば「身分に関係なく政治に参加できる社会」を作る事。勿論、王権は残す。天下統一を果たさなければ、全てに対して出来ることではない。一つの国かまたは一つの地域でしか出来ない仕業である。2人は納得し、アウルヴァングルが工部侍郎、サクヤフフーリエは礼部侍郎になってくれた。
さて、来月1日までは6日ある。スリギアに来た時の目的の一つを解消しておきたい。眷属を喚びよせる。ナスターシャ以外には人型となって貰い、それぞれに装備品を渡した。全てが創世級の最高装備だ。洞窟型ダンジョンを踏破し元のダンジョンに戻す。
最後の冒険かな?
でも、フラグ放置はまずいっしょ
まずは試したいことがあったので、冒険者ギルドに向かった。ギルド証は紛失した場合に再発行が出来る。再発行後、失くしたと思ったギルド証が出てきた場合、ギルド証に刻まれた情報と一致すれば一つにすることが出来る。情報の一致確認をするは、血液を両方のギルド証に血を垂らす。血液情報に魂の情報が含まれているらしい。一致確認に必要な情報が魂であれば、チュートリアル中のギルド証と今のギルド証の情報が共有されるのではないかと、仁は考えた。
「ミツルギ公どうされたのですかにゃ?」
受付にはサッリがいた。ギルドに殆ど来なくなった仁を懐かしがっている感じだ。ミツルギと聞いて、ギルド内が騒然としている。
「いや、ダンジョンに潜りたいと思ってね。その前に、この2つのギルド証を統一出来ないか試したいんだ」
「ふんふん、にゃ、にゃ、にゃんと?!このようにゃ貴重にゃギルド証を?!」
「可能?」
「やってみにゃいと分からにゃいにゃ。でも、勿体無いにゃ」
融合して無くなるのか聞いてみたところ、無くなりはしないとの事。ダンジョンの踏破情報だけ移せるか確認したところ、同一人物の物なら可能との事。ただ、人物が違うので出来るか不明だと言う。もし、その人物が死ねばどうなるのかと尋ねたところ、普通は50年くらいで情報が消えるらしい。また、特別な処理をすれば、使用は出来ないが数百年でも残るらしい。盗まれたらヤバくないか聞いたところ、他人には何故か使えないらしい。その事をサッリは「神の御業」と言っていた。ギルド証の元になってる金属は、神金に属する金属で神殿で作る事が出来るが、製作法が全く分からないのだとか。
そんな金属なのに
魔法属性にポカがあるってどうよ
そんな思いはさておき、手元にあるギルド証は利用可能なのだ。「他人には使えない」が適用しない。今手元にあるギルド証は、オータム・リーブスの時のものだ。オータム・リーブスをやめて、現地時間1000年は過ぎている。死んだと見なされていないということか。その事をサッリに話して、試して貰うことにした。仁が欲しいのは、100階層踏破の情報だけだ。そこから再開した方が楽なのだ。サッリは嫌そうにしながら、ギルドの奥に行ってしまった。その後、アドルフとダーヴィットが出てきてあの手この手で止めにかかったが拒否した。仕方なさげにサッリは、情報を移行し、見事に成功した。
まず転移結晶で、101階層に入った。選出したと思うが、セーブポイントはBOSSを倒したあとの小部屋にある。100層も当然そうなっており、以前まではそのあとの移転で最終階層に入った。仁はオリジナルスキル「広域鑑定」を展開、眷属に指示を出しながら進んだ。181階層を超えたところで、眷属には本気を出しても良いと指示を出す。ここから先のBOSSは、190階層がUSB1匹、200階層ボスがUSA1匹である。
そして今、189階層のセーフティゾーンにいる。次の階層に行く前に、休息を取るためだ。ここまで3日一度の休息も取っていない。睡眠時間も削り、まるまる90時間を使って踏破のしてきた。これは10桁の能力とオリジナルスキル「広域鑑定」を使った効率的な攻略の結果である。さて、明日中にダンジョン踏破をしたいものである。