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人は俺の事を勇者と呼ぶ  作者: ヴァ汁
ファーストブレイブ 召喚勇者
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ヒロ、個人特有能力を手に入れる

二話です

「な、ななな、何を言ってんですか?笑えないですよヒロ?私の聞き間違いですよね、さっき私面倒くさいって聞こえたんですけど、さっきなんて言ったんですか?」

「いや間違ってないぜ、俺本当に面倒くさいって言ったぞ」


「あ、貴方ね、世界かかってんですよ?ふざけるのも加減がありますよ」


めちゃくちゃ動揺しているアミちゃん、だけど、俺は本気で言ってる、マジで面倒くさいと思っている。

だっていきなり異世界に召喚されて、世界救えと言われて、はい分かりましたと言える訳がない、はっきり言うともう帰りたい。

アミちゃんには悪いけど、此処は正直に言ってあげよう、と口を開こうとした時、俺より先にアミちゃんが声を出した。

「世界を救ってくれるって言ってくれたら私、ヒロの彼女になってあげます‼︎」


その言葉を聞いた瞬間、考えるより先に声が出た。


「俺に任せろ、世界を救ってやるぜ」


そうっ!俺は今まで生きてきた15年間、彼女とかいなかったのさっ!

こんな事言われちゃったらもう、okとしか言えないでしょうがっ‼︎

「ホントですかっ‼︎有難うございますッ!世界救ってくれるんですねっ‼︎」


彼女の為なら世界救うなんてチョチョイのチョイだぜっ!え?馬鹿だって?そんなこと知ってる、で、思ったんだけどね

「世界救うって具体的に何をすればいいんだ?」

「さぁ、知りませんね、唯世界が滅ぶって事しかわかってないですからね」







耳を疑った、突然異世界に召喚されて、世界救えと言われてオーケーしたら、救い方わからないというこの状況、舐めてんの?嘘でしょ⁉︎


「じゃあ、俺が何したらいいのか、全然わからないじゃないかっ!!どうやって世界救うかわからないってどうしようもないじゃねーかっ!?」


「あぁ、何をするかは大丈夫です、此処から北へ行った先に私の故郷の町があります。私の祖父は魔術師なんです。世界が滅びそうという予言をしたのは私の祖父なんですよ、、確率フィフティーフィフティーだけど...」

「おい、今なにか聞こえたんだけど、世界が滅ぶ予言、嘘かもしれないってことじゃんかよ」

「きっと、私の祖父ならば、なにかいい案を出してくれますよッ!確率フィフティーフィフティーだけど」



まぁ今のは聞こえなかった事にしておこう。

目的があるのはいい事だ、


「っていうか魔術師って何?この世界には魔法があるの?」

「えぇ、そうですね、貴方は知らないんでしたね。この世界には職業っていうのがあって、生まれた時に、血筋で決まるんですよ、両親が武道家だと、子供も武道家なんです。」


「って事はつまり、アミちゃんは、魔術師なの?」

「いえ、私の母は魔術師なんですが、父が武道家なので、魔法武道家です」


へぇ、俺にもあるんだろうか?でも、俺の親父はサラリーマンで、母ちゃんは専業主婦だから、俺の場合サラリー主婦になるのか?




なんだよサラリー主婦って


「ねぇアミちゃん、俺が何の職業かは分かるのか?」

「はい、分かります。この玉に触れてください、そしたら貴方の職業がわかり、貴方の能力が引き出され、個人特有能力が分かります私の祖父が作ったものです

召喚した人はきっと職業がわからないから、この玉で教えてあげろと言われましたので」


と言って、アミちゃんは持っていた鞄から白い玉を取り出して俺に見せてくれた、ちょっと怖いけど触れてみるか、そう思ってその玉を触ってみた。

そしたらその玉が急に光り出して、眩しいと感じて目を瞑った



数秒たって目を開くと、俺が触っていた玉に文字が書いてあった。




桜井ヒロ(人間) 職業『剣士』 個人特有能力『テレポート』




「これが、俺の職業か、そして個人特有能力がテレポート、これって凄いのか?」

そうアミちゃんに尋ねてみる。

「分かりませんね、それは実戦がないと、唯、別の世界から来た人間は、私達先住民より、身体能力が高いと言われています。まぁ、それは後で考えるとして、その、テレポートという能力使ってみて下さいよ」



「使ってみろと言われてもね、どうやって使うか分かんないだけど、」

「そうですね、じゃあ町に行きましょう、道中で魔物に合うかもしれないので気を付けて下さいね」



そうアミちゃんが言った瞬間、まるで待ってましたって位いいタイミングで地面から突然気持ちの悪い巨大な花が飛び出してきた。


「何だ!こいつっ!?」

そう俺が叫ぶと、アミちゃんが焦った表情で言った。


「魔物ですっ!能力と力を試すいい機会ですッ!戦ってください!」



戦ってくれと言われてもどうすればいいのかパニックになった俺は考えるより先に、本能的に身体を動かした。

アミちゃんの手を掴み力を込めた。



そしたら突然俺の目の前にあの巨大な花の後ろ姿が現れた、つまり、俺はなぜか巨大花の背後を取っていたのだ。すると耳の中に


「今ですっ!やっちゃって下さいッ!」


という空気の波が俺の鼓膜を伝わり、脳にこだました、そして俺は何も考えず落ちてあった木の棒を拾って、その花に対し、全身全霊をかけ、殴りかかった。








気がつくと、俺は花の死体をぼんやりと眺めていた。


すると、再び声が聞こえた



「想像以上ですっ!絶対ヒロなら世界を救えますっ!そのテレポート能力でさっさと私の祖父のいる町まで行きましょうっ‼︎」


その声を聞くと、俺の中から、自信が込み上げてきた!今なら何でもできる気分だった。そうして俺はとてもイキイキとした声で、アミちゃんに言った。


「あぁっ!世界を救おう、アミちゃんっ!」








そう言ったものの、テレポートのコントロールが出来るようになるまで二時間掛かり、さらにテレポート出来るのは半径50メートルだったので結局歩いて行き、町に到着する頃にはもう、夕方になっていた




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