ヒロ、洞窟に到達する
ヒロ君は今、制服をチャラ爺が、洗濯しているので、チャラ爺の服を着ている設定です。
「めちゃくちゃ強いってどういう事?あいつが弱かったんじゃないのか?」
と反論する。
それは、俺は唯の高校生であって、俺の運動性能は、至って普通だったからだ。
すると、アミちゃんは、少し考える素振りをして、分かったような顔をして話し始めた。
「ヒロ、貴方は、私の渡した玉に触れましたよね。」
そう言われ、アミちゃんにあの玉を見せられた時の事を思い出す。
「あの玉を触った時に、玉が光りましたよね?」
思い出してきた、そう、確かに光った。
「あぁ、そうだな、光ったな、確か」
「あの玉が光るっていうのは、おかしい事なんです、貴方に渡す前に、実験として、私、玉を触ったんですよ。その時は、光らないで、私の職業が表示されたんですよ、私は、ヒロが、異世界の人間だから、光ったと思っていたんですが、その光が、ヒロの能力と共に、ヒロの、隠されていた力を引き出してしまった、という事ですね。」
「それが、強かったのか?」
そう聞くと、アミちゃんは声を張り上げて、俺に言った。
「強いなんてもんじゃないですよっ‼︎超やばかったです!私は普段から稽古をしているので、余裕で倒せましたが、実戦経験がないヒロが、あんなに鮮やかに倒しちゃうなんて、やっぱりヒロは、勇者なんですよ!この世界を救ってくれる‼︎」
そこまで言われると照れてしまう。
でも考えてみると、俺は人を殺したんだ、なのに、そこまで、罪の意識を感じていない。全然平気だった。
コレもあの光の影響なのだろうか、そんな事を考えていると、アミちゃんが俺に聞いてきた。
「しかし、ヒロ、貴方人を殺したのに、随分冷静ですね?この世界では、殺しにきた人を殺すのは常識ですか、ヒロの世界では、人を殺すのは、当たり前ではないんでしょ?」
そう聞かれると、俺は、どう答えるか、少し考え、アミちゃんをからかってみる事にした
「アミちゃんが、居てくれたかな?」
そう言うと、案の定アミちゃんは、頰を赤く染めて、
「ばっ馬鹿言わないで下さいよ!そんな事平気で言って!もうっ!馬鹿っ!」
可愛い...
おっと、いかんいかん。頬を染める可愛い女の子を見て、いじめたくなり、もっと責めることにした。
「いいじゃんか、俺達一応付き合ってるっていう事なんだしごふっ‼︎ 何すんだっ‼︎」
「馬鹿は、言っても治りませんからね、正義の鉄槌です。」
失敗した。やりすぎてしまった。女の子は、怒らすもんじゃないわ、
瞬間、とてつもない轟音が、俺の耳を突き抜けてきた。魔物かっ、と、剣を抜いたが、どうやら間に合わなかったらしい。
俺の後頭部にとんでもない痛みが襲った。その痛みと一緒に俺は気を失ってしまった。
気絶する瞬間、俺の耳に「何で、こんな時に、鳴るのっ...」という声が、聞こえた。
どうやらそれは、アミちゃんの、腹の音だったよう...だ、ガクッ
「はっ!」
突然目が覚めた、どうやら、数分気を失っていたようだ。
俺の目の前には、俺達の昼飯の入った。弁当箱を持っている、アミちゃんがいた。
何故気絶していたか、思い出せない
「やっと、起きましたか?ヒロ、少しお腹が減ったので、昼食にしませんか?」
言われてみれば、結構腹が空いていた。
そして、俺達は、昼飯を済ませた、これは、チャラ爺が作ったものらしかった。
因みに俺の弁当箱を開けた時、中身がちょっと減っていたような気がしたが、気のせいだろう。
食べ終わり、数秒経った後、俺達は再び洞窟を目指し、歩き始めた。
そして四時間ほど歩き続け、遂に、洞窟の前にたどり着く事ができた。
「それでは、入りましょうかね、ヒロ、」
と言ってアミちゃんが中に入っていった。それに続いて、俺も中に入った。
洞窟に入り、30分程度経過した。
魔物を探すが一向に見つからない。
道中、モグラの化け物だったりが出てきたりしたが、そいつではないらしかった。
そして、俺達は遂に洞窟の最奥地へ辿り着いてしまった。
「本当にいんのかな?アタールの素材になる魔物、」
「きっといますって、私の祖父を信じて下さいよ」
「でも、フィフティーフィフティーなんだろ?」
「まぁそうですけど」
「もう帰ろうぜ、きっとあいつの占い外れたんだよ」
と言った瞬間、
「危ないっ‼︎‼︎」
という叫び声が聞こえたと思うと、俺は、アミちゃんに蹴飛ばされた。
突然の事で戸惑いながらも、体勢を立て直すと、俺のさっきいた場所が溶けて穴が空いていた。
「何だっ⁉︎一体何があったんだっ!」
「上ですっ‼︎‼︎ヒロっ!もう一発くるっ!」
その言葉通り、上を向くと、そこには、巨大な角の生えた蜘蛛が、俺に向かって、糸を飛ばしいた。
俺はそれを、咄嗟に躱し、アミちゃんの元へ走った、途中で止まり、振り返ると、やはり俺のいた足場が溶けて穴になっていた。
「やっと、お出ましかい。ぶっ倒して、素材を頂くぜ。」
そう言って俺は剣を抜いた。
続