第11話 エルフ登場!ケレブリンとの意外な関係?!
ようやく、エルフ登場です。
ハーフでは無いエルフ!
ただ、ちょっと、普通のエルフとは違うかもですが。
いつもお読みいただきありがとうございます。
最近落ち着いてきて、1500〜1800PVが平均の様です。
暑い日や雨の多い日が続いております。
お体ご自愛なさりますよう。
祈念しております。
誤字や、助詞の間違い等ありましたら、ドシドシお待ち申し上げております。
修正する事で、文が良くなるのです。私にとっては、一字千金の価値があります。
よろしくお願いします。
下記は、ネタバレを含む設定資料です。
いくつか項目があるので、ご注意を
http://ncode.syosetu.com/n0441dk/
2015/07/15 大幅修正
2016/08/21 前書き修正
アクドルエを朝9時割と早い時間に出立した。男爵は特に引き止める素振りを見せない。興味はあるのだろうが、王家壊滅寸前まで追いやった男に、遠慮があるのか、他に意図があるのか分からないまま、別れることになったのは、彼が老獪だったからかもしれない。それは、さておき、街からある程度離れてからでないと訓練はしたくない。夕方20時まで馬車で進み、そこで日が暮れる21時まで模擬戦をする予定で、馬車を進める。エウロパからくるものにとってはカリメイ最初の大きめな街だからだろうか、割と頻繁に馬車が行き交う。
それからのグウルイアまでの日々は見事に暇だった。もとい、とても順調だった。
グウルイア村の門番から入村目的を聞かれる。エウロパへの越境と答えると入村料が無料になった。どうやら各種ギルドで発行する越境手続き証(有効期間1ヶ月)にお金を取られるらしい。出国の為カリメイ側に1人あたり5000R、入国の為エウロパ側に1人あたり5000Rかかる。また、1ヶ月以内に、国境にある洞窟内で越境受理書を受け取れなかった場合、追加で10000R支払いが発生、途中で越境を止めた場合は、9000Rが返ってくるという。
馬車へ向かえば、国境の洞窟まで2日か3日である。1週間でいいのではと、聞いてみたところ、どうも山道で迷う者や、ドゥームゥ山脈での素材採取に夢中で、期間を過ぎる者が多くいるため、期限を短くすると、越境者が減り、費用対効果が低くなるという。ちなみに、ドゥームゥ山脈は、カリメイ連合国とエウロパ王国の国境となっている山脈である。ドゥームゥ山脈の素材自体は、素材自体は、豊富で、万の大軍でもこない限り取り尽くされる可能性はないと豪語していた。まぁ、軍が来たら、越境は不可になるのだが。
山の神が怒らない程度に
取り尽くせばいいのでは?
今度山の女神カスアーにでも聞くか
冒険者ギルドに向かう。なんと、受付嬢3人ともエルフだった。しかも、三つ子だった。三つ子のエルフなんて、神話級のレアリティだ。そして、この村人口に対するエルフ率にしては高すぎる事も気になった。だいたい人口2000に対して1人くらいが普通。この村は旅行者、越境者含めて1000人ほど、実質500人未満の村である。理由を知りたいと思った仁は、スキル異種族言語〈エルフ語〉を発動させ、いつでも人語と切り替え可能にする。
「いらっしゃいませ。初めての方ですね」
「はい。すごいですね。1日に何百人と出入りするでしょうに、覚えてらっしゃるんですか?」
「まさかそんな。人種にしておくには勿体無い。イケメンですし、あなたに興味津々なんです。ごめんなさいね。いつもはこんな軽口言わないのに」
イケメン?
昔から思うが、
ブサメンに近い位置にいるはずなんだがな?俺
≪何ナンパしてんの仕事しなさいよ≫×2
他の2人からエルフ語でツッコミが入った。だから、仁もエルフ語で返す事にした。
≪あなた方のようなお綺麗な方々とお相手できるなら、滞在期間を延長しますよw≫
≪ヤバいわ!!人種だけど運命の人だと思うの≫×2
≪そっちこそ仕事して!!≫
「んん、失礼しました。今日のご予定は、冒険に関する者でしょうか。越境に関するものでしょうか?」
「越境です」
3エルフが明らさまにがっかりした。3エルフは、勇気を振り絞るというような顔をして、聞いてくる。
≪今夜、お食事でもどうですか?≫×3
≪分かりました。仲間一緒でいいなら。仲間とこれから宿を取るのですが、どこで待ち合わせをしましょう?≫
≪本当に良いんですか?!≫×3
≪構いませんよ。≫
≪やった!言ってみるもんね!≫×3
ちなみに、人種にエルフ語は風がそよぐ音にしか聞こえない。だから、室内なのに、風が吹いてる?くらいにしか思わないのだ。エルフの比率は夕食の時にでも聞こう。
全員の出国手続きをして、ギルドを出る。ギルドの受付のエルフの事を皆に話し、人口比率に対してのエルフの数が多い事をエルフに聞くため、食事でもする事になったと話すと、ケレブリンが食いついてきた。
「あるじ様、あの3人が気になります。」
「ほぉ、どんな点が?」
「私の太もものところに、星型の痣があるのですが、同じ形の痣が、右肩・首筋・左手の甲にありました。すごい共通点です」
「星型の痣ねぇ。親戚とかならいいな。ケレブリンの記憶につながるかもな。」
「はい!」
「さて、エルフの3人がなんと、彼女たちが利用している郊外の屋敷に泊めてくれるらしい。元々はモデスト卿の屋敷らしくてな100人くらいは、住める大きさらしいから、そこに行くぞ。」
「はい」×10
「それと、エルナ、ケレブリン!仕事だ!予算は、今まで渡した日当からとなるが、エルフ3人、同居人7人、我ら10人が食事を楽しめるように、食材を購入して、料理してくれ。エルフたちからは了承を得ている。さあ!取り掛かってくれ」
「はい」×2
うん、エルナ、ケレブリン良い返事だ
屋敷の前に着いた。呼び鈴を鳴らすと、エルフが出てきた。後方にも6人いる。人数はいい、問題は、双子2組、三つ子1組なのだ。さっきの三つ子といい、なんなんだ?
「どちら様でしょう」
≪初めまして、私はジンと申します。ギルドの3人から紹介を受けました。≫
≪エルフ語?!分かる!あの子たち気に入ったのね。私も気に入ったわ!!≫×7
ケレブリンが、おずおずと話しかける。
≪私、ケレブリン。そして、ハーフ。でも、家族の記憶ない。ギルドの3人に星型の痣を見つけた。私にも太ももにある。何か知っていたら教えてほしい≫
ギルドの三つ子エルフが戻るまで、色々質問することにした。ギルド勤務の三つ子は、エゼルミア、エルミア、エレンミアというらしい。そして、ここにいるのが、イアヴァスリルとヤヴァスリルの双子のエルフ。イドリアルとインディスの双子のエルフ。エアルウェン、エアルベス、エフィルディス三つ子のエルフ。
10人は、国境を越えてすぐのところにある。エルフの里の同郷だという。ギルドで仁を担当したのが、エゼルミアの様だ。あの子が一番まともかと思いきや、今いる7人の評価は、一番天然らしい。気に入ったら、種族関係なく声をかけて、今まで大変な目に会ってきたとか。10人が、里を離れた理由は、ダークエルフと駆け落ちした里長の娘がおり、その娘の親類に当たるらしく、私たちもと思い立って、旅に出たものの、なかなかいい男に巡り会えず、いろんなところを彷徨って、今に至るそうで、そろそろ里に戻ろうかと考え、里にほど近いグウルイアに来たらしい。国境を過ぎて、しばらく行くと、エルフの隠れ里があるそうだ。だから、人口比率にか比べて、エルフの数が多いのは、たまたまだった。
彼女らはグウルイアに居ついて30年ほど過ごしているらしい。その間にモデストとそこそこいい関係になったがモデストが陞爵され、別れる事になったらしい。そして、この家を強請っ・・・、譲って貰ったらしい。
濁点有る無してこんなに意味が違うんだ
要は手切れ金みたいなもんか。
見た目17〜19なのに、
150代とか反則じゃね?
「このハーフ、ケレブリンも聞いていたが、痣の事に関して、突っ込んだ話を聞いてもいいか?」
「何か関係がありそうですの?」×7
「あるな。ケレブリンはダークエルフとエンシェントエルフのハーフだ。駆け落ちしたエルフの娘って、里長の娘なら、エンシェントエルフと考えていいか?」
「まぁ!その通りです。もしかして?」
「大変プライベートな質問だが、あなた方の身体にも痣が無いか?」
「あります!じゃー、ケレブリンちゃんは従姉妹かも?!」
ケレブリンちゃんって
確かに22歳離れているけれども
ケレブリン128歳ですよ?
見た目18だけどさ
それはあなたたちも同じですよ?
「その親類ってのは、どんな親類なんだ?」
「叔母に当たるわ。父の末の妹」×7
「叔母さんが、やらかしてくれたおかげで、里にいられなくなったとかか?」
「叔母を貶めないで!叔母は、純情な人よ!!私たちは好奇心旺盛なだけ!!」
「そ、そうか。すまん。別に叔母のせいで、村八分みたいな目にあったわけじゃないんだな」
「当たり前じゃない。お祖母様は、出て行く娘にひどいことをしたり、言ったりはしなかった。ただ、自分が叶わなかった恋のみたいにならない様にと、背中を押したのよ」
「へ〜、出来た里長だな。まー、里長になる様な人なら、自由な恋愛も無理か」
「そうじゃないわ。お祖母様は、叶わなかったの。その人を苦しめるからって。とてもとても愛してたって。見ず知らずのエルフと結婚する為に、お祖母様が育った里の里長の養女になったって。養女になったその日にその愛する人は、長年の夢だった冒険者となって旅立ったらしいの。親代わりに育ててくれたその人を見送ったって。姿が見えなくなって、自分の声をその人に風が届けられない距離になって、ようやく泣けたって。だってその人は、お祖母様のお兄様なの。お祖母様が、小さい頃から、可愛がってくれて、泣いたら、どんなに離れてても、風が声を拾えば、そばまで来てくれて。だから、姿が見える間は、風が声を拾う間は、泣けなかったって」
兄に恋するって
まー、エンシェントエルフならありか
兄が振ったって話か。
鈍感系だったのか?
「なー、聞いて良いか?」
「いいわ」×7
「エンシェントエルフってさ、別に兄妹とか、父娘とか、祖父孫娘とか別に気にせず番うって、聞いた気がするんだが、違ったか?」
「まぁ、よくご存知」
そら、チュートリアルで、
今から500年くらい前に、
エルフしてるからな
俺にとってはだいぶ序盤なんだが
チュートリアル中は
時代があっちこっちしたからな
「それが、叶わなかったって。振られたのか?それとも伝わらなかったのか?なら言えば良いのに。言わなかったのか?でも、里長の養女になる位なら美女だろう?そんな美女が迫って伝わらなかったのか?そこが分からん」
「あら、やっぱりあなたいいわね」×7
「あ、ありがとう」
「ふふふ。可愛い」
「あ、あの、俺の事はいいので、続きを」
「それで、そのお兄様はね。前世が人種だったらしくてね。その時の記憶を持ってらっしゃったの。シトドラヴの人じゃなかったみたい。お祖母様が、子供の頃にした『成人したら、ジングロールお兄様の子供を産むの』って、告白を優しく断られたって、その時、『チキュウ?と言うところから生まれ変わってこの世界に来たけれど、エルフじゃ当たり前でも、俺には当たり前じゃないから、きっとお前を不幸にする』って、でも、お祖母様は言ってた。あんなに短命でこの世を去るなら、兄の最期の時まで一緒にいてあげれば良かったって、それから結婚すれば良かったって、一緒に冒険者になって、結婚出来なくても、お兄様の子供産めなくても、一緒に過ごせたら、もっと違った人生があったんじゃないかって。だから、アグラリアン叔母様が、里の近くを通りかかったダークエルフの冒険者と一緒になるって言った時も、『里の掟で、ダークエルフとの結婚を祝福できないけど、私個人としては、祝福する。絶対逃さないで!私みたいにならないで!』って」×7
葵たちはエルフ以外でも皆泣いていた。きっと感じることがあったのだろう。仁も違う意味で涙が出た。
「そっか、アイナノアは本気の本気だったんだな。村を出た後、泣いた声は聞こえてたよ。妹だからな。地球においてきた妹には似ても似つかないほど可愛い妹だった。だから、敢えて離れるまで、風が届く範囲じゃなくなると思ったところまで泣かなかった心意気に、免じて戻らなかった。本当に可愛くてな、子どもの頃の告白も忘れたことはなかったよ。今なら少し違うかもしれないが、あん時はまだ、この世界に慣れてなかったからな〜〜。可哀想な事をしたな」
「どういう事?お祖母様の名前言いましたっけ?」×7
「信じてくれるかわからないけど。俺は、このシトドラヴで10回ほど転生している。元は地球って別異世界の住人だ。ジングロールは、俺の前世の1人だよ。なるほどな。それでか、あなた方にも体に星型の痣があるのだろう?そしてそれは、祖母の血だろう?」
「え?なんで分かったの?」×7
「アイナノアにもあるだろう?背中に」
「はい、え?本当に?」×7
それから、思い出せる限りの、アイナノアの癖を並べた。子どもの頃のものばかりなので、今はないかもしれないが、それでも、アイナノアの血縁なら言うべきだと思ったのだ。
「本物なのですね」×7
「だな。それでだが、ケレブリンは、お前らの従姉妹で、間違いないな」
「やっぱり」×7
「残念ながら、ケレブリンは、両親の記憶がない。嫌な思い出があって、封印してるのか、そもそも知らないのかは分からないがな。保護した時も、既に奴隷だったし。連れていた奴隷商も俺がこいつを含めた奴隷たちを助けた時には、盗賊に殺されてた。どこの奴隷商か分からない。探そうと思えば、探せるが、こいつが悲しむかもしれないなら、探せない」
「え?」×7
「ごめんなさい」
「いや、ケレブリン。違うから、責めてないから。悲しい顔をするな。お前はな、今でこそはっきり分かるが、アイナノアによく似ている。お前が悲しい顔をすると、俺が悲しいから、やめてくれ」
「はい、あるじ様」
ケレブリンは「にぱっ」という感じに笑った。本当に良く似ている。アイナノアも、笑うとニコっではなく、にぱっという感じで笑う子だった。
「ケレブリンちゃん。これから仲良くしてね」
「おねーちゃんって、呼んでいい?」
「ちょっ、可愛い!!もう、絶対離さない!!」×7
感動のフィナーレに、水を差すように、ギルド勤務の三つ子が帰ってくる。
「さすがにすぐには辞めさせてくれないのね〜。」
「そうね〜、ギルド長も、しつこくってしつこくって。」
「私たちとはもう切れてると思ったのに!」
何の話だろう?
流れ的に、ギルドを辞めたみたいだが
「どうした?何かあった?」
「あ、いらっしゃい。7人が・・・だれ?」
「俺に言った?」
「違う違う。ジンさんじゃないよぉ」×3
「なら、ケレブリンかな?」
「ケレブリンちゃん、どうしたの?7人が嫌なことでもしなかった?抱きつかれているけれども」
「ん〜ん、おねーちゃんは、優しいよ?」
「何?!この可愛い生き物?!」×3
あー、
ケレブリンに抱きついているのに
違和感を感じたのなら、
今のあなた方もおなじですよ?
「でしょう〜〜。ケレブリンちゃんは、従姉妹なんだよ!」×7
「え?どういう事?」×3
先ほどまでの流れを再度説明した。3人も同じように驚き、そして、ケレブリンは10人に揉みくちゃにされていた。嬉しそうだったけれども。
さて、ギルド勤務の三つ子たちは、ギルドに退職願を出したらしい。勿論、すぐに退職できるわけではないので、7日ほどかかるとか。ギルド長の話だが、だいぶ色々な方法で引き止められたらしい。
そもそも、何で退職の話になったのかというと、ギルドでの受付時に妹2人が言ったように、運命を感じたからだとか。仁は自分の事を彼女らが言うようなイケメンではないと思っている。シトドラヴには、鏡がほぼない。貴族は持っているが、日本で言う所の、鏡ではない。薄ぼんやり、姿が見える程度の、所謂、反射鏡程度の鏡である。だから、自分の顔を確認するには、水を溜めて、見るだとか、川面に映る顔を見るくらいにしか見られないのだ。
シトドラヴの物品の作成技術は、現代日本から来た、召喚勇者たちには、極めて低く感じる。10世紀レベルといったところか。鏡も作るか。ガラスの材料と銀鉱石とかで何とかなる気がする。今度、アイテム作成してみよう。
ガラスの材料ってなんだ?
硅砂とソーダ灰とぉ?
炭酸カルシウムかぁ?
あれ?割と簡単に手に入るじゃね?
しかも、ソーダ灰以外は、屑値じゃね?
硅砂は珪石砕けば人口硅砂がつくれるよな?
炭酸カルシウムは、鐘乳石
ソーダ灰って重曹を200℃で加熱したら
簡易版が作れるか?
なら、塩と石灰か
塩高いなぁ〜
ま、何とかなっかな?
話が少し逸れたが、エルフ10人は里に帰ると言う。しばらくの間、同行者に加わることになった。それで、エルフ10人から、国境を越えたら、エルフの隠れ里に行って、アイナノアに会って欲しいというのだ。今の俺が会っても意味がないだろうと伝えたが、ケレブリンの件もあるので、里にはいつか行かなければならないだろう。しかし、ケレブリンは奴隷だ。良い気分ではないはずだ。今でなければならない理由があるのだろうか?
10人は、エルフが、人種の奴隷になったとしても、それは、運だったり、その奴隷の責任だったりするから、問題ないという。ただ、アグラリアン叔母が現在生死不明の状況を母親であるアイナノアに伝えるべきだと言うのだ。そこには、状況を唯一話せる仁とケレブリンとヒトミらが行くべきで、ジングロールの件を言う言わないは、仁の判断に任せると言ってきた。ただ、10人は、おそらくアイナノアは仁がジングロール本人だと気づくだろうとも、予測してきた。言葉にするには難しい何かを、アイナノアは気づくだろうと。
ギルド勤務の三つ子の退職が、完了するまで、グウルイアに滞在することになった。馬車を1台追加購入する。しかし、モデストのおっさんから強請って貰った家は勿体無かった。誰も中に人がいない状態なら、アイテムボックスに収まる。その事を利用して、エルフの里に運ぼうと話したところ、実家もあるし、不要との事。「要るなら、やるわ」と言われてしまった。色々話し合った結果、仁が買い取りスリギアに持って行くことにした。
残りの日々は、紙の材料集めと模擬戦などを行い、ついでに、7エルフたちに色々聞いて、珪石と鐘乳石と方解石を探しに行った。シトドラヴでは、珪石をリカシ石と言い、鐘乳石をタラスタイトク石と言い、方解石(石灰の原料ね)をルサカトイ石と言うようだ。割と簡単に見つかった。運がいい事に、タラスタイトク石の近くで、岩塩の一種ラヘイトイ石が手に入る。アイテムボックス内にある、銀鉱石を使って、アイテム作成をしてみると、銀鉱石1%、ラヘイトイ石9%、リカシ石・タラスタイトク石・ルサカトイ石それぞれ30%の割合で、等身大の鏡を作成できた。木属性魔法で枠組みを作り、エルフやエルナらに確認したところ、大好評だった。鏡も売ることに決定した。その日から、鏡の材料も集めることになる。
ドゥームゥ山脈の素材について、山の女神カスアーに相談をすると、山脈の生態系を壊さない程度なら問題ないとのこと。また、現在の位置からでは、手に入らないものも含めて、生態系が壊れない程度の素材全部をアイテムボックスに入れてくれるという。勿論、二つ返事だった。
ついに、ギルド勤務の三つ子たちが退職した。出発を明日に控え、数日分追加で作った弁当の準備も万端である。ちなみに、ギルド長は、手を翳しただけで、屋敷を出したり消したりする魔法を使う仁を見て腰を抜かしていた。実際はアイテムボックスからの出し入れなのだが。
まー、ケレブリンの登場は、エルフの里に行くための伏線だったというわけですね。
また、チュートリアル中の登場人物を紹介するための、作者の自己満足だったというわけです。