第28話 オーロラの希望の落とし所
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2016/10/13 サブタイトル変更
屋敷内で、オーロラと仁らの話し合いが、続いている。ちなみに、龍神に会うという話は、方法が分からないという。龍神の加護があるから、祈っていれば、いつか声が聞こえるのではないかと思っているとのことだったが、生まれてこの方、声を聞けた事はないという。
龍神ワヲサヤヅか
召喚できる事は黙っておこう
『なぜですじゃ?』
やっぱり
くると思ったよ
『呼んでいいと思いますぞ』
いや、人種になられては困る
『なれませぬぞ』
え?
なれないの?
『私にその権限はありませぬぞ』
ほぉ
ん?
権限?
権限を持つ神がいるって事?
『おりまする。創世神様と生命神様の両方が、権限者ですぞ』
創世神って今行方不明なんだよな
って事は、生命神が決めるの?
『仁様が、拒否すれば、肯定はされませぬぞ』
俺が?
そんなに権限が高いの?
『そ、それは』
『それ以上はダメ』
『あ、生命神様』
『仁さん、ごめんね。言えない事なの。それより、思考やめた方がいいよ?オーロラちゃん呼んでる』
え?
あ、ありがとう
「・・・さま、旦那様?ご加減がお悪いのですか?」
「いや、ちょっとな」
「本当ですか?」×21
みんなに心配されてしまった
「すまんな。ちょっと、龍神と話をしててな」
「え?」×3
「ああ、神様と話してる時って、黙ってる時間長いからね〜」×18
「ちょっ、ちょっと待って下さい。旦那様は、龍神様の声が聞こえ、しかも会話が出来ると???」
「できるよ。俺に加護を与えてくれてる45神の全員話せる」
「えええ???そんなに?そ、それで、その人種にはなれると?」
「なれないらしいよ。神々には、それぞれ力が及ぼせる範囲があって、種族変更はその力の範囲外だから、出来ないらしいよ」
「そんなぁ〜」
「仁君、どうにか出来ないの?」
「葵?どうした?人種になれるのには反対ではなかったのか?」
「最初はね。ううん、妻になるなんて、今でも反対だよ。でもね、仁君が、龍族だった頃に会って12000年以上経ってるんでしょう?」
「そうだな。そのうち2000年くらいは、妻で、一緒にいたよ」
「2000年間も妻・・・」
「やっぱり、反対だろう?あの時は龍族だったし、世界に魔法を定着させるためには、権威が必要だった。龍王になる為に、娶ったようなもんだから、いい夫だったわけではない」
「仁君、その嘘は良くない。出会った頃、そして、別れた頃のオーロラさんに会いたいからって、禁忌魔法を使えるんだから、好きだって事は、分かってる。悔しいけど、それは本当の事でしょう?」
オーロラが若返った事に対して、ジンビール時代に作った十三禁忌魔法である事と、封印した理由(500万ほどの魔力が必要)も説明してあった。
「う、まぁ、そうだな」
「なら、そんな言い方はないよ。多分、それも本当の事なんだろうけど、言い方が悪いよね。ちょっと悪い感じの仁君も好きだけど、そういう言い方は良くないよ。だからさ、なんとかできるじゃないの?」
「葵殿本当か?旦那様は、何か隠していると?龍族だった時の顔と違う為、機微が掴めん。教えてたもれ」
「オーロラさん、一緒に過ごしてれば、分かるようになりますよ。まずは、一緒に過ごしましょう」
「エルナ殿。ありがたい。それだけでも、妾は、幸せじゃろうな。じゃが、すまぬな。まだ、旦那様を求める心は抑えられぬ」
「なら、ライバルです!」
「負けないわ」
「私たちもです」×4
「奴隷だけど、私も!」
「従者だけど、負けない」×2
「眷属を差し置いて、何を言うのか、と思わなくもないけど、私たちだって負けないわ!」×5
「楓殿、凛殿、イアヴァスリルさん、イドリアルさん、エアルウェンさん、エゼルミアさん、ケレブリンちゃん、アナスタシアさん、ヤロスラーヴァちゃん、リリシア様、ナスターシャ様、テルビンド様、ベルデ様、ラシシーフローラ様・・・、うう、ライバル多すぎです。でも負けません」
「あ、まだまだ、ライバルはいるよ?この街の女獣人たち全員と、イアヴァスリルの里に6人、他の国に12人いるから」
「誠か、葵殿?!何人受け入れてくれるのかの?」
「全員でしょ」×16
「そうだよね?仁君?」
「なんの話してる?仲間とか、友だちとしてなら、全員迎え入れるけど、そんな話じゃないでしょう?」
「分かってるの?分かってないの?」
「怖いよ凛。話の流れから察するに、妻になるとかならないとかでしょうか?」
「そうです、仁さん!」
「楓、近すぎだ。いや、嬉しいけど。」
「「仁 (君・くん)!」」
「いや、男の子だし」
「で、何人娶れるの?」
隠しステータスのアレって
幾つだ?
7472802か
強化Ⅲだから
7472802000だよな
7472802000人とか
答えるわけにいかないし
どうしよっか
ここはヘタレよう
「結婚したいと思った人数だけ?」
「何で!全員と言わないの仁君!」
「くっつくな葵」
「うふふ。元気な仁君も好きだよ」
「やめろ!」
「はむ。そこは、全員と答えるところでしょう。世界中の女は俺のものだくらいの事を言ってよ」
「あ、葵は、何を・・・、俺に何を求めてる?」
「・・・?」
「首を傾げるな。いや、可愛いけど。そうだな。今は、考えてない。だから、全員かもしれないし、100人かもしれないし、38人かもしれないし、10人かもしれないし、それ以下かもしれない。分からないよ今は」
「おっと?想定した人数全員が、3番目にきた?どういう事?他にもいるの?」
「凛さん?怖いよ」
「なんで私だけ、2人とリアクションが違う!仁くんはこれがいいのか。これが!」
凛は葵と楓の間に入り、両手を広げて、両手で、2人のスイカとメロンを揉みしだく。
やめろ!
いや、やめなくてもいいかな?
揺れる揺れるぅ〜
「いや、それは、ち、違うよ?」
「旦那様!嬉しいです。私も希望が見えてきました。葵殿とテルビンド様、リリシア様には負けそうですが、楓殿やベルデ様の対等にいけます!上位を目指します」
やめて!
俺のチュートリアル中の妻の選択基準を
バラさないで
いや、凛くらいのがいなかったわけじゃないよ?
「ちょっ!私もないわけじゃないのよ!オーロラさん」
そうだよ!
「確かに、あるの〜〜」
「ひぁ!ふぁん。やめて、女の子に揉まれても、気持ちいいだけで、嬉しくないの!」
やや百合っぽいなその発言
「うむ。これくらいの胸も、旦那様は嫌いではないはずじゃ、4人の側室も、他種族の愛人たちもそれくらいじゃった」
うひょっ!
多種族の愛人!
なぜ知ってるし!
「愛人・・・かぁ、愛してもらえるなら、それでもいいかな?」
凛さん?
「うん、ごっくん。愛人もありなら、今は、決めてないで、いいにしておいてあげる。」
「葵、上からのお言葉ありがとう」
結論として、オーロラは、人種になれるかどうか論は、きれいさっぱり忘れられていた。仁としてはほっとしたが、違う論議は、ずっと続くようだ、水面下で。ちなみに、オーロラは、エルナと並んで、秘書をする事になる。秘書としての仕事がないときは、メイドもする。常に、人化している事が条件だが、特に問題ないという。一応、龍に戻っても大丈夫なように、別棟で、家を作っておく。元々あったミニチュア王城の石材を材料に、宙に浮いていない龍王の城に模してある。作ってあげた当初は、非常に喜んでいたが、葵らが「愛人になれば、あんな立派な家を作ってもらえる」の言葉にかなり凹んでいた。
一応、収束したし、初ダンジョンを労う会と称して、宴会を催す事にした。何人か知り合いを招待し、飲み会を楽しんだ。参加してた、サクヤ・サッリ・テルヒッキら10数名の獣人やニコルやスザナジュリアら女冒険者10数名などが、ライバル宣言に加わって、女の子たちが大盛り上がりしていたのは、見なかった事にした。その中に、ナディヤが混ざっていたのが、一番頭痛の種だったが。