ヒロ、山登りをする
ヒロ君が、おかしな奴になってきました、初めの予定では、こんなキャラにするつもりは、なかったんですけど
俺が町に戻ってくる頃には、殆ど日が沈みかけていた。
ギリギリ、門が閉まるまでに間に合ったが、俺の心は、未だあの角を抜いた時の感覚が残っていて、全くいい気分ではなかった。
俺は帰ってきたチャラ爺の家の扉を叩いた。
チャラ爺は、俺達が、帰ってきた事を、自分の事のように喜んでくれた、それは俺に、少しこそばゆいような、恥ずかしいような、不思議な気分を味わせた。
そして、もう一度チャラ爺の家に泊まり、準備をした。
次は、西の山にいる、魔女に会いに行って、薬草を貰わなくてはならない、
魔女ってどんな人なのかを想像したりして、俺達は、次の朝を迎えた。
「それじゃあ、今日も行ってきますっ!」
そう元気なアミちゃんの声を聞いて、再び俺達は、チャラ爺の家から、出て行き、町の西門を出た。
数時間後、俺達は、何のトラブルもなしに、山まで辿り着くことができた。実は、結構期待してたんだがな、
「じゃあ、行こうぜ、アミちゃん、パパッと行ってパパッと薬草貰って、パパッと帰ろうぜ」
俺はそう、余裕のある声で、アミちゃんに話し掛けた。
「えぇ!さっさと行きましょう!ヒロっ!」
と言い、俺たちは山に足を踏み入れた。
数分経った。
道中、魔物が沢山出てきたが、アミちゃんが、ボコボコにして、俺が斬って、もう、余裕だった。俺も、もう戦闘に慣れてきて、弱い魔物なら、一瞬で倒せるようにまでになっている。
そして、今、俺達はもう山の頂上まですぐというところまでたどり着いた。
その時!
突然、俺の隣にいたアミちゃんが、鈍い音を立て、吹っ飛んだ。
飛ばされたアミちゃんは、そのまま、山の木に衝突した。
「大丈夫かっ!?」
俺がそう聞くと、いつものような元気な声で
「大丈夫ですっ!それより、その魔物、だいぶ強いですよっ!」
そう言われ、俺はワクワクしてしまった、はっきり言って、俺はこういう展開を待っていた、今までの奴らは雑魚すぎて、面白くなかったのだ。
やっと、全力をぶつけられると思い、俺は剣を抜いた、つい、口角がつり上がってしまう。
すると、
いきなり魔物が逃げ出した。
思わず「はぁ?」と、声を出してしまった。
確かに俺は、つり目で、三白眼で顔怖いって言われてるけど、何逃げてんの!?そんなに俺の笑った顔怖かった!?ふざけんなっ!!俺のワクワク返せよっ‼︎驚愕している俺の後ろから、落ち着いた声が流れてきた。
「どうやら、あの魔物は、ヒロのえげつない笑い顔を見て、力の差を実感したんでしょうね、強い魔物ほど、自分より、強い相手とは、戦おうとは、しないんですね」
「おい、さっきしれっと、俺の事、disってない!?」
「まぁ、そんな事はどうでもいいですよ、魔物と戦う必要がなくなったのは、いい事ですよ」
そうだけど、くっそっ!期待したのにぃ!
「さぁ!山登りを再開しましょうか」
そして俺達は、数時間の山登りの末に、頂上に辿り着いた、頂上には、
[魔女の家へ、ようこそ]
と書かれた、小さな家があった。
いつも思うけど、この世界の人ってみんな自己主張激しいな
続