第8話 さらばルルルエサバド
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昨日は、1回しか更新できなかったのに。
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修正する事で、文が良くなるのです。私にとっては、一字千金の価値があります。
よろしくお願いします。
下記は、ネタバレを含む設定資料です。
いくつか項目があるので、ご注意を
http://ncode.syosetu.com/n0441dk/
2016/07/06 大幅削除
2016/07/15 大幅修正
2016/08/21 前書き修正
仁と生命神らが外界に戻ると、ナスターシャが、亜空間居室を開こうとしていた。
「主さまー!心配しました!」
「ナーちゃん、ごめんね〜〜。私たち、仁さんの意思表示を聞いてた(๑´ڡ`๑)てへぺろ」
「「「「はっ?」」」」
眷属らに、事情を説明する。
「私の事は、アセトって呼んでね」(生命神)
「私はソピアーです」(智神)
「俺はシヴァだ」(武神)
「あたちは、モイライ」(運命神)
「分かった。今後は、何かあれば、召喚していいってことだな?」
「それはそうだけど、私たち4柱だけって不公平だから、必要な限り、全員呼んでね」
「何その暴論!神様ってクトゥルフ神話のヨグ=ソトースみたいなもんなの?」
「そう、神は一にして全、全にして一なる存在なんだよ。長居しちゃったね〜。そろそろ帰るから〜〜。その子たちの加護は戻しておくから安心してね。それから・・・、自分で確認してね」
生命神は仁に拒否の言葉を言わせないまま、姿を消した。神界では、もう、全ての神たちが、知ってしまっている気がしてならない。
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それにしたって、アセトって、何で古代エジプト語?ギリシャ語の方が有名だろうに。
「「「「う、うーん。あれ?私たち?どうしちゃった?」」」」
「大丈夫か?」
「「「「う、うん。仁(君・くん・さん)に相談があって、それから・・・?あれ?寝ちゃった?」」」」
「疲れてるみたいだね。みんな、部屋へお帰り。足手まといなんて思わないから、横に歩きたいなら、俺が鍛えればいいってことで」
「「「「ありがと」」」」
それから4日の間、仁たちは座学と武器鍛錬、魔法鍛錬を繰り返した。翌5日目の早朝に、テオルグが、自邸宅に戻ってきた。ようやく、辞任の目処がついた事と、本日仁たちが旅立つことを孫に聞いたためである。テオルグは冒険者ギルドにて、身分証を受け取り、馬車購入し屋敷へ戻った。
仁は、魔法と武具の鍛錬をしていた。片手直剣を2つ持ついわゆる双剣流。今右手で火属性を流し、左手で雷属性を流して、動きを確かめているような動きである。その上で、二連撃、四連撃、八連撃、十六連撃、三十二連撃、六十四連撃と、型を練習して、ふと息を吐き、テオルグの方へ振り返った。
「邪魔したか?」
「いえ、見とれておりました。ノブシゲ殿と同じ二刀流をお使いになるとは知りませんでした」
「二刀流も使えるが、これは剣だからな。双剣流と言うんだ。もっとも普段は一刀一槍を使うんだがな」
「ほう、それはそれは、聞いておいて申し訳ございませぬが、武具の扱い方については、とんと無知でございまして、見ていて美しいとは思うのですが、動きの意味など、全く分かりかねます」
「だろうな。テオルグは純粋な魔法士だからな」
「はい、身分証と馬車を受け取ってきました」
「世話になる」
「滅相もない。いつ、出発されても大丈夫ですよ」
「うむ。あとは、任せた」
「はっ」
「それと、謝罪だ。ルルルエサバドでは、やり過ぎた。色々とな。かなり、迷惑をかけたろう?」
「やり過ぎ?王子らの件は、王子らの責任で、まー、やり過ぎと言えなくないですが。お気になさらず」
「すまん」
「これも俺が気にすることではないが、カリメイの継承は大丈夫か?」
「第一王子弟らが3人いらっしゃいます。特に大公閣下のもとにおられるカリメイ王の次男アッスント殿下が優秀な方ですので、大丈夫かと」
「ふむ。ならいい」
予定より、かなり長かったルルルエサバドも、おさらばだ。馭者はエルナを含む全員で行う。用意された弁当1,350個をアイテムボックスへ。馬車には、仁ら5人+エルナ。ナスターシャはいつも通り胸ポケット。リリシアとテルビンドとタイカッツォは外だ。街中では、獣人のまま、街から離れ、森に入ったら元の姿に戻ってもらう。
季節は春の終わり、今夜の月も綺麗だ。
旅は非常にのどかだった。神獣が二頭、警戒している為、魔物は寄ってこない。ルルルエサバドを離れて、まだ2日目、今朝6時に俺が起きると、エルナと眷属たちが起き出す。仁の朝の鍛錬にエルナたちも加わる。メイドもメイスを扱うらしい。エルナは言っていた。「メイドたるもの、主人とともに戦い、無理なら主人の盾になるものです」だそうだ。いつもの3時間鍛錬が終わる頃には、皆が起き出している。
みんなで弁当食べて、今日の計画を話す。先述の通り、魔物が寄ってこなくて、訓練にならないから、ユニークスキル「呼び寄せ」とオリジナルユニークスキル「広域鑑定」を組み合わせて、適当な魔物を呼び寄せる。それを使って、戦い方の練習、陣形の練習、解体の練習をすると伝えた。
ちなみに、オリジナルユニークスキル「広域鑑定」は、ユニークスキル「広域魔法拡大」とユニークスキル「鑑定」を組み合わせたもの。いつものように、ユニークスキル「スキル創造」で、オリジナルスキルを作るつもりだったが、ユニークスキル100%でスキルを創造すると、オリジナルユニークスキルになるようだ。スキル効果は、広域魔法拡大の範囲だけ、鑑定が出来るというもの。鑑定の制度は鑑定のレベルに準じる。仁の広域魔法拡大のレベルはⅤ、つまり大陸中のありとあらゆるものが、鑑定できるのだ。
賊人オータム・リーブスの時に
欲しかったよ。
価値のあるもの、盗み放題じゃねーか。
あ、いかんいかん。
盗みとかダメだよね。
うん。「異世界に召喚されたから、大盗賊になってみました〜〜」とか、
ラノベのタイトルにありそうだ。
しばらくは森が続くので、1時間は「呼び寄せ」ない。神獣二頭も獣人化して参加だ。威圧牽制は使わないように指示。しかし、指示したとしても、すでに逃げ出している魔物たちが戻ってくるわけではない。だからこその「呼び寄せ」なのだ。普通、魔物は自分より強いと本能的に感じたものには近づかない。魔物たちは鑑定ができるわけではないので、隠蔽偽装は役に立たない。本能に従い、強者には近寄らないのだ。ユニークスキル「呼び寄せ」は遠方から対象を引き寄せる。魔物の場合は、周辺にいる全ての魔物から、一定数または全てを引き寄せる選択が可能なのだ。人でも動物でも魔物でも強制的に。悪意的、作為的に使うなら、集団暴走襲撃か起せる。仁個人ならばその集団暴走襲撃はいい訓練になると思っている。
森の中では、警戒訓練をする。エミゴグガくらいなら呼んでもいいのだが、どうも、村落らしい跡があるので、キングも一緒に付いてきそうだ。どうしようか迷う。ちなみに、エミゴグガはRPGゲームで言う所のゴブリンである。名前を付けたのって、創世神らしい。ぶっ殺してやりたい!
てか、キングなのに一緒に逃げるってどうよ
確か、シトドラヴではAランク相当だろうに
シトドラヴとは、仁らが召喚された世界の名称。月光神セレネに聞いた。エミゴグガキングは、特に強い個体というわけではない。ただ、エミゴグガジェネラル数体とエミゴグガリーダーやエミゴグガソーサラー、エミゴグガアーチャー、エミゴグガヒーラー数体十体とノーマルエミゴグガが数百体を匹いている場合は、Sに跳ね上がる。
ああああ!!
エミゴグガ言いにくいわ!!
ゴブリンで良いじゃねーか
創世神もバカじゃないの?
何が、ありきたりはつまらないだ
※生命神に聞きました。
何のことかわからねーじゃねーか!!
中には、日本人じゃ発音できねーのもいるんだ
ウサギ系の魔物が「ァジサノゼ」って何だ!
何て読み出したら良いんだ!!
他にもあるぞ。
何でオークは「ペケヤィタ」なんだ!
何でスライムは「ヨヲヨシホ」なんだ!
何でオーガは「ヒゾヌホタ」なんだ!
※エンドレスに続く為、省略します
訳わかんね〜〜、俺は分かりやすく行くぞ!
ゴブリンはゴブリンだ!
創世神のバーカバーカ
さて、話を戻そう。森の中では、ひとまず、警戒訓練だけで、集団暴走襲撃はさせないことにした。仁が余計な事で頭をグルグルにしたからではない。
本当に違うんだからね。
エルナ、ナスターシャ・神獣2頭を除く6人で訓練を行う。全員が魔法を使えるが、職種としての魔法士は葵1人。バランスが悪いので、後衛には仁が入る。周囲を警戒しながら、馬車の速度で動く。馬車も、ハイスピードでは走らない。街と村をつなぐ道とはいえ、あまり良い道ではない。警戒の理由は盗賊の類がいないとも限らないから。実際、いないんだが。
ようやく、草原に出た。特に人影はない。視界にアクドルエの街はまだ見えない。広域鑑定をかければ、人口15000人程度の町はあるのだが、この辺りなら、集団暴走襲撃を起こしても、あまり問題にはなるまい。というわけで、ゴブリン、オーク、ウルフ、ホースなど割と疎らだが、野営地点から半径5km以上先に、ぐるりと円を描くように点在している。神獣二頭の威圧効果範囲外というところか。キングとか、ジェネラルクラスを除いて、ゴブリンを呼び寄せ開始、早ければ、あと、8分で接敵する。皆に呼びかけをする。
「8分で接敵!非戦闘員は馬車内待機。準戦闘員(非訓練メンバー)は非戦闘員の警護。戦闘員は戦闘準備を!」
「はい!」×9
良い返事だ。
仁は、幾つかの陣形を示唆し、戦いに備える。
やや、多すぎたようだ。
仁は、右手の関刀と、左手の槍に力を込めて、戦闘内容を見守っていた。
キャラの名前を考えるのに疲れてしまい
神の名は、あちこちの神話から、持ってきました。