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命を断つ方法(1)

命を断つ方法は無限にあると言ってもいい。


しかし、まず最初に避けなければいけない死に方は、他人に迷惑をかけないという事だ。

例えば、電車に飛び込んだりすると、遺族が損害賠償を求められたりするようだ。

入水したり、崖から飛び降りたりした場合は、遺体を捜索するという事に費用が発生したりする。

ビルからの飛び降りや、密室での有毒ガスなどでも、他人を巻き添えにする可能性があるので、避けなければならない。

誰かに殺されるというのも、例え相手がどんなに望んでいたとしても、やはり避けたほうが無難だろう。

焼身は、屋内では完全に不可能で、屋外でやる場所が無い、そしてとても苦痛と思う。


誰も巻き添えにすることなく、なおかつ自分が死んでいる事がすぐにわかる方法を見つけなければならない。

このままこの好奇心を抱いたまま、老衰で死ぬというパターンもありえるが、それまでに意図しない事故死などをしてしまうと、目的が果たせなくなる。

そうすると、毒、首吊り、大量出血くらいだろうか。

首吊りは少し確実性にかけると思う。

もし、死に切れなかった場合が悲惨だ。

しかも、他人に迷惑をかけないという前提なので、自宅以外の場所での実行がほぼ不可能である。

大量出血は、リストカットや切腹が思いつくが、これは痛みが凄そうだ。

睡眠薬や麻薬などで痛みを感じないようにすれば可能かもしれないが、そうそう手に入るものでもない。

それに死に至るまでに時間がかかりそうな気がする。

毒は、いくつかパターンがある。

市販の薬を大量に摂取する方法は、手に入れやすい薬で実施すれば可能かもしれないが確実性は高くないような気がする。

劇薬を摂取する方法は、致死性の高い劇薬をなんらかの方法で手に入れなければならない。

毒を持つ食べ物を摂取する方法は、毒キノコやトリカブトなどを見つけて食べればいいのだが、致死性の高い植物は探して見つかるものだろうか。

フグを食べるという方法もあるが、生きたトラフグを自分でさばいて食べるという普通ならありえないシチュエーションだ。

毒を持つ動物に噛まれる方法は、毒蛇や毒蜘蛛を買って噛まれればよいのだが、致死性の高い動物はペットショップには普通に売っているわけはないだろう。


遺族の世間体も考えると、明らかな自殺よりは、事故死がいい気がする。


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