第34話 男の子ですから
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設定資料追加あり
追加分
☆商人ギルド規定
http://ncode.syosetu.com/n0441dk/9/
☆労働者ギルド規定
http://ncode.syosetu.com/n0441dk/10/
☆魔法士ギルド規定
http://ncode.syosetu.com/n0441dk/11/
☆登場するかもしれない国名・町村島の名前
http://ncode.syosetu.com/n0441dk/13/
2016/10/13 サブタイトルの話数変更
Sランク昇格の翌日、屋敷のみんなに昇格の話と、SSランク昇格試験の話をした。昨日のオーガジェネラルら討滅で、GPを5100手に入れた。SSランクを受けることにしたので、2000GP利用し、現在3550GPある。SSSランクまで受けられる。
最初から思ってたが、
ギルドの昇格に関する規定簡単すぎるだろ
昇格の件と合わせて、昨日の剣聖マフレナの話をする。特に陽斗には、決して挑まないようにと言い含める。昨日の感じでは、ステータス的に、陽斗が上だろう。しかし、あちらも剣聖である。掛かってくれば、どう対処するか分からない。目につくところで対戦してくれれば、臨機応変に対応が可能だが、ここ数日は別行動ばかりだ。陽斗が単独行動をするとは思えないが、どう転ぶか分からない。目の届かないところで、死んだりしたら、後悔だけでは済まないに違いない。
「なぁ、仁。俺では勝てないか?」
「陽斗の方がステータス的には上だろう。だけど、相手は数少ない100連勝をして剣聖になった奴だ。どんな戦い方をするか分からない。少なくとも縮地くらいは使う。陽斗は縮地が使えないよな?それは致命的な差だよ。ステータスに頼った戦い方では、ステータス的に自分より弱い奴だとしても、経験の差ですぐに埋められて勝てない。勿論、スキルに頼った戦い方でも同じだ。スキルにはステータスを乗せて戦わないと。今の陽斗はどちらかに頼ってる。勝てそうならスキルだけで戦うし、無理そうならステータスだけに頼ってる。両方きちんと使えないなら、おそらく負ける」
「でもやってみないと」
「なら、試すか?今、俺がやる事をに正解できたら、いいぜ」
仁はその場で、密偵スキル「潜伏」を使った上で、気殺した。そして、陽斗を見つめる。陽斗は仁がいきなり消えて、右往左往しているが、元の位置からの視線に全く気づいていない。
「はい、残念。お前じゃ無理だ」
「うわ!移動してなかったのかよ?隠れん坊で何が分かると言うんだよ」
「彼女は、俺の視線に気づいたぜ?陽斗は、ずっと見つめられてても分からなかったろう?それが戦歴の差だよ」
「くぅ、無理なのかぁ」
「無理だな。俺が使ったスキルは1つ。あとは、俺の経験上で身につけたスキル外スキルくらいか。気配を殺す事。俺は気殺と呼んでいるが。そんなのをガンガン使われてみ?すぐ死ねるぞ。俺らはここ数日、別行動ばかりだ。そんな状態で、お前が死んでみろ。世界を滅ぼす勢いで、暴れるぞ俺は。陽斗だけじゃねーよ。ここにいる誰か。一緒に来たクラスメイト。誰かが同じ目にあったら、同じ結果になる自信があるね」
「分かった。仁にそこまで言われて、逆らえる奴なんていないさ。会ったら全力で逃げる」
「あー、逃げると地の果てまで追いかけてきそうだから、無視でいいよ」
「分かった」
「今日陽斗と一緒のメンバーは、陽斗のフォローよろしく。見た目は美人さんだから、求婚を止めてくれ」
「え?美人さんなの?」
「そうだよ。剣聖になった100連勝も、自分に勝てたらという条件で、求婚者をなぎ倒したから剣聖になったって噂があるくらいだから、負けると分かってても求婚したいくらいの美人さんだから」
「仁は?」
「しねーよ。あんな戦闘狂。こちらから願い下げだ」
仁はメイド達に商人ギルドに行って、労働者ギルドに行った後、冒険者ギルドに行く事を伝える。昨日のことがあるから、帰りはいつになるか、不明なので、夜はきちんと戸締りをして寝るように伝えた。しかし、誰か一人は交代で待つと言い張るので、期間がかかるなら、一度戻ってくると伝えて、屋敷を出た。
そして今、仁は商人ギルドにいた。壁に掛けられた商人ギルド規定を読んでいる。
うーん、会員になるならCランクだなぁ
店長代理って、雇われ店長になるのか?
バルトロ卿に頼めば、
貴族御用達にしてもらえるのかな?
Cランクの登録料が10000Rで、
年会費50000R、税金100000Rか
後は従業員、規定では奉公人か
今確定してるのは
ヴァネサとテクラ、ウルリーケ、ヂルケの3人娘
でも、奴隷って・・・どこにも書いてないんだよな〜〜
うーん分からん
うーん、うーんと仁が唸りながら、規定を読んでいたせいか、商人ギルド職員の女の子が話しかけてきた。
「どうかされましたか?」
「あ、ごめん。うるさかったかな?」
「いえいえ、そうではないのですが、お困りのようでしたので」
「実はね。商売を始めようと思って、店舗になる土地建物や、商品を作るための工房なんかを作ったんだけど、実質経営は従業員に任せようと思っててさ。あ、規定では、従業員じゃなくて奉公人か」
「業務に従事する人員で、従業員でしょうか?その言葉いいですね!今度会議にかけましょう!きっとそうなりますよ!うふふふ」
何だろう?
偉い職員さんとかだろうか?
「あ、すいません。私ノエミと言います。ここで受付とか、事務方業務を担当してます。以前から、奉公人という呼び名が大時代的過ぎて、変えようという動きがありましてね。でも、作業者は違うし、従者でも意味が変わってくると、ずっと変更できなかったんです」
「ああ、そういうことですか。では、そうしてください。あっと、私は、ジンと申します」
「え?ジン様って、あの?冒険者パーティ『アラウンド・ザ・ワールド』のリーダーのジン様ですか?」
おっと?
パーティ名で呼ばれるの?
「はい、そうですね」
「ふぅわぁぁぁあ!大ファンなんです。握手してください!」
えええ?
ファンって
アイドルとかじゃないし
冒険者以外には
あまり知られてないんじゃないの?
「いいですよ」
「ほわぁぁぁあ!感激です」
「あ、あのー、ノエミさん?」
「私の事は、ノエミと呼び捨ててください!」
「あ、はい。ノエミ。何で、そんなに知っているの?冒険者でもないのに?」
「だって、ジン様は最短でAAAランクに上り詰めたんですよ?1週間以内にAAAランクに!それに、神種をあんなに従えて、しかもテイマーじゃないらしいじゃないですか!見たことがある人は、まるで踊るように、剣を扱い、まるで神のごとく魔法を行使するって!この街で、あなたのことを知らない人はいません」
「それだけじゃないわよ」
パウラ?
「あ!パウラさん!それだけじゃないって?」
「今、ギムレット商会とスリギア商人ギルドで進めている、スキルの考察、それから一昨日ラウレンツが臨時会議で提示して、商人ギルドで、どうにか形にしようとしているギンコウのシステムを教えてくれたのは、このジン様よ。労働者ギルドだと、スリギアの鍛冶聖と言われたアウルヴァングルを含むドワーフ鍛冶師たちが師と仰いでいる人も、ジン様ね」
「ひょぇぇぇえ〜〜!すっごいじゃないですか!!あ!今、ジン様が、奉公人に変わる言葉を教えてくれましたよ」
「え?何々?」
「従業員です」
「業務に従事する人員?あら〜〜、いいわね。あ、会長!」
「パウラ、ギルドでは、ギルド長か本部長と言えと言っているじゃないか。これはこれはジン様、本日はどうされましたか?呼びつけて頂ければ、屋敷に伺いましたのに」
「いや、平民の冒険者が呼べねーよ」
「何をおっしゃいますやら、本日付けで、Sランクに昇格された方が、しかも、SSランク昇格試験を受けられると聞きましたよ。Sランクは準士爵、SSSランクは士爵、USBランクで準男爵に叙せられます。まだ、叙勲が済んでいないとはいえ、貴族の仲間入りですよ」
「相変わらず、耳が早い」
「それこそ何をおっしゃいますやら、我々がまだ掴んでいない情報をお持ちなのに」
「カリメイ限定でな。それに、世界中に手を広げているギムレット商会に言われたくない」
「ははは、そんな煽てないで下さいよ。つけ上がりますよw」
「ほわぁぁぁあ!こんなギルド長見たことない!あ、ギルド長すいません。それでですね、ジン様から、奉公人に変わる新しい言葉を教えてもらったんです」
「何?本当か?いい言葉なら、即時変更だ。これの変更は、世界中の商人ギルドで、俺に権限があるからな」
意外に権限大きくね?
「「業務に従事する人員で、従業員!」」
「決まりだ!世界中の商人ギルド及び世界中の商人たちに通達を出せ!」
「おおう!」 (ギルド全体から響くため人数不明)
おいおい
ノリがいいなぁ
俺が作った頃のギムレット商会と
同じじゃねーか
商人ギルドはその頃からあったよな?
こんなノリじゃなかった気がするが?
「ライムント、一つ提言したいんだが、いいか?」
「何でしょう?」
「無理なら無理でいいんだがよ。この9条の『徐々にランクを上げるという方法も可能である。』って一文。鬼じゃねーか?」
「鬼?!なんでですか?」
「だってよ、商売ってのは、当たらねーと、借金まみれになるだろう?そうならないようにするのが、腕の見せ所だけどよ。例えば、他の街に商品を仕入れに行く途中とか、帰りの途中とかで、災厄級の魔物に出くわしてみ?商会の破綻は目に見えてる。つまりは、店舗を減らしたりしても、ランクは下がらねーし、廃業しても、年会費や税金は同じだぜ!ただ払えね〜だろうがよ!って、脅されていると取るやつがいるかもだろ?」
「脅されているは言い過ぎでしょうが、確かに」
「俺なら、『徐々にランクを上げるという方法も可能である。また、職場の状況によっては、ランクダウンも可能。廃業により退会も可能。』ってするな」
「おお!それは素晴らしい!そのように世界商人ギルド会議で、提案しましょう!」
「あ、待て、そうすると、先に払った年会費や税金きついか?『ランクダウンの場合、登録料の返金はないが、年会費や税金を納入済みの場合は、一部返金がある。退会の場合は、返金なし。』ってのを追加だな。倒産は、そいつらの裁量の責任があるからな。返金はいらんだろ。心情としては返して欲しいだろうけれども、ギルドを退会するんだ、そこまでする義理はねーな。ランクダウンはギルドを継続してくれるんだ。継続特典をつけてもいいだろ」
「ほうほう、一部返金は、ランクの差額でいいのでしょうか?」
「ランクアップの時は登録料も取ってるか?」
「はい。取ってますね」
「なら、差額でいいだろう。登録料が全額じゃなかったら、別の案もあったが」
「ちなみに別の案とは?」
「それぞれの年会費を20で割って、今までのランクを続けた月分と、これからの月分とを合計し、すでに支払い済みの金額との差額を払うって感じだな。税金も同じ。それなら、ギルドの損失は少なくて済む。だが、その場合は、平等性を考えて、ランクアップ時の登録料は、今まで払った登録料分を差し引かねーと、登録者数は減るだろうよ。逆に言えば、このシステムが実現できるなら、ランクアップが増えるかもな。ちょっと、ギルドに損だが、全体数が増えれば、すぐに元は取れる。まぁ、変更になったからって、今までの分を返金はいらねーよ。『これからは』って、便利な一文をつけて通達すればいいんだし」
「ほう!素晴らしいです!是非そうしたい!必ずや、変更になるようにしましょう!さぁ、忙しくなるぞ、企画書を作らねば」
ウキウキという感じで、ライムントがギルドの奥に引っ込んでいった。商人ギルド内は色々と忙しそうだ。仁の一言が、商人ギルドを活性化させた感じである。
それにしてもですよ?
ノエミさん?
いつ、手を離してくれるんでしょう?
いや、別にこのままでもいいんですけどね
私の手を胸に挟んでらっしゃいますよね?
ちょっと動かすと、色々都合が悪いんですけど?
いや、別にこのままでもいいんですけどね
あれあれ?
パウラも手を握りたいと?
そして、ほぉ、やっぱりそこに
ふぅん
動かしちゃいますよ?
そんな恍惚な顔されたら
俺も男ですし
・・・とか思ってたら話が進まねーよ!
「なぁ、ノエミ、パウラ」
「「なんでしょう?ジン様」」
「そろそろ、登録に関する質問とかしたいから、手を離してくれるか?」
「「もうちょっとダメですか?」」
そんなに可愛く首を傾げないで!
いや、別にこのままでもいいんですけどね
でも、ガンガン指を動かしちゃいますよ!
あ?気持ちいいですか
そうですか
別にこのままでいいですかね
・・・とか思ってたら話が進まねーって!
「ノエミ、パウラ、手を離すぞ」
残念そうに手を見るな!
「ノエミ、ギルド加入に関する質問いいか?」
「はぁ、は!はい!」
「Cランクで登録するんだが、店長業務は人に任すんだ。店長代理は雇われ店長になる?それとも、従業員になる?」
「うーん。そのパターンは、貴族にありがちなパターンですから、従業員でいいですね〜」
「ありがとう。従業員が、奴隷だった場合は?」
「登録不要ですよ〜〜。一応、奴隷にも人権はありますが、最低限度です。税金も発生しないです」
「あ、なるほど、そういう仕組みか。ふむふむ。この御用達って奴は、何か証明が必要なの?」
「そうですね〜〜。王か貴族に一筆もらえれば、可能ですが、その、ツテがあるんですか?」
「ゾウハル伯爵に、商売を始めたら、必ず連絡するように言われてるんだよ。試供品を渡したら、すごく気に入ってくれてね」
「バルトロ・ゾウハル伯爵?!王の側近中の側近で、鑑定スキルもないのに、物の善し悪しを観るのが、非常に厳しいと有名な?!」
あのおっちゃんそんな有名なのか
「そうだね」
「ふおー、一筆くれれば、大丈夫ですけど、貰えたら、登録でいいんじゃないでしょうか?」
「じゃ、そうしようか。今日はこれで」
「もう帰っちゃうんですか?」
「うん、用がなくなったし」
「また、来てくださいね!次に来た時も、ノエミをご指名ください!」
んー?
水商売してる人?
「分かんない」
「ふえぇぇん」
「そうだな。もうすぐお昼だし、お昼ご飯でも食べながら、その辺のことは、決めようか」
「いいんですか?」
「指名欲しいんだろ?」
「分かりました!マスター、お昼休憩入りまーす」
仁はお昼、美味しくいただいた。
昨日誕生日だったので
誕生日記念投稿とか考えましたが
ナルシストすぎるだろと却下しましたw