第54話 異常事態発生?!
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下記は、ネタバレを含む設定資料です。
いくつか項目があるので、ご注意を
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2016/10/13 サブタイトルの話数変更
佐知子らの昇格試験当日早朝、いつも通りに、仁は早朝鍛錬のため起き出し、庭に出た。この時間の鍛錬には、特に何の縛りも無いのだが、召喚冒険者組全員が、揃っていた。
お前らもか
いや、葵らは違うだろ?
「お早う、仁くん」
「ちゃんと寝たのか?体調管理も冒険者の基本だぞ」
「同じこと言ってら〜」
「陽斗らは何でだ?」
「キンチョーして」
「何で?!」
「だって、みんな揃ってAAAになれるかもだし」
「うーん、どうだろうな。アドルフも言ってたが、何人かはSランクに上がっても良いと思ってるぞ?」
「マヂで?!」×10
「そーだなー、凛と佐知子と希美子と慧香とさくらは良いんじゃないかな?」
「あー、称号に弟子じゃないのを持ってるメンバーか」×5
「陽斗受けたいのか?」
「まー、ね。」
「なら、ユニークスキルを増やそうか。昨日、柚鈴と色々実験して、俺のユニークスキルも幾つかランクアップしたからさ」
「うー、また卑怯な存在に?」
「陽斗は本当に純だな」
「いや、仁の臣下なら仁の為にやろう」
陽斗らは、以下のユニークスキルの状態になった。
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新稲 葵
【ユニークスキル】完全耐性、体力強化Ⅱ、腕力強化Ⅱ、魔力強化Ⅱ、世界の叡智Ⅱ、HP自動回復Ⅴ、MP自動回復Ⅴ、経験値10倍、必要経験値1/10、入手 SP10倍
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野村 凛
【ユニークスキル】スキル獲得率上昇、体力強化Ⅱ、腕力強化Ⅱ、魔力強化Ⅱ、世界の叡智Ⅱ、HP自動回復Ⅴ、MP自動回復Ⅴ、経験値10倍、必要経験値1/10、入手 SP10倍
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目白 陽斗
【ユニークスキル】アイテムボックス、体力強化Ⅱ、腕力強化Ⅱ、魔力強化Ⅱ、世界の叡智Ⅱ、HP自動回復Ⅴ、MP自動回復Ⅴ、経験値10倍、必要経験値1/10、入手 SP10倍
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渡邉 楓
【ユニークスキル】絶対守護、体力強化Ⅱ、腕力強化Ⅱ、魔力強化Ⅱ、世界の叡智Ⅱ、HP自動回復Ⅴ、MP自動回復Ⅴ、経験値10倍、必要経験値1/10、入手 SP10倍
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飯田 佐知子
【ユニークスキル】必中、体力強化Ⅱ、腕力強化Ⅱ、魔力強化Ⅱ、世界の叡智Ⅱ、HP自動回復Ⅴ、MP自動回復Ⅴ、経験値10倍、必要経験値1/10、入手 SP10倍
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宇野 希美子
【ユニークスキル】体力強化Ⅲ、腕力強化Ⅱ、魔力強化Ⅱ、世界の叡智Ⅱ、HP自動回復Ⅴ、MP自動回復Ⅴ、経験値10倍、必要経験値1/10、入手 SP10倍
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大野 慧香
【ユニークスキル】体力強化Ⅳ、腕力強化Ⅱ、魔力強化Ⅱ、世界の叡智Ⅱ、HP自動回復Ⅴ、MP自動回復Ⅴ、経験値10倍、必要経験値1/10、入手 SP10倍
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手塚 さくら
【ユニークスキル】体力強化Ⅱ、腕力強化Ⅲ、魔力強化Ⅱ、世界の叡智Ⅱ、HP自動回復Ⅴ、MP自動回復Ⅴ、経験値10倍、必要経験値1/10、入手 SP10倍
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十束 すみれ
【ユニークスキル】体力強化Ⅱ、腕力強化Ⅳ、魔力強化Ⅱ、世界の叡智Ⅱ、HP自動回復Ⅴ、MP自動回復Ⅴ、経験値10倍、必要経験値1/10、入手 SP10倍
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向井 柚鈴
【ユニークスキル】MP自動回復Ⅵ、体力強化Ⅱ、腕力強化Ⅱ、魔力強化Ⅱ、世界の叡智Ⅱ、HP自動回復Ⅴ、経験値10倍、必要経験値1/10、入手 SP10倍
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単に付与しただけのため、元々持っていたユニークスキルがランクアップして、ⅢやⅣやⅥになった者もいるが、パワーバランスは出来るだけ揃えたかったのだ。まぁ、MP自動回復Ⅵは別として強化ⅡとⅢやⅣではだいぶ違うのだが、誤差の範囲と思っていただきたい。
レベルが上がった訳ではないので、なぜか能力が上がったにもかかわらず、酔いはこない。途中から、仁の鍛錬の見学会になっていたが、全員で鍛錬をし、その後、朝食を取って、冒険者ギルドへ向かう。
サッリが今日も忙しそうだ。順番が回ってきたので、手早く昇格試験については述べ、闘技場へ向かった。パーティメンバーの為、昇格試験の対戦相手にはなれない。本日はSSランク昇格の受験者はいなかったが、Sランクがいたので、マフレナは、見学席ではなく、試験官室に向かっていった。仁は二、三度SSランク昇格試験の試験官をつとめている。全く相手には成らないのだが、それでも、SSランクの能力はあると見て、一次試験合格にした者もいる。
話は逸れたが、仁と陽斗と葵と凛と楓は、見学席に座って見ていた。特に注意する点もなく、皆無事合格した。注意する点が、あるとすれば、マフレナだった。手加減スキルを使っているとは言え、相手が可哀想だった。
明日は、佐知子らのAランク2次試験。ガンリーハ村へ向かう道とカバンチ村へ向かう道が交差する付近にゴブリンの村が出来ていると言う噂があり、そこの調査が、今回の試験依頼。試験官はおなじみのルヴィータが行う。万が一キングなどがおり、危険になった際には、仁とマフレナが、討伐しても良いということで、アラウンド・ザ・ワールドメンバー全員で同行することになった。
以前、述べたかもしれないが、キング単体であれば、ただのAランク依頼だが、キングが単体で戦うことはなく、必ず集団戦になる為、討伐依頼だとSランク依頼になり兼ねない。調査であれば、Aランク依頼で済むのだ。
あと1日で、目的地に着こうとというところで、ルヴィータが聞いてきた。
「お師匠様、どっちですかい?」
ルヴィータは、仁が広域鑑定を使えると知っている為、キングがいるのかいないのかを聞いてきたのだ。
キングはいるが
何だこれ?
「キングはいるんだが、少し分からないことがある」
「分からない事?何ですかい?」
「ちょっと待ってくれるか?」
「分かりました」
仁のMapには、見たことがない状態が出ている。村には、魔物が点在していることが分かるが、そこではない。村の裏手は小さな山になっていて、そこに魔物ではないが、何かよく分からないモノが集まっている感じで靄のような何かがある。そう、点ではなく、小山1つの範囲が赤色なのだ。通常物凄い数だったとしても、部分拡大などをして、詳細確認をすれば、点になるはずが、そうならないという事は、それで一つの何かということになる。
現在使っているオリジナルユニークスキルは、「広域上位鑑定」。ユニークスキル「広域魔法拡大」とユニークスキル「上位鑑定」を組み合わせたものである。ユニークスキル「広域魔法拡大」のレベル範囲に準じて、ユニークスキル「上位鑑定」のレベル効果の鑑定が可能となっている。ユニークスキル「上位鑑定Ⅹ」は、鑑定Ⅹの効果とともに、隠しステータスや隠しスキルも含め鑑定する能力だ。人物特徴、所属する家・国家などの成り立ちも鑑定可能である。また、眷属・テイム済魔物も把握でき、対象者の関係者の名前・レベル・職種・位置・親愛度(または忠誠度)など全てを鑑定する。さらに、魔物などの発現前の兆候も確認が出来る。
ちなみに、オリジナルユニークスキル「広域鑑定」では表示されない。「広域上位鑑定」であれば、表示される。つまりは、隠し何とかか、これから起きる事象と考えられる。仁はその広い範囲の赤色をクリックしてみる。
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【名称】Unknown
【種族】Unknown
【ランク】Unknown
【ステータス】
SP 8,245,136
力 782,336
L体力 161,711
L腕力 201,725
L魔力 418,900
智 719,695
L政治 9,751
L戦略 81,725
L魔法 628,219
運 321,696
L健康運 35,512
L安全運 25,739
L対種族運 45,684
L学習運 5,378
L金運 45,076
L成功運 15,079
L仕事運 85,076
L勝負運 55,076
L人気運 9,076
【詳細】Unknown
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【名称】Unknownと【詳細】Unknownがクリック出来そうなので、そこも見てみる。すると名称は『「魔獣ガルム」の発現前』と出てきた。詳細は「無闇に冥界へと近付く者たちを追い払い、冥界から逃げ出そうとする死者を見張る。」とある。地球にいた頃に読んだ本の記憶にその名前が引っかかった。確か北欧神話の番犬ではなかったか、フェンリルと同一視されている見た目が狼犬の奴だ。
てか
何でステータスは見えるのに
他がUnknown?
ま、いっか
「リリシア、冒険者ギルドへ走れ、『魔獣出現兆候あり、対応は〔アラウンド・ザ・ワールド〕のジン・ミツルギが行う』と伝えろ。急げ」
「はっ」
「ジ、ジンさん、魔獣って?」
「出現前で詳しくは分からんが、能力がやばい。アベレージ121582くらいだ」
「アベレージが6桁?!そりゃ、災害級か災厄級だ。全部6桁なのかい?」
「6桁なのは、4つだな?でも、鑑定通らないだろう、他のシトドラヴの人たちには」
「それは、神殿にある御告げの宝玉で鑑定すると桁数が出るんだ。災害級か災厄級かは、それで判定される。全部が6桁以上じゃないなら災害級だ」
「なるほどな。リリシアに追加情報を念話で伝える」
リリシア聞こえるか?
『はい』
追加情報だ
災害級の可能性が高い
冒険者ギルドには神殿に連絡してもらえ
発言予定位置はゴブリンの村の南の小山だ
Map情報を送る
ギルドの地図と照らし合わせろ
『分りました。主人様は大丈夫ですか?』
ステータスアベレージ121581.8だ
問題ない
※先ほど正確にルヴィータに伝えなかったのは、シトドラヴに小数点以下の概念がない為です。
『御武運を』
うん、ありがとう
「さて、みんな。イレギュラーな事態だが、これが冒険者の生業だ。ジュリアはステータス的に厳しかろうから、後方から無属性魔法『全体魔風』を使ってもらう。これなら、経験値は入る。ルヴィータとマフレナはいけそうか?」
「お師匠様、ちょっときつい」
「分かった。今後のランクアップの為に、参加はしてもらうが、後方から無属性魔法『全体魔風』を使ってもらう。使い方は、マフレナに聞け。これなら、経験値も入るし、災害級討伐パーティとしての履歴が残るはずだ。残らなかったら、すまん」
「あざまーす」
「主人様、何とか耐えられると思います」
「耐えられるって、瀕死とかはやめろよ」
「大丈夫です。加算後ステータスの幾つかは6桁行きます。難しいなら、ルヴィータとスザナのところに引きます」
「なら、最初に無属性魔法『全体魔風』を使っておけ、そのあとの判断は任す」
「はい」
「ジュリアは無属性魔法『全体魔風』の使い方を、マフレナに確認な」
「はい」
スキルはピンポイント設定可能だが
神皇の庇護ってピンポイント出来んのかな?
『出来るよ』
お!シヴァか
ありがとう
『はい』
「最後は、陽斗らだな。実力で戦いたいか?俺の力で勝ちたいか?」
「てか、勝てるのかよ仁」
「俺単独なら、余裕。お前らの参加意思によって、戦法を変えるだけだ」
「単独と仁の力で勝つのは違うんだな?」
「ああ、現在、とある能力を眷属以外には、OFF設定にしているものがある。それを使えば、お前らでも、単独で行ける」
「な?!そんな力が?」
「ああ、ユニークスキル『神皇の庇護』って言ってな。俺に対し、絶対の忠誠を尽くす者または絶対の親愛を捧げる者は、俺の全ステータスの10%が加味されるってスキルがある。それを使えば、対象とした者は、アベレージ9桁になるだろう」
「ブフッ。9桁?!ってことは、仁は10桁なのか」
「そうだな。今のみんなの加算後ステータスのアベレージは、一部例外を除いて420000〜480000だ。勝てなくはない。だが、出鼻を挫かれると、無理だろうな」
「出鼻を挫かれると?どんな感じ?」
「予想がつかないあたりがダメなんだよ、陽斗」
「くっ、そー」
「威圧系で戦意を削がれるか、状態異常系で身動きできなくなるかした場合、負けるぜ?」
「あ」
「経験があるだろが」
「うん、何度も死にかけた。自分の実力では、無理かも」
「他のみんなは?」
「無理かも、怖い」×9
「過保護かね〜。割とみんなは楽勝だと思ってたんだが、まぁ、いいや。まずは、俺が壁役をする。最初のタイミングで、ルヴィータらと同じように、無属性魔法『全体魔風』を使いな。そっから遠距離攻撃だ。なら、大丈夫か?」
「わ、私も前に出ます」
「楓出られるか?無理はするなよ」
「仁さんは私が守るの」
「分かった。なら、最初ちゃんと見とけよ。絶対守護の上手な使い方を見せてやるから」
「あ、仁さんも持ってるの?分かった。見とく」
「かえちゃん出るのに槍聖の私が出ないわけには行かないわ」
「慧香無理するなよ」
「私はいつも通り弓でペチペチやる」
「葵頼むわ」
「なら、私たちも」×3
「佐知子、希美子、さくら頼むな。あ、あと、弓系のランダム秘技禁止な、味方に当たる」
「はい」×4
「さくらが戦うのに、私が戦わないなんてあり得ない!私も出る」
「絶対、無理するなよ」
「分かってる。仁くんに、私の良いとこ、見せたげる!!」
「ボクは後ろから、みんなを守るよ。精霊さんたちにも来てもらう」
「頼りにしてるぜ、柚鈴」
「ん!」
「柚鈴が戦うなら、私もだね。ほら陽斗、仁くんが前衛の見本を見せてくれるかもよ」
「分かってるよ。女の子が戦うのに、イジイジしてたら、男じゃねー!」
「おう、頼むわ2人とも」
さて、士気は上げた
あとは、やってみるしかね〜〜な
仁たちは、目的地に着く明日への気持ちを高めながら、夜営には入った。