第29話 ナスターシャの報告
体調悪い〜
お腹痛い〜
という日々が続いています。
出来るだけ、更新は続けますが、不定期になると思います。かけた分だけは、うpしますが
いつもお読みいただきありがとうございます。
気づけばもうすぐブックマークも200いきそうです。ユニークもいつの間にか10000超えてますね〜。本当に感謝感激雨霰です。
2016/10/13 サブタイトル変更
仁は、工房にする土地、商店にする土地、従業員を雇う為の、企画書を作ってみた。右も左もわからなかった、ギムレット時代の序盤とは違う。だが、冒険者兼行商人時代を経てない分、流通がいまいち把握できていないが、商業ギルドに太いパイプがある。そこは、なんとかなるだろう。
ただの中学生だった頃は
幾ら本をたくさん読んでたとしても
企画書の作り方とか読んだことなかったしな
企画書を作って分かったが、冒険者を続け、かつ、商人家業をするには、圧倒的に、人材が不足している。
奴隷でも買うか?
工房に30人、商店に5人
工房の責任者は、従者のエルフか
カリメイに残してきた勇者たちは、
実際問題、いつこれるかわからない
本当に来れるかどうかも
まずは奴隷商にでも行くか
すぐに買えるとも限らないからな
買えるなら即決で買うけれども
ウンウン唸っていると、エルナが心配そうに、エチウカサ茶のポットを持ってきた。
「ご主人様?何をそんなに唸ってらっしゃるのです?」
「いや、メイドが増えてきたし、おそらく今後も増えるだろうからね。紙に関する商売に着手し始めようかと思ったんだ。でも、人数が、足りなくてさ。奴隷を買うとか、色々考えてたのさ」
「私たちの仕事に不満があるのでしょうか?」
「ないよ。むしろその逆だね。もっと充実させたいのさ。大切な家族だからね」
「大切な家族。嬉しいです。でも、できることなら、ご主人様の元を離れて仕事をしても私としては辛いのです」
「うん、出来れば、エルナには、俺の第一秘書であり、専属メイドであってもらうつもりだよ。でもね。俺は冒険者を続けるつもりだからね。今回はほんの数日だけで戻ってきたけれども、1週間とか1ヶ月とかダンジョンに潜っている間、そばには置けないからさ。いない間も俺を支えてほしいなと思ってね」
「まぁ、プロポーズみたいで、嬉しいです」
「違うんだけどね。でも、さっきの話じゃないけど、妻に娶るなら何人かの話の中に、今のところエルナは入っているから、あながち間違いではないか」
「その地位を守るには、努力する必要があるのですね!」
「まぁ、そう思ってよ」
なんか女心を利用するみたいで
いやな感じかな?
さて、どうしよっかな
ナスターシャが、ふよふよと入ってきた。ナスターシャが、自ら仁が何かをしているところに来ることはない。いつもは、全部の服に仁の裁縫スキルでつけた胸ポケットの中にいるが、常に胸ポケットに潜んでいるわけではない。彼女は精霊王としての本質もあるので、基本は自由にさせているのだ。しかし、ナスターシャには、彼女の魂の宝玉としての能力で、残してきた勇者らとテオルグとを、見守ってもらっている。おそらく、それに関する何かの動きがあったに違いない。
「どうした?ナスターシャ?」
「あい。ルルルエサバドに関することです」
「ふむ。エルナ席を外してくれるか?」
「畏まりました」
エルナが室外に出たことを確認すると、再び話し始める。
「どうした?」
「あい。テオルグが協力者と悟ったアッスントが、テオルグを始末しようとしましたので、接触し未然に防ぐことができました」
「接触とは、姿を見せたと?」
「いえ、思考に入り込んで、話しかけました」
あー、あれかぁ
初めての時は異常に驚くんだよな
嫌な汗かくし
「ふむ。接触の際は打ち合わせ通りに?」
「あい。第7の策とし、何も知らぬことをさも、何か知っているように伝えました。また、敢えて、人種ではないという印象も与えておりますので、神種だと思っているやもしれません」
「疑心暗鬼になろうな。アッスントの印象はどうだ?」
「あい。聡明ですが、策に溺れる類のタイプでしょうか。腹黒いです。主様の計画に乗っかって、邪魔者を排除しました」
「政敵か?それとも元第一王子派の残党か?」
「あい。残党全員です。」
「全員?正妃や側妃全員ということか?第一王女もかな?」
「あい。第一王女デルフィーナ、元第一王子正妃サトゥルニア、元第一王子第一側妃ロシータ、元第一王子第二側妃ラモナ、元第一王子第三側妃ペネロペ、元第一王子第四側妃シオマラ、元第一王子第五側妃インマクラダ全員と、王族が潜ませていた奴隷メイドで第一王女の専属メイド5名を除く、12名の専属メイドと直属軍の100名です」
「ほう。だいぶ、経済的にも、すっきりしたことだろうな。しかし、俺の計画に乗っているということが分からんな?どういうことだ?」
「あい。まずは先の全員でエウロパ第三王女の快気祝いという名目で、スリギアに向けて出立。数日後に、直属軍の100名が反乱。闇ギルドから示唆あり。反乱軍は、彼女らを人質に取り、盗賊がねぐらにするような洞窟に立て籠もりも、アッスント率いる正規軍及び召喚勇者らとが、反乱軍を討滅。一旦王都に戻り、幾日かの後に、女勇者全員と第一近衛軍大将ロッセッラ率いる正規軍を護衛に、再出立しました」
「人質ね〜。アッスントの婚約者と同じ目に遭ったと考えていいか?」
「あい」
「そんな状況なら、再出立は嫌がるだろう」
「あい。そこは、元第一王子らの罪を曝し、その罪を贖わせるという、いわば罪人として国外追放でに処した状態です。罪人奴隷ではないですが、罪人の証なる装備具を装着しております」
「うはっ!それをアッスントが?」
「あい」
「ひでぇなぁ〜。そんな素養は全く感じなかったんだが」
「あい。元々兄弟仲が悪かったところにきて、継承者になりましたし、様々な確執もありましょう。心の闇は深いものかと」
「しかし、奴隷紋ではなく、罪人の証か。なんだぁ?」
「あい。ジンビール時代に作られた、女性用のアレです」
「アレ?!封印は?」
「簡単に暴かれた模様です。男は大好きですから、拘束とか束縛とか快楽への堕落とか。おそらく、スリギアに到着した頃には、立派な性奴隷が出来上がっているかと」
「おぅふ。そんなの十束らの近くには置いておけないな〜。行程を短く出来ね〜?」
「あい。本来28日かかる行程ですが、9日で到着するようにできますね」
「短?!じゃー、それで」
「あい」
9日後か
デルフィーナらは要らんが、
メイドはエルナの先輩らだろう
エルナの優秀さを見るに
おそらく優秀なはず
「ナスターシャ、メイドのリストはあるか?」
「あい。誰のメイドかも必要ですか?」
「名前と、そうだな、年齢だけでいいよ」
「あい。エウジェニア21歳、ドミッツィアナ22歳、ジェルソミーナ23歳、ファブリツィア24歳、カルロッタ25歳、ロレッラ25歳、チンツィア26歳、インノチェンツァ26歳、ノヴェッラ26歳、マリアンジェラ27歳、ペートロニッラ27歳、オッタヴィア28歳、12名です」
「ありがとう。他に報告は?」
「あい。先ほど名前が挙がった第一近衛軍大将ロッセッラですが、テオルグとは別の軍側の協力者です。私のやり方で、籠絡済みです」
「籠絡?!お前のやり方って、快楽に堕とすか洗脳するかどちらかしか思い当たらないんだが?」
チュートリアル中はそうだったもんな
特に女には
「あい。ご明察の通りです。先ほどのアレを使いました」
「おぅふ」
orz
「つまりは、既に出来上がっているという事か?」
「あい。普段は、正常を保っておりますが、魔力を込めてやれば、何時でも快楽に堕とせます」
「わ、分かった。他は?」
「あい。以上です」
「エルナを呼んでもらえるか?」
「あい」
ナスターシャは、ふよふよと出て行った。しばらくすると、エルナが入ってくる。
「エルナ、入ります」
「いいよ」
「お呼びとのこと。どうかされましたでしょうか?」
「9日後に、カリメイの使節団がスリギアに来る。その使節団に十束ら女勇者12名が随行している。現王太子アッスント殿下の手配らしい。どういう了見かは不明だが、そのまま帰るようなら、どこかで奪う。また、使節団の正使も副使も、使節としての仕事が終われば、カリメイからの国外追放された罪人となる。使節団の副使らには専属メイドがいるらしい。そこで、エルナに聞きたいことがある。王族の専属メイドはどの程度有能かだ」
「かなり有能です。本来、専属メイドは、最優秀なものから、王族に配置されます。私のように、10代で専属メイドになるのは、貴族や貴臣の家族が、貴族や貴臣につく時だけで、専属メイドになれるとしたら、早くてもメイドとしての勤務5年ほどの者たちです」
「ふむ。17〜18くらいか?」
「その歳でメイド歴5年になる者は、貴族や貴臣の家族だけです。普通は成人してからとなりますので、21〜22くらいです。しかし、勤続5年でなれる者となると、元第一王子側妃たちの専属メイドたちとかですかね。側妃たち自身も、専属メイド上がりですし」
なんですと?!
側妃たちは残した方がいいな
でも、夫を殺した奴に従うか?
まぁ、そこはアレの効果と
隠しユニークスキル「親愛度・忠誠度上昇極大」の効果に頼ろう
「ふむ。側妃たちを含めて、側妃たちの専属メイドは優秀なんだな」
「はい」
「側妃たちとその専属メイドたちが全員、使節団には入っている。罪人奴隷にはならないようだが、接触できるようなら、その者らも引き込もう。だから、最低12人最大29人同居者が増える。幸い、部屋はたくさん余っている。余った部屋も清掃はできているのだろう?」
「はい、勿論でございます。ですが、大丈夫なのですか?」
「大丈夫とは?側妃たちにとって、仇だという事か?」
「それは、どうでしょう?この世界は強い者が正義です。私が退職した際の感触では、サトゥルニア様寝込んでおられたので分かり兼ねますが、ロシータ様らは、『一度会ってみたかった』などの感想をお持ちでしたので、問題ないかと」
そういえばそうね
側妃らはスキルに頼らなくても大丈夫かも
ま、念のため親愛度は100にしておくか
「そ、そうか。では、何が心配なのだ?」
「そ、その、あの、ご主人様は、だいたい17〜24くらいの方々が好みでいらっしゃると聞いております。だから、今の嫁候補で屋敷内で当てはまるのは、リリシア様とアナスタシアさんと私だけなのですが。側妃様たちが入ると5人増えます」
そこ?!
アナスタシアは23歳だっけ?
5人?
一人検討がつかん
誰だ?
「ふ、ふーん。俺は問題ないが、エルナはそれが心配なのだな?」
「はっ!すいません。私事でした。お忘れください」
親愛度100にしない方がいいのか?
でもな〜
エルナみたいに忠誠度もつくとは限らんし
エルナ、ガンバッテー
「エルナ。ナスターシャが来る前に話してた。工房と店舗を買いに行く。ともに来い」
「畏まりました」